【買い】JSR（4185）次世代技術に欠かせない先端素材株は調整局面を利用して仕込んでおきたい◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

次世代技術に欠かせない先端素材株は調整局面を利用して仕込んでおきたい

【事業内容】
　合成ゴムの大手で天然ゴムとの相容性に優れるエラストマーを用いたタイヤ用が主力だが、半導体用のフォトレジストや次世代リソグラフィー材料、エッジコンピューティング用のARTON樹脂などの電子材料を手がける。リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの電池バインダー開発も。

【業績面】
　業績面においては4/27に前期実績を発表、売上高は前期比4.7％減収、経常利益は同29.7％減益で4Q（1-3月期）におけるエラストマー事業部門における減損処理によって下振れ幅が増大して着地した。今後は改善傾向にあるデジタルソリューション事業に加え、ライフサイエンス事業の診断試薬材料やバイオ医薬品の創薬・製造プロセス材料の収益貢献と将来の成長性が期待される。

【株価動向】
　株価はコロナショックを機に3/13、3/17と安値1452円まで下値を叩いたが、足元ではコロナショック以前の水準まで回復。主力のエラストマー事業におけるタイヤ向け需要は経済活動再開で自動車産業の稼働回復、さらに一時の原油安から大型SUVやトラックなどの生産が強まっている模様で、この動きは同社の今後の受注にも大きなフォローになってくるとみる。