■ジャパンエン <6016> 13,230円 (+3,000円、+29.3%) ストップ高
ジャパンエンジンコーポレーション <6016> [東証S]がストップ高。9日の取引終了後、24年3月期の単体決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示し、今期の売上高が前期比27.1%増の266億5000万円、最終利益が同17.7%増の30億円となる見通しを示した。前期に続き最高益を更新する計画。また、9月30日を基準日として10月1日付で1株を3株に分割すると発表した。加えて、同社は前期の配当を15円増額したうえで、今期の年間配当予想を、株式分割前のベースで156円(前期比26円の実質増配)とし、これらを評価した買いが集まった。新型省エネ主機関のLSH型など受注残高が豊富に積みあがっており、前期比で主機関は販売台数の増加を見込む。24年3月期の売上高は前の期比37.5%増の209億6900万円、最終利益は同3.2倍の25億4800万円だった
■日本ハウズ <4781> 1,438円 (+300円、+26.4%) ストップ高
日本ハウズイング <4781> [東証S]がストップ高。9日の取引終了後、MBOの一環としてマルシアンホールディングス(東京都港区)が自社に対しTOBを実施する予定だと発表。TOB価格を1株1545円としており、これにサヤ寄せする格好となった。マルシアンホールディングスは今回のMBOを目的に設立された合同会社で、米ゴールドマン・サックスが投資目的で日本法に基づき組成した企業がその持ち分のすべてを所有している。買い付け予定数は4980万3400株(下限2836万5900株、上限設定なし)。TOB成立後に日本ハウズは上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は9日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
■トラースOP <6696> 385円 (+80円、+26.2%) ストップ高
トラース・オン・プロダクト <6696> [東証G]がストップ高。同社は9日取引終了後、人工知能(AI)による電力削減ソリューション「AIrux8」の技術が国内で特許として登録されたと発表。これが材料視されたようだ。この特許は、AIrux8の電力削減アルゴリズムに関するもの。特許登録により、AIrux8の技術は国内でも唯一無二のソリューションとなり、戦略販売パートナーの販売活動を含め顧客に対する一層の信頼感が得られることにつながるとしている。
■三精テクノロ <6357> 1,582円 (+300円、+23.4%) ストップ高
三精テクノロジーズ <6357> [東証S]がストップ高。9日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比22.4%増の640億円、営業利益を同61.2%増の51億円と発表。売上高、営業利益とも6期ぶり過去最高更新の見通しを示し、加えて配当予想も前期比10円増の50円としており、これを好感した買いが膨らんだ。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比28.6%増の523億700万円、営業利益が同57.6%増の31億6200万円だった。「遊戯機械」部門で受注工事が順調だったほか、「舞台設備」部門でもコンサートやイベント向け仮設舞台装置の需要が引き続き回復傾向となった。
■日新 <9066> 3,795円 (+700円、+22.6%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。日新 <9066> [東証P]がストップ高。9日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比7.7%増の1830億円、純利益を同19.1%増の103億円と発表。配当予想も前期比90円増の200円としており、これを好感した買いが膨らんだ。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比12.5%減の1699億3400万円、純利益が同17.9%減の86億4900万円だった。主力の物流事業で前期の海上、航空運賃高騰の反動減による影響が出た。あわせて、取得上限450万株(自己株式を除く発行済み株数の23.61%)とする大規模な自社株買いの実施を発表。10日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得した。更に、中期経営計画で掲げる最終年度(27年3月期)の財務目標について、純利益目標を86億円から98億円に引き上げることを明らかにした。コスト削減や政策保有株の縮減を進める見通し。
■セレス <3696> 2,191円 (+400円、+22.3%) ストップ高
