近年、(ゲート方式)量子コンピュータ※2の研究開発は、計算途中で発生する計算誤りを検出し訂正し計算を実行することのできる「誤り耐性量子コンピュータ(FTQC※3)」の開発競争の時代に突入している。FTQCの性能を最大限に引き出すためには、FTQCに特化した量子アルゴリズム※4の開発とその実証が不可欠である。一方、窒化アルミニウムはウルトラワイドバンドギャップ半導体として現在UV-LEDなどに用いられ、次世代半導体としても期待されている材料であるが、その特徴より量子ビット材料の母材としての可能性も考えられていた。
計算対象とした窒化アルミニウム結晶中の欠陥※5は、従来の量子化学計算手法では計算精度に課題があったが今回、量子・スパコンハイブリッドコンピューティングによって高精度な物性値の算出が可能となった。その結果、窒化アルミニウムが量子ビット材料の母材として高いポテンシャルを有していることを明らかにしたとしている。
今後、FTQC向けアルゴリズムの実用化が本格化することで、量子化学計算分野やマテリアルズ・インフォマティクス※6分野のさらなる発展と加速が期待される。また、窒化アルミニウムの量子ビット材料の母材としての新たな応用開拓が広がり、窒化アルミニウム高品質単結晶基板および高度な薄膜結晶成長技術への注目が高まることが期待される。
※1. 量子化学計算:コンピュータの仮想空間中に物質を構成し、量子力学計算により電子と原子核の振る舞いをシミュレーションすることによって、その物質の特性を仮想空間中で再現・予言しようという計算のこと。
※2. ゲート方式量子コンピュータ:量子ビットの量子状態に対し、ゲート操作を施す(施す一連のゲート操作の時系列を表したものが量子回路と呼ばれる)ことで、汎用的な計算を可能とした量子力学に基づいて動作するコンピュータのこと。
※3. 誤り耐性量子コンピュータ(FTQC):量子誤り(エラー)訂正の仕組みを取り入れたゲート方式量子コンピュータのこと。計算中に誤りが発生しても訂正できるため、信頼性の高い量子計算が実現できる。
※4. 量子アルゴリズム:量子コンピュータ上で実行されるアルゴリズムのこと。古典コンピュータにおいては、四則演算を基本演算としてさまざまな計算を実行するため、所望の計算は全て四則演算に書き換えて実行する。一方で、量子コンピュータにおいては、ユニタリ演算が基本演算であるため、所望の計算を全てユニタリ演算に書き換えて実行する必要がある。そのため、今のコンピュータで動くアルゴリズムがそのまま量子コンピュータで動く訳ではない点は注意が必要である。
※5. 欠陥:結晶構造中において現れる配列の「乱れ」のことです。例えば、結晶構造中の原子の欠損である「空孔」や、結晶とは異なる元素が結晶中の原子を置換した「置換」欠陥などがある。
※6. マテリアルズ・インフォマティクス:情報科学やAI(人工知能)を活用して材料開発の効率を高める方法のこと。膨大な実験データやシミュレーションデータを解析し、所望の材料特性を実現しうる物質の組成を予言することで、新しい材料の発見や開発を加速させることを目指す。 <ST>
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