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2023/06/10 - ケアネット(2150) の関連ニュース。―“激騰”日経平均にキャッチアップ、順張り・逆張り全方位型で出世株を探し出せ― 日本株は1990年のバブル崩壊後では類を見ない空前の活況相場の様相を呈している。時価総額の大きい主力株に投資資金が集中し全体指数を押し上げているが、相対的に出遅れる中小型株にも底上げのシグナルが点灯している。とりわけ個人投資家好みの、株価が中低位(1000円未満)に位置する銘柄に水準訂正期待が膨らんでおり、今回のトップ特集では、その隠れた妙味株エリアに光を当ててみる。●東京市場に押し寄せるビッグウェーブ

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次は中小型株の出番! 株価3ケタ台の好業績材料株「特選6銘柄」 <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2023/06/10 19:30

―“激騰”日経平均にキャッチアップ、順張り・逆張り全方位型で出世株を探し出せ―

 日本株は1990年のバブル崩壊後では類を見ない空前の活況相場の様相を呈している。時価総額の大きい主力株に投資資金が集中し全体指数を押し上げているが、相対的に出遅れる中小型株にも底上げのシグナルが点灯している。とりわけ個人投資家好みの、株価が中低位(1000円未満)に位置する銘柄に水準訂正期待が膨らんでおり、今回のトップ特集では、その隠れた妙味株エリアに光を当ててみる。

●東京市場に押し寄せるビッグウェーブ

 週末9日の東京株式市場はまさにリスクオンの大波が押し寄せるがごとし、大引けの日経平均株価は前日比623円高の3万2265円と急反騰を演じた。直近3ヵ月近くにわたり、日経平均は強力な上昇トレンドを描いてきたが、急ピッチで買われ過ぎている感は否めず、特に6月に入ってからはその傾向が強く反動安への警戒は常にあったといってよい。そうしたなか、今週は9日にメジャーSQ算出を控え波乱も予想されるところだったが、実際、売り方による渾身の一撃ともいえる揺さぶりがあった。俗に「SQ週の魔の水曜日」と呼ばれる7日、日経平均は600円近い急落で安値引けとなり、更に翌8日も一時500円近い下げで投資家の動揺を誘った。しかし、後で振り返れば7日と8日の急落こそが絶好の買い場提供場面となったようだ。

 9日は一気にリバウンド局面へと移行。SQ値は3万2018円(速報値)だったが、ここを難なくクリアし一時は660円を超える上昇で3万2300円台まで水準を切り上げる展開に。結局、買い方の圧勝で終わった6月のメジャーSQだったが、これを経て来週の相場に対する期待も膨らんでいる。

●中銀ウィークだが風向きはフォロー

 来週は日米欧の中央銀行による金融会合が相次ぐ。13~14日に米国で連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、それに続く形で15~16日に日銀の金融政策決定会合が行われる。世界的なインフレ圧力が意識されるなかも、直近発表された米新規失業保険申請件数が市場予測を大幅に上回ったことで労働需給の逼迫に対する懸念が和らぎ、市場では「打ち止めではないが、今回のFOMCでは利上げ見送りとなる公算が大きい」(生保系エコノミスト)という声が強い。

 また、日銀の決定会合では植田和男総裁がイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃もしくは許容変動幅の拡大に舵を切るかどうかが注目されるが、これも今回は「植田総裁のこれまでの言動を見る限り、あえてサプライズ的に政策変更をすることはないと思われる」(中堅証券ストラテジスト)という意見が示されている。なお、15日には欧州中央銀行(ECB)理事会も開催されるが、ここでは利上げ継続が既定路線となっており、相場も完全に織り込んでいる。ただ、欧州も利上げ停止のタイミングが近づいているという見方はあり、会合後のラガルド総裁の発言に注目が集まるところだ。

●中小型株への資金還流も秒読み段階に

 来週はFOMCと日銀金融政策決定会合という2つのイベントが不透明要因だが、いずれもハト派シナリオで落ち着けば、リスクオン相場を更に加速させる契機となり得る。もっとも、既に大きく居どころを変えている日経平均が、この先も青天井で上がり続けることはない。どんなに強い相場でも休みは必要で、6月後半相場は指数的にはもみ合い圏もしくは調整含みの地合いとなることが予想される。

