今週の新興市場はまちまち。週初は、外部環境の落ち着きを受けて買い戻す動きが入ったものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)開催前は様子見姿勢の強い地合いとなった。その後、14日未明に、米連邦準備制度理事会(FRB)は3会合連続での利上げ見送りと、2024年に3回(0.75%)程度の利下げ余地があることを発表。その後のパウエルFRB議長の「ハト派」発言もあり、14日の東京時間でドル・円は一時140円97銭まで円が急伸。東証プライム市場では、輸出関連株中心に下げ幅を広げ、東証グロース市場も投資家のモメンタムが悪化し売り優勢となった。ただ、米金利低下を背景に、NYダウや米フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が史上最高値を更新するなど米国株高を背景に、投資家のモメンタムも改善。15日は、東証グロースコア指数20の銘柄を中心に買戻される展開となった。今週の騰落率は、日経平均が+2.05%だったのに対し、東証グロース市場指数は-0.23%、東証グロース市場250指数は+0.40%だった。
個別では、国内証券での新規カバレッジが材料視されたGENDA<9166>に買いが集まったほか、好業績を材料にMacbee Planet<7095>、博展<2173>も買われた。一方、カルナバイオサイエンス<4572>がテクニカルポイントを割り込み売り圧力が強まったほか、業績が嫌気されてラクオリア創薬<4579>も大幅安となった。また、INTLOOP<9556>も決算がネガティブ視された。なお、今週の新規株式公開(IPO)は4社だったが、アウトルックコンサルティング<5596>とS&J<5599>の初値が公開価格を割り込んだ一方、ブルーイノベーション<5597>と魁力屋<5891>の初値は公開価格の約3割高となるなどまちまちの結果となった。
■例年中小型株中心の相場展開となるシーズン到来、IPOは7社
来週の新興市場は上昇か。18-19日の日銀金融政策決定会合の結果を見極める必要があるものの、例年通りであれば、海外を中心とした機関投資家がクリスマス・年末の休暇に入ることから、新興市場など中小型株中心の相場展開となる。2024年から新しいNISA(小額投資非課税制度)制度がスタートすることもあり、現行NISA制度で残っている投資枠を使い切るために、配当利回りが高い大型株や優待銘柄などNISAで買われやすい銘柄に駆け込み需要が発生する公算が大きい。高配当銘柄や優待銘柄は、東証プライム市場のイメージとなるが、長期投資でメリットを発揮するNISAは、上場後間もない銘柄を長期で保有するニーズも存在する。話題性が豊富な生成AI(人工知能)銘柄や、訪日外国人の急回復が確認できていることに伴うインバウンド銘柄、今週動意づいた海外旅行関連銘柄といった2024年も関心が高まりそうなテーマには注目だ。年末にかけての上昇を意味する「掉尾の一振」を期待する個人投資家は多い。この時期からは、個人投資家中心の地合いとなり、東証グロース市場は盛り上がると想定する。
今週末は、東証グロースコア指数20が相対的に買われたことから、カバー<5253>やサンウェルズ<9229>など東証グロース市場の主力銘柄の動向に注目する。また、格安航空券予約サイト「スカイチケット」を運営するアドベンチャー<6030>など円高メリット銘柄などへの関心も高めたい。なお、来週は7社の新規株式公開(IPO)が予定されており、循環物色が入る可能性もあろう。なかでも、小型案件のエスネットワークス<5867>(12/19)、仮条件上限をブレイクした公開価格が設定された雨風太陽<5616>(12/18)、ロココ<5868>(12/20)、ヒューマンテクノロジーズ<5621>(12/22)などは注目だ。
<FA>
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