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2026/03/09 - ドリムアーツ(4811) の関連ニュース。 主要KPI山本孝昭氏(以下、山本):株式会社ドリーム・アーツ代表取締役社長の山本です。本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます。2025年12月期の決算説明会を開催します。多くの方がAIエージェントや「Claude Code」に対する当社の認識・影響に関心があると思います。通期の決算について手短にご説明し、その

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ドリーム・アーツ、2025年12月期は増収増益 来期は中計達成に向け成長投資を計画しAI機能の開発が進展中

投稿:2026/03/09 15:00

主要KPI

山本孝昭氏(以下、山本):株式会社ドリーム・アーツ代表取締役社長の山本です。本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます。2025年12月期の決算説明会を開催します。

多くの方がAIエージェントや「Claude Code」に対する当社の認識・影響に関心があると思います。通期の決算について手短にご説明し、その後のQ&Aに十分な時間を確保できるよう進めていきます。どうぞよろしくお願いします。

それでは、通期の業績についてご説明します。まず、主要KPIです。ホリゾンタルSaaSは前年同期比17.2パーセントの成長率を達成しました。売上総利益率は62.5パーセント、前年同期比で5.4ポイント増加しています。

キャッシュフローも順調で、前年同期比で10.1パーセント増加しました。売上のストック比率は87.5パーセントとなり、90パーセント弱に迫っています。このうちクラウド比率は約80パーセントを占めています。

ホリゾンタルSaaSの平均月額利用料(ARPA)は163万9,000円に達し、ホリゾンタルSaaS売上継続率(NRR)は109.8パーセントとなっています。

2025年12月期通期 連結業績

通期の連結業績です。2025年度通期を振り返ると、売上は概ね期初の計画どおりに着地しました。クラウド事業が成長を牽引し、オンプレミス事業とプロフェッショナルサービス事業が計画を上回り、全体の売上を押し上げる結果となりました。

利益については、材料費の抑制をはじめとした原価率の改善が見られました。さらに、人材採用やプロモーション活動への成長投資を実施しましたが、売上成長と原価の抑制が販管費の増加を吸収し、営業利益は前期比26パーセント増の成長となりました。

ホリゾンタルSaaS売上高

スライドのグラフは、ホリゾンタルSaaSについて視覚的に表したものです。

2026年12月期通期 連結業績見通し

2026年12月期の通期業績見通しです。売上高は62億5,000万円を見込んでいます。引き続き、クラウド事業を中心に売上の成長を計画しています。

ホリゾンタルSaaSは、アップセルが順調に積み上がっていくと予想しています。バーティカルSaaSは全国チェーンの導入プロジェクトが進行中で、その他の大型案件も進捗しています。オンプレミス事業は、クラウドへの移行および移行促進の過程での解約を織り込んでいます。

プロフェッショナルサービス事業は、前期に続き導入支援や開発支援プロジェクトによる売上の微増を計画しています。

一方で、利益については、中期経営計画の目標達成に向けた初年度として、人材採用や広告販促、製品開発への成長投資を積極的に進める方針です。AI関連の開発に伴う材料費の増加を見込んでいることもあり、前期比では増収減益を計画しています。これは中期経営計画に沿った見通しです。

2026年12月期 成長投資計画

成長投資計画についてです。「人的資本/採用活動の強化」「広告販促活動の強化」「製品競争力の強化」について、スライドのグラフで示したような推移の実績・計画となっています。

株主還元および企業価値向上に向けた取り組み

株主還元と企業価値向上に向けた取り組みとして、スライドに3点挙げています。株主還元については、2023年12月期に初めて配当を開始し、2025年12月期は1株当たり20円としました。

配当性向20パーセントから30パーセントを目途としていましたが、配当性向30パーセントを目安に維持または増配を行う累進配当へと転換し、より積極的な株主還元へ移行していく方針です。

次に、株式分割を実施しました。株式の流動性向上と投資家層の拡大を目指して3分割しています。

さらに、従業員向け株式報酬制度を導入しました。従業員の帰属意識を高め、業績や株価への意識を強化・底上げすることを目的としています。

中期経営目標

中期経営計画についてです。2026年度、2027年度、2028年度の3ヶ年の中期経営計画を発表しています。

導入社数は2028年度で380社を目指します。市場シェアに関しては、従業員1,000名以上の大企業約3,700社のうち10パーセントを超えるシェアまで引き上げることを目標としています。