 当然ながら投資マネーの回転が利いている状態で、マーケットから資金が退潮するようなことはなく、リターンリバーサルで流れ込む次の入り江を探すことになる。個別株ベースでみれば、大型株を実需で買ったファンドが返す刀で中小型株を買い漁るというケースは想定しにくいようにも思えるが、全体で見れば大型株が上昇することによる含み益の拡大が、トリクルダウンで中小型株に回ってくるのは相場の常である。そのタイミングは近づいているといえそうだ。特に今月は来週以降、IPOラッシュとなることで中小型株への資金還流を促しやすい。

 今回のトップ特集では時価総額500億円未満の中小型株の中から、業績面の裏付けがあり、株価が3ケタ台で個人投資家も買いやすい有力テーマ株を6銘柄厳選した。テーマは医療DXや人工知能(AI)のほか、経済再開の流れに乗る 不動産や インバウンドを恩恵とする消費周辺、更に東証の改善要請でにわかに脚光を浴びた低PBR株などを取り上げている。

●これから本領発揮、株価3ケタ台の有望テーマ株

【医療DX】 ケアネット <2150> [東証G]

●業績拡大路線まい進で株価は大底買い好機

 ケアネットは医師・医療従事者向け会員制サイト「ケアネット・ドットコム」をプラットフォームに製薬マーケティング支援、医薬品の情報提供などを手掛ける。

 医薬品メーカーのデジタルシフトの流れを捉え、業績は16年12月期以降トップライン、営業利益ともに拡大トレンドをまい進している。特に利益成長が顕著であり、前期(22年12月期)までの7年間で18.6倍化した。23年12月期は営業利益の伸び率は鈍化する見通しながら、前期比5%増の30億円と連続ピーク利益更新を見込む。

 一方、株価は今年3月下旬以降一貫した下落トレンドを強いられ、今月1日には2月中旬の高値から37%も水準を切り下げ805円の年初来安値をつけた。ただ、ここで売りは出尽くした感もあり、時価は大底圏からの出直りの機をうかがう局面に。貸株調達による空売りが溜まっていることで、株式需給面ではその買い戻しによる浮揚力も期待できる。ちょうど2年前の21年6月に2515円の高値をつけた実績があり天井は高い。

【人工知能(AI)】 エスユーエス <6554> [東証G]

●IT人材とAI分野への傾注で商機つかむ

 エスユーエスはIT関連の技術者派遣ビジネスやコンサルティングを展開、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進むなか、受注は増勢一途で単価上昇効果も収益押し上げに寄与している。

 AI分野にも傾注し、2次元の画像データから3Dデータを生成して都市開発などに役立てるほか、自動運転システムへの横軸展開などでマーケットのニーズに応える。22年9月期はコンサルティング、派遣業務、AI(XR)事業いずれも売り上げを大きく伸ばし、営業利益は増収効果を映して前の期比3.8倍化した。更に23年9月期についても同利益は前期比30%増の9億5300万円と大幅な伸びを見込む。

 自社株買いや増配など株主還元に前向きな姿勢も評価され、年間配当は22年9月期に特別配当を実施し15円(前の期実績7円)、23年9月期は更に10円の大幅増配となる25円を計画している。株価は6月1日に810円の年初来安値をつけたが、そこをターニングポイントに大きく切り返す展開も期待できる。4ケタ大台回復が当面の目標。

【脱コロナ・インバウンド】 アイスタイル <3660> [東証P]

●脱コロナとメンズコスメで追い風強力

 アイスタイルは若年女性層を対象にクチコミの美容関連サイト「アットコスメ」を運営、実店舗も展開している。米アマゾンとも連携する。脱コロナでマスクを外す動きが徐々に進むとみられ、つれて化粧品需要も高まる方向にある。化粧品はインバウンド特需の復活に加え、最近は女性だけでなくZ世代を中心にメンズコスメ市場の拡大も顕著であり、同社に強力な追い風となっている。

