【井川純一の今夜も兜町で一杯】休むべし、と言われても

　３月２１日（火曜日）の日経平均株価は６５円７１銭安の１万９４５５円８８銭と続落。今日はＮＹダウが小幅に３日続落だったことに加え、１１２円に入る円高進展で、どうもいけません。ただ、積極的に売ってくるムードなく、ぼやっとした感じ。まあ、３月決算期末を控えた配当権利取りの買いなども下値を支えている感じですかね。
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　今日は、話題の力の源（もと）ホールディングス<3561.T>が東証マザーズ市場へ上場。カイ気配でスタートし、その後は気配値を切り上げる展開となっていたが、ＩＰＯ人気から結局この日は値がつかず、カイ気配のまま初日の取引を終えた。社名からだとピンとこないが、同社はラーメン専門店「一風堂」の運営会社だ。

　２月１６日付の当欄「ラーメン先輩の記憶」でも触れたが、力の源ＨＤ上場を刺激材料に、ハイデイ日高<7611.T>、ワイエスフード<3358.Ｔ>などラーメン関連株の一角が高い。正直なところ、一風堂を材料にラーメン株が買われるとは想定外。ただ、麺類だけに、伸びないうちにさっさと食べて、さっさと店を出る、これが“粋な”気がする。もちろん食べ過ぎには、十分ご注意あれ。

　春の陽気に包まれた３連休も終わり、今日はうって変わって、春の冷たい雨が東京を濡らしている。鬱々たる精神が頭を支配し、気分の方も相場のごとく冴えない。昨日は、敷地内にある古家を改造して、この春から看護師になるであろう（国家試験の合否はこれから、落ちたら当然看護師にはなれない）娘の部屋にするため、中古の備品を探すべくリサイクルショップを巡った。ちなみにリフォームというほどのものではなく、当方が適当に改造する。なにせ、戦前の建物だけに老朽化が激しく、もはや廃屋同然である。

　まずはハードオフコーポレーション<2674.T>へ顔を出すが、どうもいまいちだ。続いてトレジャー・ファクトリー<3093.T>へ行くも、やっぱり物足りない。テーブルやタンスなどの品数が、以前覗いたときに比べ明らかに少ない。ほかの類似の店を回るが、やはり品薄状態なのである。

　店長に尋ねると、「春の入学シーズンは飛ぶように家具が売れていく」とのこと。まっ、考えてみれば当方もそうだった。今を去ること約４０年前、大学の寮に持ってきたのは寝具のみ。机もこたつも寮の近くの中古品屋で手に入れた。今も昔も、その辺りは変わらないということかね。

　と、まあツマラナイことを書いている自分が情けない。そもそも、相場がつまらないから、こういうことになる。良くも悪くもない相場、確かに平和だ。そんな、のんびりした相場のなかでも、腕自慢たちはどこかでしのぎを削っている。が、そこはある意味「鉄火場」で、わくわくすれども、まあ別世界。参加するより高みの見物が賢明。

　じゃ、どうすればいいのか……友人曰く「つまんない相場には、あえて参戦しない、そこは休むべし」とのこと。なるほどねぇ…と、言いたいが、こんな“お休み相場”が続いたら、証券記者は干上がってしまう。ああ、どうにか、ならないのだろうか。「出るのは、ため息ばかりなり」、なのよねぇ。
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）