「活路は個別株勝負にあり!」
●不透明要因が山積の中の“希望”
のっけから恐縮ながら、2019年相場は対応しにくい。これが1年前からの私の観測だった。
春には平成が終わり、新元号のもとに新たな時代が始まる。夏になると2020年開催の東京オリンピックまで1年となり、秋には消費税の引き上げが予定されている。また、日銀がどこかの時点で金融緩和の継続を終了する議論、つまり金融緩和の出口を検討しはじめる可能性がある。
国内だけを見ても少なくとも以上のような不透明材料がある上に、海外となるとまったく視界ゼロ、こんな状況にあるからだ。
もちろん、希望はある。2018年相場を混乱に陥れた主犯格の材料である米中貿易戦争が完全に終了しないまでも、対立緩和へと向かう可能性が高くなるからだ。
トランプ大統領は中国に対して強烈な要求を突きつけ、中国はそれに対抗はしてきたものの、対立の継続は中国にとって不利となる。中国首脳がそれを理解できないわけはなく、今後は歩み寄りを加速すると見てよい。
中国は米国に各種製品を売り込まないことには経済が立ち行かない国である。トランプ大統領はこの点に加え、安全保障上の必要性もしっかり踏まえて対中交渉を推進しており、この基本軸が揺れることはまずない。中国は不承不承ながらそれに従わざるを得なくなるのは必定で、前述したように「歩み寄り=中国側の譲歩」が見込めるだろう。当然、それは株の上昇要因となるため、期待が持てる。
トランプ大統領が、政策金利の緩やかな引き上げを実施中のFRB(連邦準備制度理事会)に強硬に反対しているのも、投資をする立場からは好ましい。いまのところパウエルFRB議長はそれに抗するかのように引き上げを継続しているが、19年は引き上げ回数を2回に減らす方針を示してはいる。
しかし、トランプ大統領は18年の引き上げ回数が4回となったことに激怒しているため、FRB議長の更迭という前代未聞の決断を下すこともないではない。トランプ大統領には、人事面で不可能はないからだ。
●銘柄発掘のキーワードは“国内需要”
以上のようにプラス材料もあるのだが、それでもやはり対応が難しい。こう考えて乗り切り策を考えたい。
といっても、特別なそれがあるわけではない。それどころか、ごく当たり前の対応策が有効といえる。
それは何か。個別銘柄での勝負。これになる。どんな相場でも、上がる銘柄はあるからであり、その発掘に改めて熱心に取り組み、発見できたら大事につき合うようにしたい。そこに活路あり、となる。
では、そんな銘柄はどこにありそうか。期待が持てるのは、なんといっても国内需要への依存度の高い企業だ。それも高齢化、人手不足、美容健康指向、ショッピングの新システム、新元号時代への期待、ストック型ビジネスを展開している企業などが狙い目になる。
具体的には、推奨ポートフォリオをご覧いただきたい。
◆北浜氏のお勧め「2019年ポートフォリオ10銘柄」
ヒビノ <2469> [JQ]
農業総合研究所 <3541> [東証M]
竹本容器 <4248>
日本エマージェンシーアシスタンス <6063> [JQ]
UUUM <3990> [東証M]
デジタルアーツ <2326>
幸楽苑ホールディングス <7554>
NEC <6701>
キッコーマン <2801>
MonotaRO <3064>
2018年12月27日 記
★元日~3日に、2019年「新春特集」を一挙、“26本”配信します。ご期待ください。
→→ 「新春特集」の記事一覧をみる
株探ニュース
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