4. 投資計画
投資計画は3年累計で総額300億円(設備投資150億円、成長を加速させるための戦略的投資枠150億円)としている。設備投資の地域別内訳は日本49億円、アジア56億円、米州38億円、欧州7億円の計画である。そして2021年12月期~2022年12月期合計の投資額は日本40億円、アジア61億円、米州29億円、欧州6億円となる見込みだ。
なお、2021年12月期末時点の主要な設備投資計画は、日本では大阪工場のリニューアルや基幹システムの更新、アジアではインドネシアやベトナムでのパッケージ用インキ設備増強、米州では米国ニューヨーク州での缶用インキ設備増強やブラジルでのパッケージ用インキ新工場建設などを推進している。
5. 新たな成長ステージ
地球環境問題やSDGsへの関心の高まりを背景として、印刷インキ市場でも世界的に環境配慮型製品へシフトする流れを強めている。このため環境配慮型製品の市場拡大・開拓余地は大きい。環境配慮型製品の開発力・品ぞろえを強みとして高い市場シェアを獲得している同社にとって事業環境は良好と言えるだろう。
さらに、このような市場動向に対応して、環境配慮型製品の開発・市場投入や、新規領域への展開を一段と積極推進する方針だ。先行してグローバル展開した実績や各国の地域特性に合わせて製品投入するノウハウも豊富であり、新たな成長ステージに入ることで成長ポテンシャルは大きいと弊社では評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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