中期経営計画

売上高は2028年度に87億円の目標を掲げ、それに向けて成長を促進する施策を進めていくことを考えています。営業利益については、2026年度に前年比で一時的に減益となる見込みですが、2027年度から持ち直し、2028年度には大きな伸びを目指しています。

中期経営計画 基本戦略「デジタルの民主化」と5つのCSF

それを実現するための基本戦略として「デジタルの民主化」を掲げています。ここでは、基本戦略を推進するための5つのCSF(Critical Success Factor:重要成功要因)について、取り組み内容をご紹介します。

まず、「デジタルの民主化」についてです。日本は米国と比較すると特徴的な差があります。米国では全IT専門家の7割がユーザーサイドに属し、残りの3割がベンダーサイドにいます。一方、日本はその真逆です。

いよいよ高市政権が発足し、産業全体で投資拡大の動きが見られる中、デジタル活用の重要性は一層高まっています。同時に、サイバーセキュリティ上の脅威も顕在化しており、企業側のIT専門家の多くは、安全・安心を確保し、脅威からシステムを守り、確実に稼働させるために多くのエネルギーを投下しています。一方で、事業変革や構造変革、組織変革も含め、さまざまな新しい取り組みが進んでおり、それらを支える新たなIT導入の必要性も高まっています。しかし、限られたIT人材の中で、既存システムの維持と新しい取り組みの推進を同時に実現することは容易ではありません。

こうした状況を踏まえると、外部ベンダーや専門人材への依存ではなく、現場部門の人材を活用した「市民開発」の推進が必要不可欠な状況です。

重要なのは内製化の推進です。内製化を進めるためには、現場の業務を熟知している人材がデジタル化に取り組むことが重要となります。これが「デジタルの民主化」であり、この取り組みが基本戦略の柱となります。

この基本戦略の具体例として、「MCSA(Mission Critical System Aid)」「グローバル・コネクト」「DAPA(DreamArts Practical AI)」などがありますので、それぞれについて簡単にご説明します。

中期経営計画 MCSA(Mission Critical System Aid)

「MCSA」についてです。MCSAは、企業全体を動かす基盤であるERPの周辺領域を担うシステム群を指しています。ERPは、企業活動を支える“心臓や肺”のような存在です。直接的に収益を生む機能ではありませんが、企業が適切に循環し、呼吸を続けていくためには欠かせない中枢機能です。

そのERPの周辺に位置する基幹フロントシステムを「MCSA」と名づけて、このエリアをカバーしようと考えています。

このメッセージは一昨年から明確に発信し始めており、昨年も複数のMCSAエリアにおける案件が動き、導入に至っています。今後、事例発表もできる見通しです。現在も「MCSA」をテーマとした案件が上がってきており、順調に進んでいると考えています。

中期経営計画 グローバル・コネクト

「グローバル・コネクト」です。4年前からメーカーに対しての販促をしっかり行おうということで取り組んでいます。

日本企業の製造業の多くは、オペレーションの半分以上を海外で推進し、売上の割合も海外が多いという特徴があります。このような日本企業の海外オペレーションを我々が「SmartDB」を中心にカバーしようと考え、この取り組みを進めています。

この取り組みはすでに始まっており、グローバルな多店舗事業を展開している企業では15年以上前から使われており、現在も28の国や地域で利用されています。その他に具体的に名前を挙げられる会社としては、アシックス社や旧日本通運のNXグループでも、海外で「SmartDB」を活用していただいています。

他にも事例はありますが、これまでは積極的には推奨していませんでした。すべてのユーザーに向けて提案できるだけの準備が整っていなかったためです。しかし、中期経営計画の中で「グローバル・コネクト」という取り組みとして積極的に推進していきます。

中期経営計画 DAPA(DreamArts Practical AI)

「DAPA」についてです。AIを「SmartDB」に限らずドリーム・アーツ製品全体に組み込んでいくという取り組みを、昨年発表しました。実際の検討は2年半前から始めていました。

