23日の米国市場はまちまち。ダウ平均は62.42ドル高(+0.16%)の39131.53ドル、ナスダックは44.80ポイント安(-0.28%)の15996.82、S&P500は1.77ポイント高(+0.03%)の5088.80で取引を終了した。半導体エヌビディアの好決算を受け生成AI利用の急拡大を背景とした同セクターへの成長期待に買いが継続し、寄り付き後上昇。ナスダックは前日の急伸後の一部ハイテクの利益確定売りにおされ下落に転じた。ダウは経済に楽観的な見方を受けた買いが支え、まちまち。ダウやS&P500種指数は連日で過去最高値を更新して終了した。
米国株は高安まちまちだったが、エヌビディア株の上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。日経平均は39388.08円まで上昇した後は上げ一服。25日移動平均線との乖離率が6%を超えたことなどから短期的な過熱感が意識されて上値は重くなった。ただ、終始前営業日比プラス圏で推移し、連日の取引時間ベースでの史上最高値更新となった。なお、半導体株がさえなかった一方、トヨタ自<7203>
や銀行株や商社株など時価総額が大きい銘柄が強かったことから、TOPIXが相対的に強い地合いとなった。
日経平均採用銘柄では、SUMCO<3436>、川崎重<7012>、レゾナック<4004>が買われたほか、半導体受託製造最大手TSMCの熊本工場開所式が行われたことが刺激材料となり、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>も買い優勢となった。このほか、中外製薬<4519>が反発。信越化<4063>も買われて昨年来高値を更新した。日経平均採用以外では、ウエルシアHD<3141>とツルハHD<3391>の統合検討が報じられて、2銘柄とも大幅高となった。
一方、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>が高寄り後、2月16日高値を更新できずにマイナス圏に突入したほか、スクリーンHD<7735>、レーザーテック<6920>も売られるなど半導体株は総じて弱い。また、足元買われていたあおぞら<8304>もさえない。
セクターでは、医薬品、銀行業、卸売業、輸送用機器、精密機器などが上昇した一方、海運業、パルプ・紙、鉱業、倉庫・運輸関連業、食料品などが下落した。
値がさ半導体株はさえない展開となったが、TOPIX型の銘柄が堅調推移のためNT倍率は14.65倍まで縮小(前場終値で計算)。高値を更新できなかった東エレク、アドバンテストの後場の動向は気になるところだが、幅広い銘柄が買われたことから、前場のプライム市場の売買代金は2.9兆円と商いは活況だ。後場は、アジア株を横目に見ながら、日経平均は連日の史上最高値更新を試す展開を迎えよう。
<AK>
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