1. 2025年9月期の第1四半期実績
売上高は前年同期比37.7%増の5,614百万円、調整後営業利益(Non-GAAP)は同47.7%増の587百万円、営業利益は同0.3%増の346百万円と好調な決算となった。同社ではM&Aによる非連続な成長を加速しており、調整後営業利益も指標としては重要となる。同利益は営業利益から、買収に伴う無形資産の償却費、M&Aに伴う費用などの一時的要因を排除した数値となり、大幅に増加している。
売上高はもちろん売上総利益でも前年同期比20%以上を17四半期連続更新しており、本業の好調さを見て取れる。足元でM&Aを加速しているため、EBITDA(Non-GAAP)で見ても、同30.4%増の565百万円と四半期として過去最高を達成している。営業利益こそ増益率が高いと言い難いものの、販管費増の要因も主要因であるのれん償却に加え、株主優待、M&A費用、オフィス移転などの一過性費用が多い。また、PMIも含めて第2四半期以降グループ会社の生産性向上プログラムが始動する予定。営業利益は第3四半期から業績予想の伸び率へキャッチアップするということは、期初予想に織り込まれている。
2. 2025年9月期の業績見通し
2025年9月期通期の連結業績は、売上高が前期比30.0%増の22,247百万円、売上総利益が同25.0%増の9,808百万円、営業利益が同20.0%増の1,608百万円、EBITDA(Non-GAAP)が同35.0%増の2,351百万円と大幅な増収増益となり、2024年9月期に引き続き売上高・営業利益は過去最高値を更新する計画である。経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益については現時点では非開示としている。
売上面はマッチング事業のエージェント領域の好調継続、M&Aの新規連結効果を見込み増収としている。利益面はのれん償却費の負担などが重石となるが、増収効果及び生産性向上などにより売上高EBITDAマージンは前期比0.4ポイント改善する見込みであり、前期同様に計画の超過を目指す。なお、同社は2025年10月に本社を麻布台ヒルズに移転する予定だが、この一過性費用は既に業績見通しに織り込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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