セレス <3696> [東証P]がストップ高。日本最大のポイントサイト「モッピー」や自社アフィリエイトを運営し、暗号資産販売所も展開している。ポイントサイトは粗利率改善で収益性が高まっているほか、化粧品やヘルスケアなどを取り扱うDtoCビジネスも前期からのヒット商品が寄与する形で業績を押し上げている。9日取引終了後に発表した、24年12月期第1四半期(24年1-3月)決算は最終利益が前年同期比4.1倍の8億3200万円と急拡大をみせた。通期予想の12億円に対する進捗率もほぼ7割に達しており、これがポジティブサプライズとなって投資マネーを呼び込んだ。
■サンウェルズ <9229> 2,730円 (+462円、+20.4%) 一時ストップ高
サンウェルズ <9229> [東証G]が3日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。9日の取引終了後、24年3月期の単体決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示。売上高は前期比34.9%増の288億700万円、最終利益は同29.3%増の26億2700万円を見込む。前期に続き過去最高益を更新する見通し。また、前期の配当を2円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比4円増配の18円とした。更に、同時に公表した中期経営計画では、27年3月期に売上高を507億2100万円、最終利益を55億5800万円に伸ばす目標を掲げており、これらを評価した買いが株価を押し上げたようだ。25年3月期はパーキンソン病に特化した「PDハウス」の施設数増加により収益が拡大する。在宅療養者向け訪問介護も始める。
■リログループ <8876> 1,684円 (+281円、+20.0%)
東証プライムの上昇率3位。リログループ <8876> [東証P]が続急騰。9日の取引終了後、24年3月期の連結決算を発表。売上収益は前の期比7.2%増の1325億8000万円、最終損益は278億700万円の赤字(前の期は208億8700万円の黒字)となった。持ち分法適用会社のSIRVA-BGRS Holdingsに関する投資と金融債権の減損損失の計上で、黒字の計画から一転最終赤字に転落して着地した。一方、25年3月期については売上収益は前期比5.6%増の1400億円と引き続き増収を見込むほか、最終損益は330億円の黒字と、過去最高益の更新を計画する。国内リロケーション事業や福利厚生事業におけるストック基盤の拡大効果に加え、日本ハウズイング <4781> [東証S]のMBO(経営陣が参画する買収)に応募することに伴う持ち分法による投資の売却益が発生する見通し。更に、年間配当予想は前期比5円増配の42円としており、今期の利益水準と増配計画をポジティブ視した買いを集める格好となった。
■ツムラ <4540> 4,392円 (+700円、+19.0%) ストップ高
東証プライムの上昇率4位。ツムラ <4540> [東証P]がストップ高。9日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比22.6%増の1850億円、最終利益は同70.6%増の285億円を見込む。最終利益は3期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示したほか、前期の期末配当を15円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比51円増配の136円としており、サプライズ視されたようだ。国内では医療用漢方製剤における販売増加や、薬価改定の効果を見込む。中国事業も伸長する見通し。24年3月期は売上高が前の期比7.7%増の1508億4500万円、最終利益が同1.4%増の167億700万円だった。
■じげん <3679> 652円 (+100円、+18.1%) ストップ高
東証プライムの上昇率5位。じげん <3679> [東証P]がストップ高。ストップ高の水準となる前営業日9日比100円高の652円に買われ、年初来高値を更新した。9日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想について、最終利益が前期比13.2%増の43億円になる見通しを示した。前期に続き過去最高益を更新する計画。更に、取得総数420万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.04%)、取得総額28億円を上限とする自社株買いも発表しており、業況と株主還元姿勢を好感した買いが集まった。今期の売上収益は同18.3%増の275億円を計画。求人・人材紹介関連や不動産関連など各部門で売上収益の増加を予想する。自社株の取得期間は10日から25年3月31日まで。年間配当予想は同1円増配の7円50銭とした。
■インフォコム <4348> 3,485円 (+504円、+16.9%) ストップ高
東証プライムの上昇率7位。インフォコム <4348> [東証P]がストップ高。ソニーグループ <6758> [東証P]など複数陣営がインフォコムの買収を検討しているとの報道が9日に伝わっており、これを受け買われたようだ。
■日東紡 <3110> 6,670円 (+950円、+16.6%)
