4. 医療関連事業の動向
医療関連事業のうち、主力のCSO事業は製薬企業からのCMRの引き合いが強く、増収増益となった。製薬企業ではコスト削減施策として、自社のMR社員を削減してCMRを活用する傾向が続いており、取引社数業界トップであるクオールホールディングス<3034>への引き合いも活発に推移し、第1四半期は需要に供給が追い付かず機会損失となるケースもあったが、第2四半期はシニアのMR経験者や異業種からの採用・育成が進み、順調に収益を伸ばした。また、CROについても食品メーカーから機能性食品の案件を受注し好調に推移した。
医療系人材紹介派遣事業も2022年3月期下期以降、薬剤師やドラッグストア向け登録販売者の需要回復が継続していることに加えて、健康経営に取り組む企業の増加を背景に、産業医・産業保健師の派遣需要も拡大基調が続き増収増益となった。また、規模は小さいもののオンコールによる短期スポット型の医療人材紹介サービスも好調だった。
医薬品製造販売事業は、前年同期並みの収益水準となった。薬価改定や原材料コスト上昇の影響で既存事業は低迷が続いたものの、2022年12月に販売を開始した新型コロナウイルス抗原検査キット「テガルナ(R)スティックSARS-CoV-2Ag」が需要のピークを過ぎたとは言え、法人向けに販売が進み既存事業の落ち込みをある程度カバーした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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