2025年12月期の連結業績は、営業利益で同10.7%増の7,020百万円、経常利益で同7.6%増の6,250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同9.1%増の4,300百万円と、過去最高利益を見込んでいる。この利益予想は、2025年1月のクマシュー工務店(2025年5月時点の販売用不動産在庫残高238億円)の子会社化の影響(2025年12月期は7ヶ月分の業績を参入)を勘案して2025年4月に修正されたものである。
将来の業績を想定するうえで、不動産の獲得状況がポイントとなる。販売用不動産(仕掛販売用不動産含む)の合計は2025年12月期中間期末で69,540百万円(前期末比36,386百万円増)と十分あり、順調な売却や賃料収入が期待できる。需要が旺盛な住宅系不動産については、同社が得意とする富裕層向けの数十億円ボリュームの在庫を増やしており、「良いものこそが高く売れる」インフレーションの時代に合わせた売却を進める。コロナ禍で販売を見送っていた宿泊施設、稼働が好調に推移する事務所・店舗などに関しても、中間期に3件の売却が完了している(連結子会社含む)。中間期を終えて通期の経常利益予想に対する進捗率は69.4%、親会社株主に帰属する当期純利益予想に対する進捗率は69.7%と順調である。弊社では、クマシュー工務店統合を経て販売用不動産が潤沢であること、都市部の不動産市場は需要が旺盛なこと、若手人材が活躍する営業組織が充実していることなどを勘案し、下期の事業計画は余裕を持って達成できると考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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