<話題の焦点>=建設株リターンズ、大型案件が目白押しで人気再燃へ
為替は確かに円安の流れにあるが、自動車株など大上段で推奨するには今さら感が強い。ということで、ここは、ちょっと休憩を入れていた建設株に改めて注目。建設セクターは国策を背景に良好な収益環境にあるが、人件費や建設資材の上昇などが懸念要因となっている。ただ、建設株指数は昨年秋以降の戻り局面で全体指数よりパフォーマンスが弱く、いわゆる出遅れ物色対象としてマークする動きがある。
建設セクターの16年3月期業績に対する市場の関心は高い。まず、受注案件では何といってもリニア中央新幹線がある。都市部トンネル工事(シールド工事)、山岳トンネル工事の連続で、ゼネコンをはじめとする連合体に恩恵。さらに、東京五輪関連のインフラ整備、これは臨海に強いマリコンの出番となる。このほか東京外環道、田町―品川駅間の新駅設置に伴う開発、さらに羽田空港アクセス関連工事、民間では六本木エリアを中心とする再開発事業と、まさに目白押しといってよい。
利益面でもコスト上昇に対する価格転嫁が進捗しているほか、完工利益率も過去の不採算案件を相当部分こなしてきていることで改善傾向が強まっている。旺盛な建設需要は中期的に続くことから、建設株の見直し機運も今後高まっていく公算が大きい。ゼネコン、マリコン、特殊土木関連などの銘柄をパッケージ投資するのも一法であろう。
◆好環境享受する建設株
銘柄<コード> 業態
大林組<1802.T> 大手ゼネコンでシールド工事得意
飛島建<1805.T> ダムなど土木に強み、リニアも実績
鉄建<1815.T> 鉄道工事大手でトンネルも強い
五洋建<1893.T> マリコントップ臨海部の土木で活躍
ライト工<1926.T> 地盤改良に強く、耐震補強で実力
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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