東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が870を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、石油石炭、その他製品、海運、サービス、パルプ紙など17業種が上昇。一方、証券商品先物、ゴム製品、水産農林、ガラス土石、保険など15業種が下落し、食料品は変わらず。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、レーザーテック<6920>、スズキ<7269>が堅調だった半面、中外薬<4519>、KDDI<9433>、日産化<4021>、塩野義<4507>が軟調だった。
前日の米国市場は、インフレ統計の発表を前に積極的な売り買いが手控えられ、高安まちまちだった。こうしたなか、米ハイテク関連株が買われた流れを受け、東京市場も朝方は半導体関連など値がさ株中心に買われ、日経平均の上げ幅は一時300円に迫った。また、円相場が1ドル=156円台へと円安が進んだことも支援材料となり、輸出関連株を支える要因となった。ただ、日銀が早ければ6月の金融政策決定会合で国債買い入れの減額に動くのではないかとの思惑から、国内長期金利が昨年11月以来約半年ぶりに0.965%に上昇したことが重荷となった。
米国では今夜、4月のPPIの発表が予定されている。市場予想を上回る好調な結果となり、インフレが再び加速していることを示すのか確認したいところだ。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長やクック理事が発言する機会もあり、足元の景気認識についてどう考えているのか、インフレ沈静化に向けた姿勢を強めるのかも見極めたいところだろう。
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