印刷インキ・機材(日本)の売上高は前年同期比2.0%増の249.18億円、営業利益は同80.0%減の1.64億円となった。パッケージ関連では、グラビアインキは堅調な内食関連の需要に加え、レジャー消費やコンビニエンスストア、飲料関係の需要の高まりもあり好調に推移した。フレキソインキは加工食品や青果物関係が堅調だったことに加え、紙袋関係の需要も回復するなど全体として堅調に推移した。印刷情報関連では、デジタル化の影響に加え、感染症の影響による広告需要の低迷が長引いており、新聞インキ、オフセットインキともに低調に推移した。また印刷情報関連の印刷インキ及び機材販売が低調に推移したことに加え、販売価格の改定を上回るペースで原材料高が進行した。
印刷インキ(アジア)の売上高は前年同期比22.6%増の222.41億円、営業利益は同58.8%減の5.02億円となった。主力であるパッケージ関連のグラビアインキは、インドネシア、ベトナムなどで拡販が進んだ。印刷情報関連では、インドで感染症の影響による需要減からの回復が続いた。一方、ロックダウンの影響を受けた中国では全般的に販売が落ち込んだ。販売数量の増加や販売価格の改定効果が寄与したものの、原材料高の影響を大きく受けた。
印刷インキ(米州)の売上高は前年同期比34.7%増の354.90億円、営業利益は同59.9%減の6.59億円となった。主力のパッケージ関連では、フレキソインキ及びグラビアインキが堅調に推移した。メタルインキは環境負荷の観点からアルミ缶に対する需要が高まっており、好調に推移した。印刷情報関連であるオフセットインキは、UVインキなどが堅調に推移した。販売数量の増加や販売価格の改定効果が寄与したものの、原材料高のさらなる進行に加え、物流コストや人件費を中心に経費が大きく増加した。
印刷インキ(欧州)の売上高は前年同期比17.1%増の93.72億円、営業損失は3.47億円(前年同期は0.47億円の利益)となった。販売数量の増加や販売価格の改定効果が寄与したものの、原材料高の影響に加え、電気・ガスといったユーティリティコストが大きく増加し、物流コスト・人件費などの経費も増加した。
機能性材料の売上高は前年同期比15.0%増の77.68億円、営業利益は同8.6%減の8.47億円となった。インクジェットインキは販売が堅調に推移し前年同期を上回った一方、カラーフィルター用顔料分散液はパネルディスプレイの需要減の影響もあり、販売が伸び悩み前年同期を下回った。トナーは、海外向けの販売が好調に推移し前年同期を上回った。デジタル印刷材料の販売が全般的に増加したものの、原材料高の影響を受けた。
2022年12月期通期については、同日、業績予想の修正を発表した。 売上高が前期比21.8%増の2,210.00億円、営業利益が同32.6%減 の50.00億円、経常利益が同31.8%減の58.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.7%減の47.00億円としている。
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