同社の事業領域である情報通信分野においては、通信キャリア各社が楽天モバイルに対応してグループのサブブランドを使った通信料の値下げを行っており、これによりコスト抑制要請が高まっている。同社の事業では基地局の運用・保守・監視を行うストック領域に影響が出始めた。また、基地局建設に関わるサプライチェーンにおいて、半導体不足やコロナ等により予定よりも後ずれしている領域の影響を受け、フロー領域で第3四半期の売上の一部が第4四半期以降にずれ込むことが想定される。一方で通信事業者以外では、IoTエンジニアリングサービスで展開しているスマートメーター設置領域ではガス業界におけるスマートメーター設置が進み、堅調に推移している。また、電力業界におけるスマートメーターについては、2020年度に設置計画はほぼ完了したが、機器の不具合による交換作業の追加受注があり、こちらも前期に引き続き堅調に推移している。IoT機器の設置台数は前年度を上回る進捗となっており、第3四半期時点で累計設置台数は55万台を突破した。また、機器設置だけでなく、運用・保守といったストック領域に関する商談も増えており、第4四半期以降にストック領域の案件増加が見込まれている。営業外費用においては2023年1月に既存のシンジケートローンのリファイナンスを行ったことにより組成費用が発生している。四半期純利益においては2023年3月の本社オフィス移転に伴う固定資産の譲り受けによる特別利益および投資有価証券の評価損に伴う特別損失が発生している。
サービス別の売上内訳としては、モバイルエンジニアリングサービスが40.61億円、IoTエンジニアリングサービスが11.60億円、及びその他が1.32億円となっている。
2023年6月期通期の業績予想については、売上高が前期比14.1%増の71.50億円、営業利益が同3.0%増の5.04億円、経常利益が同1.9%増の4.94億円、当期純利益が同4.7%減の3.09億円とする期初計画を据え置いている。
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