東証プライムの上昇率8位。日東紡績 <3110> [東証P]が急反騰。グラスファイバー大手だが、高付加価値製品への注力により業績は急速な利益成長局面にある。データセンター向け高機能ガラスなどが収益に大きく貢献している。9日取引終了後に発表した24年3月期決算は営業利益が前の期比72%増の83億8700万円と急拡大、更に25年3月期も前期比49%増の125億円予想と大幅な伸びが続く見通しで18期ぶりとなる過去最高更新を見込んでいる。前期の配当も従来計画の45円から55円に10円増額した。好決算を評価する買いが集中する格好となった。
■第一建設 <1799> 2,062円 (+292円、+16.5%)
第一建設工業 <1799> [東証S]が急騰。2000円台に乗せて年初来高値を更新した。9日の取引終了後、取得総数93万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.77%)、取得総額13億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。関連して同日の終値1770円で、10日午前8時45分の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)において、総数56万4900株、総額9億9987万円を上限に買い付けの委託を行うと公表し、10日午前に取得総数・総額の上限で買い付けを実施したと開示した。加えて、24年3月期の配当を30円増額したうえで、25年3月期の年間配当は前期と同じ80円とする予定を示した。株主還元姿勢を評価した買いが株価を押し上げたようだ。25年3月期の売上高は前期比7.4%減の500億円、最終利益は同6.9%減の26億円を計画する。
■ワコム <6727> 710円 (+100円、+16.4%) ストップ高
東証プライムの上昇率9位。ワコム <6727> [東証P]がストップ高。9日の取引終了後、取得総数600万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.13%)、取得総額30億円を上限とする自社株買いの実施を発表。加えて、25年3月期の連結業績予想について、営業利益が前期比20.4%増の85億円となる見通しを示した。経常利益は減益を見込むものの、前期の業績自体は計画を上振れして着地している。業況と株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。
■アルプス物流 <9055> 5,050円 (+700円、+16.1%) ストップ高
東証プライムの上昇率10位。アルプス物流 <9055> [東証P]がストップ高。9日の取引終了後、ロジスティード(東京都中央区)の100%子会社であるLDEC(東京都中央区)がアルプス物流に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は1株5774円で、アルプス物流の株価はこれにサヤ寄せする形となった。買い付け予定数の下限は636万8200株で、上限は設定しない。TOB成立後、所定の手続きを経てアルプス物流は上場廃止となる見込み。アルプス物流を持ち分法適用関連会社とするアルプスアルパイン <6770> [東証P]は持ち分を一部売却する。東京証券取引所は9日、アルプス物流を監理銘柄(確認中)に指定した。
■湖北工業 <6524> 2,221円 (+296円、+15.4%)
湖北工業 <6524> [東証S]が急反騰。9日の取引終了後、24年12月期第1四半期(1-3月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比3.1%減の34億1300万円と減収ながら、経常利益は同28.1%増の11億3000万円と大幅な増益となった。経常利益の中間期計画に対する進捗率は78%に上り、利益の上振れを期待した買いが集まったようだ。光デバイス製品では在庫調整や海底ケーブルプロジェクトの延期の影響が出たものの、受注は回復傾向となり、売り上げは前四半期比では増加した。
■Arent <5254> 5,580円 (+700円、+14.3%) ストップ高
Arent <5254> [東証G]がストップ高。同社は9日取引終了後、24年6月期第3四半期累計(23年7月~24年3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比79.7%増の8億9800万円となり、通期計画11億4200万円に対する進捗率は78.6%に達した。売上高は同53.5%増の21億8600万円で着地。プロダクト共創開発では主に建設業界のクライアントからの開発受注が増加したほか、共創プロダクト販売では空間自動設計システム「PlantStream」の顧客層が拡大した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。
※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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