ファインケミカル事業の売上高は前年同期比6.2%減の36.02億円、営業利益は同3.2%減の5.87億円となった。売上高については、一般消費者向け販売や電子機器・ソフトウエア開発販売が好調に推移したものの、海外向け販売でのロシア向け他社製品の仲介取引から撤退したことによる販売減少をカバーするには至らず、減収となった。また営業利益は、販売ミックスの変化などが利益率改善に寄与したものの、運賃の高騰やプロモーション強化に伴う広告宣伝費の増加によって減益となった。
ポーラスマテリアル事業の売上高は同0.3%減の20.94億円、営業利益は同32.6%増の3.42億円となった。販売面において、産業資材部門全体では前年同期を上回ったが、生活資材部門全体は下回った。一方、半導体向け製品などの利益率が比較的高い製品の出荷好調により一定の利益を確保できたことや、生産現場において稼働率が正常化し一部経費を抑えたことで、原価率悪化を最小限に留めた。また、費用面でも生活資材の輸出減少に伴う物流費の減少や研究費の発生時期のずれなどがあったことで、営業利益は増益となった。
サービス事業の売上高は、各事業で好調だったことにより、同7.0%増の14.22億円、営業利益は同96.0%増の0.85億円となった。
不動産関連事業の売上高は同16.3%減の2.98億円、営業利益は同26.7%減の0.56億円となった。
2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.9%減の293.00億円、営業利益が同0.6%増の36.00億円、経常利益が同0.5%増の38.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.7%増の26.50億円とする期初計画を据え置いている。なお、この期初計画は海外向け販売におけるロシア向け他社製品の仲介取引からの撤退による販売への影響を織り込んでいる。
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