「AIを意思決定プロセスの中に溶け込ませる」ことがコンセプトで、「AIエージェントへの過度な期待に“?”」というキーフレーズを昨年春のプレスリリースにも取り入れました。

後ほどAIエージェントとの関連性などについてもお話ししますが、我々は「DAPA」において、実務的・実用的・実践的なAIの活用、意思決定プロセスに溶け込ませて活用していくことを目指しています。こちらは現在パイロットで使用を開始しており、4月に正式な製品リリースとなる予定です。

スライド右側にAIプロンプトデータベースに関する内容を、図解を用いて簡潔に説明しています。

AIの各利用者がプロンプトを作るという現在のスタイルは一部残ると思いますが、企業全体にプラスの効果をもたらすためには、数万人規模、さらには10万人規模の利用者がプロンプトなどを意識せずに活用できる仕組みが必要です。

そのため、プロンプトの専門家を事務局に設けて、そのメンバーが精査・改良を重ね、進化させたプロンプトをデータベース化します。そして、利用ユーザーが意識することなく、自動的にプロンプトがディスパッチされる仕組みを構築します。

内容が複雑なため、ここでは簡単な説明にとどめますが、「AIを業務プロセスに溶け込ませる」というかたちでの実装を進めています。

中期経営計画 PLG(Product-led Growth)

「PLG(Product-led Growth)」についてです。これは、プロダクトの成長・発展、またはより多くの方に利用していただくための仕組みをプロダクトに内在させる取り組みです。すでに重要な取り組みとして開始しており、今後さらに重要なポイントになってくると思います。顧客単価の月額利用料の向上にも大きく寄与すると考えています。

中期経営計画 EC2(External Capability & Capacity)

「EC2(External Capability & Capacity)」。これは外部のケイパビリティとキャパシティを取り込み、発展させ、当社の成長力やサービス普及につなげようとするものです。

その一例として、資格認定制度を設けました。現在3,831名が「SmartDB」の有資格者です。スライドの円グラフをご覧いただくと、この約4,000名弱のうち、79パーセントがユーザーサイド、すなわち現場サイドに所属しています。残りの21パーセントは当社のパートナーです。

また、男女比率では女性が38パーセントを占めています。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する情報処理資格は女性比率が10パーセント強のため、3倍強の数値です。

女性も積極的に取り組んでいるという点では、ステレオタイプとして語られる「女性がITを苦手としている」ということを打ち破り、「市民開発」をさらに推進する方向性を示せていると考えています。

スライド左側に資格のグレードを示すバッジが並んでいますが、春以降にAI機能を扱えることを示した資格バッジも組み込む予定で、受験者や有資格者がさらに増加すると期待しています。

中期経営計画 EC2(External Capability & Capacity)

「EC2」において、パートナー施策を開始しています。一昨年に呼びかけを行い、昨年にはスライドに記載している会社にパートナーになっていただきました。今年、来年にはさらに大手にも広がっていくと考えています。引き続き、パートナー施策も強力に推進していきます。

新たな日本DXの大潮流に“定置網”群を!

急に海の絵が出てきましたが、こちらは昨年、名古屋で個人投資家の方々に向けて当社の事業紹介を行った際に使用したスライドです。個人投資家のみなさんに私が説明したのは、約60年にわたり続く、日本の大企業におけるITの潮流があるということです。

システム部門にIT関連の予算をすべて集中させ、その部門が新たなシステムを作り、実装する際は稟議や投資対効果の責任を多く担います。そして、長年付き合いのある親密な外部ベンダーと一体化し、実態としては多くが丸投げとなっています。

引き受けたベンダーサイドは、多重請負構造の中で業務を遂行します。その責任構造上、必然的にウォーターフォールモデルを採用せざるを得ない状況が60年もの間続いています。

この体制が有効に機能し、日本や企業の発展に寄与してきましたが、この60年続いた潮の流れだけでは、日本の発展をDX(デジタルトランスフォーメーション)で支えることはできません。

今後は必然的に内製化が必要となり、「デジタルの民主化」として市民開発を用いた新たな潮流が形成されると考えています。この新たな潮流に向けて、当社では大きな定置網を設置している、というのがスライドに示した図の意味です。

