2. リスク要因・収益特性及び課題・対策
インターネット広告業界の一般的なリスク要因としては、景気変動等による広告出稿量の変動、広告効果を高めるための広告形態の多様化や技術革新への対応遅れ、システム管理・情報セキュリティ対応、法的規制などがある。このうち広告出稿量の変動については、景気減速によって一時的に減少する可能性があるものの、インターネット広告市場全体としては既にマスコミ4媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)広告を上回る規模に成長しており、このトレンドは中長期的にも変化はないと考えられる。
同社にとってのリスク要因は、広告効果を高めるための広告形態の多様化や、生成AIの活用等を含めた技術革新への対応遅れと考えられる。これらのリスク要因への対策として同社は、取扱量拡大に向けた顧客ニーズへの適切な対応や顧客開拓、市場革新に対応した自社商品・サービスの開発・機能・運用力の強化、内部統制・法令遵守体制の継続的強化などによって競合優位性の維持に取り組むとともに、事業拡大に向けて新規事業領域への展開も推進している。また収益面の特性として、広告業界においては年度末(3月)に広告出稿量が増加する傾向があるため、同社の売上高も第1四半期(1月~3月)の構成比が高い季節要因がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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