―農水省が工程表策定へ議論スタート、日本の「勝ち筋」見極め戦略的な投資を目指す―
観測報道をきっかけに突如吹き荒れた解散風。高市早苗首相は19日、衆院解散・総選挙を正式表明し、27日公示・2月8日投開票とする方針を示した。東京株式市場ではグリーンランドを巡る米欧の混乱を横目に高市トレードへの期待は根強く、同氏が掲げる政策に絡んだ個別株物色は依然として旺盛だ。関連銘柄を探るうえで手掛かりとなるのが「17の戦略分野」。既にレアアースや宇宙、サイバーセキュリティ、国土強靱化といったおなじみのテーマが脚光を浴びているが、これ以外にも目を向けるべき分野はある。その一つが「フードテック」だ。
●会議資料の内容をチェック
農林水産省は昨年12月25日、フードテックワーキンググループの初会合を開催した。海外からの日本食人気の高まりや気候変動による食料供給リスクといった現状を踏まえ、世界に打ち出せる日本の「勝ち筋」を見極め、戦略的に投資するための方策を議論する。「稼げる農林水産業の創出」と「日本への富の呼び込み」によって食料安全保障の確保につなげることを目指す。投資内容や目標額を盛り込んだ「官民投資ロードマップ」を4~5月上旬をメドに取りまとめ、政府が夏ごろ決定する成長戦略に反映させる予定だ。
初会合の会議資料にはフードテックの具体的な領域として「植物工場」「陸上養殖」「食品機械」「新規食品」の4つが示され、それぞれの現状と課題がまとめられている。植物工場に関しては、日本は世界に先駆けて人工光型植物工場の研究開発を進めるなど「世界トップレベルの技術と経験を有している」とし、「世界の市場をリードできる可能性がある」と評価。課題として設備費や光熱費が大きい点を挙げ、生産コスト低減の取り組みを後押しする方向性が示された。陸上養殖においてもコスト面の課題を挙げつつ、世界をリードできる可能性に言及。食品機械については機械メーカーと食品事業者の連携などを図ることで海外展開を進めたい考えにある。
新規食品を巡っては、人口増に伴う食料需要の高まりや健康的な食を求めるマーケットの拡大といった世界的な動きを背景に「持続可能な食料供給を実現する上で重要」と指摘。日本が強みを持つ食品加工技術と、AI・バイオテクノロジー分野を組み合わせることで更なる価値向上・創造が期待されるとした。新規食品の例として大豆ミートをはじめとする植物性食品などを挙げている。スタートアップと大手企業との連携、海外展開を見据えた商品開発などを後押ししていく構えだ。
●不二製油、大豆ミートで国内シェア首位級
同資料を手掛かりに関連銘柄を探ってみたい。フードテックと聞いてまず思い浮かぶのは人工肉(代替肉)だろう。動物の細胞から作る培養肉はまだ本格商用化には至っていないが、前述の大豆ミートをはじめとする植物性代替肉は既に食品メーカー各社からさまざまな商品が販売されている。日本ハム <2282> [東証P]が「ナチュミート」、伊藤ハム米久ホールディングス <2296> [東証P]が「まるでお肉!」を展開。カゴメ <2811> [東証P]も大豆ミートを使ったカレー、パスタなど各種商品を手掛けるほか、ユキグニファクトリー <1375> [東証P]は主力ブランド「雪国まいたけ」を原料とする「キノコのお肉」を昨年2月に発売した。
不二製油 <2607> [東証P]はチョコレート用油脂大手だが、実は大豆ミートで国内トップクラスのシェアを有しており、関連銘柄として要マークとなる。同社は大豆の価値にいち早く着目し、1950年代から研究をスタートさせた先駆け的存在だ。牛、豚、鶏肉における部位ごとの硬さや色、食感、風味を再現した大豆ミート素材「粒状大豆たん白」を手掛け、食品メーカーや外食、流通向けに幅広く展開している。直近の上期実績は絶好調。足もとの株価は2018年の上場来高値(4140円)に迫る。
●植物工場でレスター、ウナギ養殖で新日本科学など
植物工場に絡む銘柄群も見逃せない。09年の農地法改正で一般企業の農業参入が相次ぎ、これに伴って植物工場が脚光を浴びた時期もあったが、ここ最近は電気代高騰などの影響で撤退の動きもしばしば出ている。とはいえ、着実に事業を続けている企業もあり、例えば三菱ケミカルグループ <4188> [東証P]や北海道電力 <9509> [東証P]、RYODEN <8084> [東証P]、三菱ガス化学 <4182> [東証P]などだ。
国内5ヵ所に工場を展開するレスター <3156> [東証P]のほか、植物工場システム「agri-cube ID」を共同展開する大和ハウス工業 <1925> [東証P]と三協立山 <5932> [東証P]、LED植物工場ユニットを手掛ける大成建設 <1801> [東証P]にも目を配っておきたい。
陸上養殖では商社や水産会社を中心に取り組みが進んでいるが、そのなか中小型株で注目したいのが新日本科学 <2395> [東証P]。本業の創薬支援とは別に、環境への取り組みの一環としてニホンウナギの完全養殖を目指し、鹿児島県沖永良部島で研究開発を行っている。食品機械に絡んでは、すしロボットの鈴茂器工 <6405> [東証S]、あんパン・まんじゅうを作る自動包あん機を手掛けるレオン自動機 <6272> [東証P]などが挙げられる。
株探ニュース
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