新たな日本のDXの潮流に定置網群をセットし、そこに魚群が来て、それを我々が獲得します。ここで言う魚とはお客さまのことではありません。お客さまが抱えるデジタル化案件を指しています。

NO デジ民、NO DX

大漁の際は大漁旗を掲げますが、少し笑いを誘ったり印象づける目的で、ドリーム・アーツの大きな大漁旗を作り、「それを振れるときが来ますよ」ということをお伝えしています。ここまで、非常に平易なかたちで、我々が何を行おうとしているかという意図をご説明しました。

22年前、SmartDBはオセロとのアナロジーを起点に着想した

我々は22年前に「SmartDB」を作る際、オセロのアナロジーから着想しました。当時我々は「INSUITE Enterprise(インスイート・エンタープライズ)」というグループウェアを販売しており、販売は非常に好調でしたが、ここで扱うデータは基本的にフロー型、すなわち流れゆくデータであり、これだけでは事業を長期間にわたって継続するのは難しいと考えました。

そこで、重要情報を記録・格納するSystem of Record(SoR)の製品と、そのデータを「誰が見てもよいのか、誰がアップデートできるのか」などのユーザーマスタやユーザーの権限台帳が必要だと考えました。

ストック型データと権限台帳の両方がオセロ盤の角に相当します。「オセロ盤の角は何だ」という着想で考え、「SmartDB」という製品を作ろうと決めました。この角に、新たにAIが加わると考えています。

当社は、今年は増収減益を予想しています。中期経営計画に示したとおり、新しい潮流はすでに始まっており、それが2029年に本格的になると見越して中期経営計画を策定しましたが、少し早まるのではないかと思っています。

その潮流の中で網がしっかりと機能することを目指し、2026年度はそのための準備の重要な年として邁進していきたいと考えています。

以上で、私からの説明を終わります。

質疑応答:2026年度の事業環境とAIの活用について

司会者:「2026年度の事業環境はどのように展望されていますか? その中で、人工知能機能についてはどのような手応えを感じていますか?」というご質問です。

山本:2026年度の事業環境はとても良いと思います。昨今の日経平均株価の上昇基調もあり、非常に積極的に事業を変革し、新しい時代に向けた構造や考え方、具体的な取り組みを実装していく動きが広がっていると考えています。営業案件に関するレポートが日々上がってきますが、それを見ても実感しているところです。

人工知能については、私は「AIのPoC祭り」という言葉を使っていましたが、AIの概念検証に関するお祭りのような時期が一時あり、それは収束しました。

「実務的にはどのようにAIを使っていけるのか」を探る中で、我々が提示した「DAPA」の考え方と実装方法として、単純にチャットインターフェイスを「SmartDB」や「Shopらん」に接続するのではなく、AIプロンプトデータベースのような仕組みを通して実装していきます。車に例えると、「AI活用のオートマ化」と表現しています。

昨今のAIはエンジンがますます高性能化していますが、各個人がプロンプトを記述して回答を得るというのは、車に例えるならエンジンの高性能化に対して、操作がクラッチやマニュアルで行われているような状態です。これには限界があると考えています。

優れたプロンプトと稚拙なプロンプトとの間には、AIの能力を引き出すのに大きな差が生じます。「日進月歩するエンジンをみんなで使おう」ということで、さまざまなPoCがひととおり終了し、具体的にAIの活用を進める段階に入っています。

企業に共通して見られるのは、「AIは何か使えるぞ」ということで、例えば個々人が「ChatGPT」を使用する状況を整備すれば、企業全体の生産性は向上すると考えられています。しかし、それだけで企業全体や組織の力に直接大きく影響するわけではないことを実感する企業も増えています。

このような状況を踏まえると、実践的なAI活用を進める我々の「DAPA」への関心や期待が相対的に非常に高まっていると考えています。

質疑応答:日本企業における「Claude Code」導入のシナリオについて

司会者:「よくある質問だと思いますが、今後、3年から5年における日本企業への『Claude Code』導入について、最悪から最良までどのようなシナリオが考えられるでしょうか?」というご質問です。

