17日の米国市場は下落。ダウ平均は45.66ドル安(-0.12%)の37753.31ドル、ナスダックは181.88ポイント安(-1.15%)の15683.37、S&P500は29.20ポイント安
(-0.58%)の5022.21で取引を終了した。金利の低下に連れて買われ、寄り付き後、上昇。その後、半導体メーカーのエヌビディアをはじめハイテクの売りに押され、相場は下落に転じた。ナスダックは終盤にかけて下げ幅を拡大。相場の重しとなり、ダウもプラス圏を維持できず下落で終了した。
米国株下落を受けて、東京市場は引き続き売り優勢で取引を開始した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大幅安となったことから、値がさ半導体株が売られ、日経平均は37644.91円まで下げ幅を拡大する場面がみられた。ただ、売り一巡後は、25日移動平均線との下方乖離率が5%近くまで広がったことなどから「短期的な売られすぎ感」が意識されて下げ幅を縮小。アドバンテスト<6857>、スクリーンHD<7735>など半導体株の一部が切り返したことから、日経平均も切り返し38000円台を回復する展開となった。
日経平均採用銘柄では、住信SBIネット銀行<7163>が短期プライムレートを引き上げたことが刺激材料となり、コンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>、千葉銀行<8331>、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>など地銀株の上昇が目立つ。また、米ユナイテッド航空が急騰したことでJAL<9201>も買われた。このほか、住友ファーマ<4506>、資生堂<4911>、クレディセゾン<8253>が上昇。
一方、前期営業利益下方修正や今期予想の市場予想下振れなどが影響して富士フイルム<4901>が売られたほか、ソフトバンクグループ<9984>、レゾナック・ホールディングス<4004>、東京エレクトロン<8035>が売られた。このほか、伊藤忠<8001>、豊田通商<8015>など商社株が小安い。
セクター別では、保険業、空運業、繊維製品、非鉄金属、銀行業、証券・商品先物取引業などが上昇した一方、鉱業、情報・通信業の2セクターのみ下落した。
為替市場では、ドルが153円台を付けるなどやや円高ドル安が進行している。朝方、鈴木財務大臣が「日米韓の財務相会合にて、為替について意見交換し、日米での意思疎通を確認した」と発言したほか、神田財務官が、「G7(主要国首脳会議)
の間で為替に関するコミットメントを確認」とコメントした後に円高ドル安が進んだ。主要国への根回しを行ったことで、政府・日銀による円買い介入への警戒が高まったと考える。円買い介入実施に伴う為替の乱高下懸念が後退したことは日本株へのポジティブ材料となろう。後場の日経平均は堅調推移を想定する。
<AK>
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