(2) ネットワークセキュリティ事業
ネットワークセキュリティ事業は創業から一貫して手掛けてきた事業である。創業期より培ったネットワーク技術を生かして独自開発した「Network All Cloud」を中心に展開している。あらゆるネットワーク機器を同社がクラウド上からリモートコントロールできるため、同サービスは、ネットワーク構築から導入後の運用、障害対応に至るまで、顧客のあらゆる業務負荷を軽減する。これにより、情報システム部門は自社での機器管理から解放され、業務の効率化、ネットワークの安定化が可能となる。
同社は、ネットワークインテグレーションも手掛けており、主に病院関連の実績が多い。オフィスのサーバ・ネットワーク構築、拠点間接続、テレワーク等のリモート接続などICT通信インフラネットワークを設計・構築を行う。販売系統は直接販売が30%、間接販売が70%程度となっている。OEMによる間接販売も行っており、名称を変更して大手ベンダー商品として販売されている。
「Network All Cloud」の売上は機器費用を購入時に一括で受領し、以降は同社クラウドサービスの使用料としてサービス料を受領するストックモデルである。顧客にとっては、設計・構築の費用があらかじめクラウドサービス使用料に含まれているため、コストを抑えながら導入できる利点がある。主な売上原価はシステムエンジニア等の労務費、外注費(派遣)、外部委託費、販売・レンタル用機器の仕入れである。
同社の「Network All Cloud」は、ICTネットワークの構築・運用をクラウド上から遠隔で行うサービスである。現場に同社担当者を派遣せずに運用できる点が特徴である。企業ネットワークに必要となるVPN※1ルータ、ファイアウォール※2、スイッチ※3、無線LANアクセスポイントなどを同社がクラウド上で運用を代行する仕組みで、顧客はSaaS上のWeb画面から状態を確認できる。全国に拠点を持つ小売・外食・営業所・教育機関・塾・医療機関などを中心に利用されている。
※1 Virtual Private Networkの略称。暗号化技術などによりインターネット上に作り出された仮想の専用ネットワークのこと。
※2 企業内にある内部ネットワークとインターネットなどの外部ネットワークの境界線上に設置し、通信を許可するか否かを判断し、制御する仕組みを持った装置またはソフトウェアのこと。
※3 スイッチングハブを指す。通信ネットワークにおいて通信を中継する装置の1つで、データを受け取り、宛先を識別して、関係する機器にデータ送信する機能を有する通信機器のこと。
同社の「Network All Cloud」には、フルマネージドSASE「Verona(ヴェローナ)」、クラウド無線LANサービス「Hypersonix(ハイパーソニックス)」と2種類のラインナップがある。
(a) 「Verona」
「Verona」はクラウド上からインターネットVPNサービスを設計・構築・運用するサービスである。拠点間VPNやソフトウェアVPNに利用され、テレワーク業務などで必要となる企業と自宅間の遠隔秘匿通信にも適している。従来のVPNが現地での手動設定を必要としたのに対し、「Verona」はエンジニアが現場に赴くことなく運用できる点が特徴である。初期構築・設定変更・障害対応のほかファームウェアのアップデートもクラウド上から一括で実施が可能である。なお、「Verona」は2023年7月にフルマネージドSASEサービスをリリースし、従来の証明書認証機能に加え、通信時にのみ通信ポートを開放するダイナミックポートコントロール機能などを持ち、ゼロトラスト※アーキテクチャに沿った新しい暗号通信の仕組みを提供している。
※ 社内ネットワークと社外ネットワークに区分してセキュリティ対策を講じるのではなく、「何も信頼しない」という前提でセキュリティ対策を講じるという考え方のこと。
(b) 「Hypersonix」
「Hypersonix」は、クラウド上から無線LANを設計・構築・運用するサービスである。オフィスや店舗・工場・教育機関・医療機関など多拠点環境下にあるWi-Fiを快適かつ安全に運用する。特長は、複数の機器を用途や環境に合わせて柔軟に選択できる点にある。一般的な無線LANクラウドサービス事業者は自社の単一機器だけを取り扱うケースが多いため、機器の相性や環境依存によって導入が難航することがある。一方で、同社のサービスでは、希望の用途や規模に合わせて複数のメーカー機器を選択・利用することができる。また、クラウドネットワークサービスをけん引するグローバル販売実績上位の米国Ubiquiti
顧客自身が運用できるマジョリティモデルの製品に同社の優位性
3. 競合優位性
同社の競合について、国内市場においては米国Splunk
製品に対するユーザー意見の汲み上げについては、営業担当者が販売代理店に同行することで、実際に顧客に製品説明を行いユーザー意見も直接ヒアリングしている。加えて、導入後の製品サポートを通じて新たなニーズについても収集している。同社内では、マーケティング担当・開発担当・営業担当の3者で製品仕様の調整会議を行っており、ユーザー意見を適切に製品へ反映する仕組みが構築されている。Splunkの製品が一部の専門技術者を対象とするマイノリティモデルであるのに対して、同社製品は汎用的で使いやすいマジョリティモデルである。顧客自身が運用できるという点に、同社の優位性があると見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
<HN>
この銘柄の最新ニュース
網屋のニュース一覧- 「サイバーセキュリティ」が15位、サイバー安全保障で世界的に重要性共有<注目テーマ> 今日 12:20
- 網屋---資本業務提携および株式の売出し並びに主要株主異動 2026/02/16
- 網屋---自己株式活用の第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権発行 2026/02/16
- 網屋---25年12月期は2ケタ増収増益、データセキュリティ事業とネットワークセキュリティ事業のいずれも2ケタ増収増益 2026/02/16
- 自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得結果及び取得終了に関するお知らせ 2026/02/13
マーケットニュース
- 「サイバーセキュリティ」が15位、サイバー安全保障で世界的に重要性共有<注目テーマ> (02/17)
- 東京株式(前引け)=大幅続落、材料難のなか先物主導で下げ幅広げる (02/17)
- 【通貨別まとめと見通し】ユーロ円 下値模索・調整継続 (02/17)
- 株価指数先物【昼】 ソフトバンクグループがショートを誘う形に (02/17)
おすすめ条件でスクリーニング
網屋の取引履歴を振り返りませんか?
網屋の株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは
※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。