山本:最悪のシナリオは、「Claude Code」やAIエージェントがあまり機能しなかった場合です。

実は「Claude Code」で開発されるであろう新たなアプリケーションとAIエージェントは、いずれも当社にとってプラスになると考えています。

なぜプラスかを「SmartDB」でご説明します。「SmartDB」が持つ機能は目立たず、詳しく説明する機会は少ないですが、エンタープライズクラウドコンピューティングにおける非常に重要な「オセロの角」を持っています。それは、ユーザー台帳です。

大企業の業務遂行においてガバナンスは大変重要です。どのユーザーがどの組織に属しているのか、その組織が基本的にどのような閲覧権限や更新権限を持つのか、また組織内での課長、係長、主任といったヒエラルキーに基づく権限がどのように設定されているか、さらに誰がいつそれを閲覧したのか、アップデートしたのかをすべて監査対象として記録し、セキュリティ上も厳格にコントロールする必要があります。

これが成立するためには、ユーザー台帳が必要です。当社はそれを保有しています。

また、日本特有の組織の複雑さを増している要因の1つに、多くの兼務が挙げられます。みなさまもご存じのとおり、組織構造と組織内の役職だけでは、その人の権限を完全に把握することは難しいのが現状です。そのような複雑性もすべて基本機能として登録できるのが「SmartDB」です。

当社はこのユーザー台帳を持っており、ユーザーのセキュリティおよび権限の台帳を持っています。「Claude Code」で開発されたソフトウェアやAIエージェントも、参照または連携する際にこの台帳を利用することが期待されます。

「Claude Code」で表面的な機能を実装できても、アクセス権限の管理まで完全に自動化することはできません。なぜなら、台帳がないからです。

AIエージェントも同様です。AIエージェントがどれほど便利になっても、意思決定に関わったり、業務の中に深く入り込んだりする場合には、権限管理に基づいたアクセスや制御が不可欠です。これをAIエージェントが独自に持つことはあり得ません。

また、当社は株価の急落を受けて、「我々はどうなのだろう」とこの1ヶ月間で自分たちに対して批判的に検証を行いました。結論として、「これはプラスになる」と認識するに至っています。

ご質問に戻ると、最悪のケースは「Claude Code」があまり普及しない場合です。一方で最高のケースは、「Claude Code」によって多くのアプリケーションが作られ、「SmartDB」と連携する状況が構築されることです。そうなれば、当社の課金モデルに新しいオプションが加わり、売上の向上が期待できると考えています。

質疑応答:今後のリスクに備えた対応について

司会者:「昨今の株価推移を見ると、Anthropic社などのAI技術がもたらす脅威を市場が懸念しているように見受けられます。現段階では直接的な影響は見られないかもしれませんが、このようなリスクは突然顕在化するものです。今後、安価で強力なAIツールが市場にあふれた場合に備え、御社ではどのようなビジネスモデルの転換や準備を検討していますか?」というご質問です。

山本:先ほどの説明でも疑問や懸念に対する一部の答えを含んでいると思いますが、脅威が突然顕在化した場合、その内容が何かわからないため、その時点から対応を考えることになります。

だからこそ、大企業のコンピューティングで重要なデータや台帳に、よりしっかり取り組もうと考えています。

「DAPA」の構想の中では、新たな台帳を追加することも考えています。それは、オントロジーです。いわば「意味の世界地図」と言えるもので、その組織内でデータや情報がどのような意味を持つのかを明確にし、揺らぎが生じないよう台帳化することを目指しています。

これがセマンティックスキーマで、「DAPA」のロードマップにおいて、今年から開発を始め、来年には実装可能な段階に持っていきたいと考えています。これを獲得することで、台帳が2つになります。

ユーザー台帳は、セキュリティを考慮した適切な意思決定に不可欠です。これを日々アップデートするには、人間が介在して判断を下す必要があります。AIがこれを自動的に作成することはできませんが、サポートは可能です。このユーザー台帳に加え、もう1つは意味の台帳です。

AIの観点からは、3つのレイヤーを考えています。ベクターレイヤーはデータのベクトル化で、すでに準備が進行しており、9月にリリースを予定しています。これにより、LLMと連携した際、データへ直感的にアクセスできるようになります。ただし直感的であるため、曖昧さが残ります。それを補完するために、先ほどお伝えしたオントロジーレイヤー、すなわち「意味の地図」の台帳を作成し、厳格性を制御します。さらに、すでに「SmartDB」に含まれるプロセスレイヤーやデータベースレイヤーがあります。この3つのレイヤーを統合することにより、日本企業が特性として持つ複雑な組織構造や稟議システムに代表される、水平・横断的かつ自律的な組織的意思決定プロセスも標準機能でカバーします。

