同社の最大の強みは、ディスカウント業界での圧倒的な低価格戦略にある。例えば、牛乳などの乳製品は酪農から自社で行うプライベートブランドの展開により相場の3割引きという圧倒的な安さで販売することができている。取扱商品を同業他社の3分の1程度の4,000〜5,000品目に絞り、仕入・物流におけるスケールメリットを最大限活かす体制を整えることで、プライベートブランドに限らず、取扱商品全体で低価格戦略を実現。また、産地直送による生鮮品の調達や、精肉・惣菜部門など粗利率の高い商品の内製化比率向上で収益性の底上げに寄与している。同業他社とは主に価格面で住み分けが成立しており、他社の近隣出店での業績影響も限定的とされている。
2025年5月期の連結業績は、売上高292,940百万円(前期比8.5%増)、営業利益9,812百万円(同4.9%増)と、増収増益を達成した。売上の成長は、19店舗の新規出店および既存店舗の改装による店舗の活況に加えて、SFO店舗の増加や物流センターの稼働率向上もコスト削減を後押しした。この積極的な多店舗展開と供給体制全体の効率化を同時に推進する体制こそが、同社が今後の成長を描く上での最大の強みである。
大黒天物産は今後も「高速多店舗化戦略」を軸とし、年30店舗ペースでの新規出店を継続する方針である。出店にあたっては、自社物流センターを起点とした効率的な配送網の構築を進め、将来的には全国に8拠点体制を整える計画だ。2026年5月期は30店舗の新規出店を予定しており、売上高で312,900百万円(前期比6.8%増)、営業利益で10,300百万円(同5.0%増) を見込む。また、これまで広告費を抑制してきたが、今後はSNS広報の専任部署を設け、デジタル施策を通じた集客強化にも着手する。
市場環境としては、引き続き人件費・物流費の高騰や、消費者の節約志向の継続など厳しい状況が続くと見られる。特に食品小売業界では物価上昇と生活防衛意識の広がりが消費に影を落としており、価格競争力を持たない企業は苦戦が予想される。その中にあって同社は、商品の絞り込みによる在庫回転率の向上、自社センターの効率化による固定費低減などを通じて、安定した粗利を確保している。こうした構造的な比較優位性を背景に、中長期的には2028年度に売上高4,000億円の達成を目標に掲げ、持続的な成長と株主還元の両立を目指している。
株主還元については、「安定配当を基本方針」としており、成長ステージにおける設備投資優先の姿勢を崩さない一方、業績連動型の配当も行っている。2025年5月期の配当金は1株あたり39円(普通配当35円+特別配当4円)と、前期の33円から増配となった。特別配当は、営業利益100億円の大台到達の見通しに加え、6月の会長逝去 というタイミングで株主へ社として感謝の意を示す趣旨があった。2026年5月期は再び35円(普通配当)を予定しており、利益成長の中で段階的な増配を続ける構えである。このように株主還元への真摯な配慮も感じられ、今後の成長も見込まれる同社の中長期的な企業価値向上に期待しておきたい。
<HM>
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