1. 会社沿革
リソー教育<4714>は現 取締役会長の岩佐実次(いわさみつぐ)氏が、自身も経営に参画していた(株)日本こどもぴあから14教室を譲り受け、1985年に個人別指導による質の高い教育サービスの提供を目的に(株)日本教育公社を設立したことに始まる。設立当初は理想教育研究所(略称:理想研)という教室名の集団指導でスタートし、1クラス6名、学力別クラス編成、100%正社員講師を基本スタイルとして教室運営を行い、1990年に同社独自の「完全個室の1対1の個人教授システム」を開発し、名称を「東京マンツーマンスクール」と改称して提供を開始した。これが後に「TOMAS」へと名称変更(1997年に愛称として採用後、2000年に正式名称化)し、今日に至る。
同社は教育サービスの多角化にも積極的で、1989年に名門会家庭教師センターを開設し家庭教師部門に進出した(2003年に分社化し、名門会として運営)。また、2000年にはインターネットテレビ電話を活用したリアルタイム双方向の完全個別指導を目的に(株)日本エデュネット(現 スクールTOMAS)を、2002年には人格情操合宿教育を目的に(株)スクールツアーシップ(現 プラスワン教育)を相次いで設立した。さらに、2003年には名門幼稚園・小学校の受験指導を目的に伸芽会の株式を取得し子会社化したほか、2019年には(学)駿河台学園と資本業務提携を行い、最難関校受験に特化した個別指導塾「Spec. TOMAS」を展開すべく、合弁で(株)駿台TOMAS(出資比率51%)を設立した。
2020年9月にはヒューリック及びコナミスポーツと業務提携を発表し、子ども向けの教育特化ビル「こどもでぱーと」を共同で展開することを発表した。ヒューリックはその後に同社株式を段階的に取得し、2024年2月末時点の持株比率は20.66%と筆頭株主となっている。また、2024年4月8日付でヒューリックによる株式公開買付の実施とヒューリックを割当先とする第三者割当増資を発表しており、これらが予定どおり実施されれば持株比率が51.0%となり、同社の親会社となる。
証券市場には、1998年に日本証券業協会に株式を店頭登録したのち、2001年の東京証券取引所市場第2部上場を経て2002年6月に同市場第1部に指定し、2022年4月の市場区分再編でプライム市場に移行した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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