加えてノーコードで、「デジタルの民主化」による市民開発で進められるということが、すでに一部では実現しています。この取り組みが、脅威への備えとして最も有効になると考えています。

質疑応答:AIエージェント活用による採用ペース抑制の検討について

司会者:「AIエージェントを活用することで、より少ないエンジニア数で開発スピードを加速させることが可能になると思います。

一方で、御社は依然として積極的な採用活動を継続しているようにお見受けします。あえて採用ペースを抑制し、従業員1人当たりの生産性向上に注力するという考え方について、現在どのように考えていますか?」というご質問です。

山本:ご質問いただいている内容のもとになっている考え方には大賛成です。私も採用ペースは抑制すべきだと考えています。

ただし、前提として、我々が対峙すべき、あるいは対峙している大企業のマーケットと、そこで発生する事案の数および規模からすると、現在のドリーム・アーツはあまりにも小さすぎると考えています。したがって、適正な規模までは引き上げる必要があると見ています。

加えて、AIエージェントが話題になっていますが、現時点ではまだ自動運転の初期段階のような状況です。

発売前のデモ動画を見ると高い性能が印象づけられますが、実際には公道を走るうえでの課題が山積しています。テクノロジーの問題以前に、「誰が責任を負うのか」「保険はどうするのか」「この道路事情の中で、道路交通法に対してどのように位置づけるのか」など、非常に実務的な課題が浮上してきます。

AIエージェントは個々人の利便性を向上させる観点で、さまざまな場面で活用される可能性があると思います。

一方で、先ほどからお伝えしているとおり、組織の意思決定に関わるような事項について、「誰がそれを上程したのか」「誰がそれを承認したのか」「誰が差し戻して、どのようなコメントを付帯させたのか」などを管理する必要があります。数万人規模の大企業で、矛盾なく一体化したかたちでソフトウェアを稼働させることはAIエージェントだけではできないと思います。

その理由は、ユーザー台帳がないからです。したがって、AIエージェントは当社にとって脅威ではありません。それどころか、AIエージェントが実用化されれば、必ず「SmartDB」と連携する方向に進みます。

その際には、ユーザーアカウントごとに料金をいただくことに加え、AIエージェントに対しても課金できます。そのため、AIエージェントが増えれば増えるほど、課金対象も増えると認識しています。

ご質問の趣旨から少し逸れたこともお話ししましたが、従業員については、まだ増員が必要だと考えています。当社が対峙しているマーケットと事案規模に対して、現状のキャパシティが不足していると認識しているためです。そのため、当面は従業員数が増加すると見込んでいます。

質疑応答:「SmartDB」の役割について

司会者:「昨今、ソフトウェア企業の優位性を維持する要因として、ERPなどSystem of Recordとしての役割が重要視されています。

『SmartDB』は、データそのものは『SmartDB』内に保持・蓄積される仕組みでしょうか? それとも、データの実態は他システムにあり、『SmartDB』はあくまでそのフロントエンドとしての役割なのでしょうか?

後者の場合は、他製品へのリプレイスが比較的容易になってしまう懸念がありますが、その点についての見解をお聞かせください」というご質問です。

山本:データは「SmartDB」内に保持・蓄積されます。ここは我々が大事にしているところで、「SmartDB」と名前に付いているとおり、データベースです。

したがって、System of Recordであるのと同時に、先ほどからお話ししているユーザー台帳、権限台帳と完全連携して稼働する強力なプロセスエンジンをノーコードで制御できる仕組みです。

例えば、市民開発で作成された、2万人が利用している人事系の申請業務システムがあるとします。現場の人がノーコードで作成したもので、プロセスエンジンが稼働して記録します。この記録を「SmartDB」が保持します。したがって、MCPの観点からいうと、「SmartDB」はMCPサーバーとして機能します。

我々はデータを利用しに行くのではなく、AIエージェントからデータ利用の申請を受け、AIエージェントの素性を明確にし、そのオーナーに付帯する権限がどのように設定されているかを確認します。その上で、AIエージェントにデータを提供する立場にあります。

