日経平均は大幅反発、3連休前で上値重くなるも米国株を素直に好感
8日の米国株式市場は反発。ダウ平均は683.04ドル高(+1.76%)の39446.49ドル、ナスダックは464.21ポイント高(+2.87%)の16660.02、S&P500は119.81ポイント高(+2.30%)の5319.31で取引を終了した。週次失業保険申請件数が予想を下回ったため安心感が広がり、寄り付き後、上昇。労働市場や景気の悪化懸念が後退し、終日堅調に推移した。終盤にかけては、上げ幅を拡大し終了。
米国株の大幅高を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。為替も1ドル147円30銭台と前日比では円安ドル高に振れていることなどから、日経平均は35000円台で開始した後、35671.31円まで上げ幅を拡大した。買い一巡後は、3連休前などが意識されて上値が重くなったものの、上下の値幅は600円以下とやや落ち着きが見られた。なお、寄付きで算出された8月限オプション特別清算値(SQ値)は35661.68円
(市場推定)。
日経平均採用銘柄では、事業売却報道を材料にトレンドマイクロ<4704>がストップ高買い気配となった。また、決算を材料に日揮ホールディングス<1963>が買われたほか、三井金属<5706>も今期純利益が65%増に上振れと伝わったことで買い優勢となった。このほか、伊藤忠<8001>、レゾナック・ホールディングス<4004>、コンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>、ふくおか<8354>、ソフトバンクグループ<9984>が買われた。
一方、7-9月期営業増益見通しの弱さが懸念されてネクソン<3659>が大幅安となったほか、資生堂<4911>、SUMCO<3436>が引き続ききつい下落。決算発表が嫌気されたニコン<7731>、アマダ<6113>、バンナムHD<7832>も売り優勢となった。このほか、太陽誘電<6976>、三菱電機<6503>、ディスコ<6146>、ダイキン<6367>、ニチレイ<2871>が下落した。
業種別では、非鉄金属、石油・石炭製品、卸売業、サービス業、その他金融業などが上昇した一方、電気・ガス業、金属製品、陸運業、空運業、食料品などが下落した。
株式市場、為替市場ともに落着きが見られることから、指数重視の売買ではなく、決算発表中心の売買となりそうだ。本日は決算発表のピークを迎えることから、後場の取引時間中に出る決算銘柄への関心が高まりそうだ。12時台にDIC<4631>、13時台に大王紙<3880>、ENEOS<5020>、14時台に明治HD<2269>、ブリヂストン<5108>などが予定されている。
<AK>
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