ただ、円安が支援要因になって午後は下げ止まり、日経平均は29000円を優に上回った水準での推移が続いた。
大引けの日経平均は前日比120.64円安の29122.18円となった。東証プライム市場の売買高は13億1532万株、売買代金は3兆1878億円だった。セクターでは鉄鋼、医薬品、食料品が下落率上位に並んだ一方、海運、倉庫・運輸、銀行が上昇率上位に並んだ。
東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の73%、対して値上がり銘柄は24%だった。
個別では、米半導体株の下落を受けて東エレク<8035>、レーザーテック<6920>が大きく下落。今期見通しが市場予想を大幅に下振れた太陽誘電<6976>が売られ、村田製<
6981>、イビデン<4062>などハイテクの一角も軟調。今期営業減益見通しが失望されたレノバ<9519>が急落したほか、大幅減益見通しを発表した三菱自<7211>、業績予想を下方修正したNTN<6472>、コニカミノルタ<4902>、前期下振れ着地や市場予想を下回る今期計画が嫌気されたセイコーG<8050>なども大きく下落。減益および減配計画を発表したメディカルシス<4350>、理想科学工業<6413>、第1四半期大幅減益となったポピンズ<7358>、前期赤字幅が拡大した大平洋金属<5541>なども大幅安となった。
カルビー<2229>は市場予想を大幅に下回る今期計画が失望され、日清食品HD<2897>
はサプライズに乏しい決算で出尽くし感が先行。日本製鉄<5401>は減益および減配計画が失望され、後場に一転して急落。JFEHD<5411>も連れて下落に転じた。トヨタ自<7203>は後場に入って増益計画と自社株買いを発表し一時2%超上昇したが、サプライズに乏しくその後は伸び悩んだ。
一方、自社株買いや中期経営計画の発表を材料に日本冶金工業<5480>が急伸。今期の増益・増配見通しが評価された山田コンサル<4792>がストップ高まで買われ、同様の要因からトーモク<3946>も急伸。高水準の自社株買いが好感された丸井G<8252>、株主還元の基本方針変更を発表したスクロール<8005>なども急伸し、ニチレイ<2871>
は配当基準の変更などが評価された。JMDC<4483>、ラウンドワン<4680>、横河電機<6841>、シグマクシス<6088>、デジタルアーツ<2326>なども決算内容が好感されて大幅高。増益・増配見通しが評価された矢作建設<1870>は後場にストップ高まで買われ、今期見通しが好感された三菱重工業<7011>も後場から大幅に上昇した。
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