ご質問にはありませんが、補足としてお伝えします。AIの世界において、「SmartDB」がSystem of Recordの仕組みとして優れている点があります。 このレコードは、「SmartDB」内で、AIレディな状態で構造化され、ベクトル化されたデータとして存在します。

「蓄積したデータをデータレイクに入れたらAIが何でもうまくやってくれますよ」といったことが吹聴されていますが、そんなことはありません。一方で「SmartDB」を通じて処理されて記録されたデータは、AI用に整えられたデータとなります。炊飯に例えると、精米された「AIレディな米」と言えます。

質疑応答:これまでの投資効果と今後必要な投資について

司会者:「2026年12月期の通期業績予想は、継続的に成長投資を実施するため増収減益の予想です。これまで実施してきた投資に対する効果や、今後の成長に必要だと感じている投資領域について教えてください」というご質問です。

牧山公彦氏:スライドに記載のとおり、主に3分野への成長投資を計画しています。「人的資本/採用活動の強化」については、先ほど山本からお話ししたとおり、不足している職種の採用を強化していきます。

「広告販促活動の強化」については、予算が前期比1億円程度、積み増しています。

「製品競争力の強化」については、ソフトウェア開発投資の一部は資産計上されるため、全額がP/Lにヒットするわけではありませんが、AI技術は急速に進展しており、この分野への投資も積極的に進めていきたいと考えています。

質疑応答:CSF(重要成功要因)の進捗について

司会者:「2026年は中期経営計画の初年度となります。重要成功要因に掲げる戦略の中で、手応えを感じている戦略や、進捗の変化としてお話しできる戦略があれば教えてください」というご質問です。

山本:「MCSA」に関しては、非常に積極的に進めている状況です。

また、強化を図っている「EC2」関連の施策においては、ユーザーコミュニティが活発化しています。先日、ERPフロント業務で利用中のユーザー3社に加えて、これから稼働予定の1社が参加したコミュニティが開催され、午後から夜の会まで含めて非常に熱い議論が交わされました。

ユーザー同士が知恵を交換し合い、ディスカッションを行う中で新たな発見も得られたようです。

当社は、単にSoftware as a Serviceを提供するだけでなく、Best Practice as a Serviceを目指しています。これは、エンタープライズにおいてソフトウェアを通じて価値を提供するところの本質です。単にソフトウェアを早く開発できることが価値になるとは考えていません。

また、「グローバル・コネクト」は十数年前から始まっている取り組みです。

より多くの顧客での利用を広げるには完全無停止化の実現が不可欠です。本年中にメンテナンスストップが不要な状態、いわゆるノンストップで稼働するようにする予定です。

どの国からでも、どの時間帯でも24時間途切れることなく利用できる状態の実現は、「グローバル・コネクト」のプロモーションに弾みをつけます。

「DAPA」は複数のパイロットプロジェクトが進行しています。現在、詳細なアーキテクチャやソフトウェア上のデザインの検討を進めています。また、ベクトル化も「DAPA」の重要な部分で、9月にリリースする予定であり、進捗は順調です。

「PLG」は地味な取り組みから始めていますが、本格化するのは来年後半以降だと思います。詳細はお伝えできませんが、かなりのインパクトが期待できると考えています。

「EC2」は、有資格者制度を中心に今年は1万人を目指しています。すでに一部の顧客では有資格者数が200人に迫っており、そのうち9割がシステム部門ではなく現場部門の人たちです。

これは、全社2万人の大企業において、全社員が利用する業務システムを構築できる人材が200人いるということです。これまではおそらくどの企業においてもなかったことが起きています。現在は、認定資格者を1万人まで増やすことを目指しています。

いくつかの会社では、SmartDB資格の取得が人事評価制度の中に組み込まれています。一部では金銭的な支援を行う企業もあり、昇格時の判断材料として取り扱う企業も増加しています。

この資格認定制度の発足は、ユーザー企業からの「人事評価として取り入れたいため『SmartDB』の資格制度を作ってほしい」というお話が契機になっています。そのような意味では「EC2」も順調に推移していると言えると思います。

配信元: ログミーファイナンス

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