 今月6日には同社の子会社が化粧品専門店シドニー(東京都杉並区)の全株式取得を発表、シドニーは首都圏に7店舗を展開しており、買収による業容拡大効果が今期以降の業績に反映されそうだ。23年6月期はトップラインが前期比24%増の425億円と過去最高を大幅更新する見通し。営業損益も8億円の黒字と4期ぶりに赤字を脱却する見込み。

 株価はここ荒い値動きながら今週に入って上値指向が鮮明で、5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現した。5月16日の年初来高値629円奪回が第1目標、第2目標としては昨年8月高値678円が視野に。

【超低PBRその1】 エフテック <7212> [東証P]

●PBR0.3倍で業績も急拡大路線まい進

 エフテックはホンダ系自動車部品会社で、サスペンションなど自動車の足回り部品を主力としている。自動車のエレクトロニクス化や電気自動車(EV)シフトの流れが加速するなか、自動車業界の変革期に対応した研究開発や最新鋭の生産設備導入といった経営努力を推進している。

 海外売上高比率が9割前後を占めるが、商品競争力には定評があり、今年4月には北米に営業新会社を設立し、米ビッグスリーなど大手自動車メーカーからの受注獲得に向け入念な布石を打っている。23年3月期は営業利益が前の期比78%増の20億3800万円と急回復を果たしたが、24年3月期はホンダ <7267> [東証P]の自動車生産拡大の恩恵を享受し、前期比2.7倍の56億円と伸びが加速する見通しだ。

 株価は年初から25日移動平均線を下支えに上値指向を継続し新値圏を走るが、依然上値の伸びしろは大きい。最大のポイントはPBRが0.3倍強と超割安圏にあること。東証による上場企業への低PBR改善要請を背景に、株主還元強化もしくは新たな中期成長戦略などの動きも期待できる。

【超低PBRその2】 三菱製紙 <3864> [東証P]

●株価は初動から倍化も依然PBR0.3倍

 三菱紙は情報用紙を主力とする製紙会社であり、筆頭株主は王子ホールディングス <3861> [東証P]で持分法適用会社となっている。紙素材以外に印刷感材や機能材料、電子材料なども幅広く手掛ける。また、銀ナノ粒子分野での技術開発力は高く評価され、同技術はビッグデータ活用を目的とした安価なセンサー(印刷式)の大量生産で応用が利く。

 業績は印刷用紙などの値上げ効果もあり、23年3月期は経常利益段階で前の期比57%増益を達成。更に続く24年3月期は前期比2.1倍の65億円予想と08年3月期以来16期ぶりの高水準を見込んでいる。株価は今年2月下旬から急激な上昇局面に移行、300円未満の株価はほぼ一貫して上昇、5月12日には537円まで上値を伸ばし約2倍となった。

 その後5月23日に同値でダブルトップをつけた後、調整を余儀なくされたが、6月に入り再び買いの勢いが強まり、直近6日に539円をつけ年初来高値を更新している。しかし、時価予想PERは6倍弱で、0.3倍前後のPBRは依然として超割安圏に放置されている。

【不動産流動化】 ムゲンエステート <3299> [東証P]

●3年3ヵ月にわたる雌伏を経て上放れ本番

 ムゲンEは首都圏を営業エリアに不動産流動化ビジネスを展開。中古不動産を買い取りリフォームして再販するが、コロナ禍から脱却し経済正常化が進むなか、居住用マンション、投資用不動産ともに好調に推移している。

 投資用不動産は高付加価値化と営業部門強化の効果が発現、在庫回転率が上昇し全体業績に貢献している。今月からは同社の認知度向上を目的に都営バスなどへのラッピング広告をスタートさせ、株価面でも好影響が期待できそうだ。営業利益は22年12月期から回復局面に入っており、同期は27%増益を達成、続く23年12月期も22%増の36億2500万円予想と大幅な伸びが続く見通し。

 株価は既に年初来高値圏で強調展開を続けているが、PER9倍前後、PBR0.6倍台とかなり割安で指標面からは引き続き水準訂正余地が大きい。20年3月以降、約3年3ヵ月にわたり500円台を軸とするもみ合いを続けていたこともあり、ここにきて満を持して上放れたことは長期トレンドの転換を示唆する。

株探ニュース
配信元: 株探

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