13日の米国市場はまちまち。ダウ平均は37.83ドル高(+0.10%)の39043.32ドル、ナスダックは87.87ポイント安(-0.54%)の16177.77、S&P500は9.96ポイント安(-0.19%)の5165.31ポイントで取引を終了した。2カ月連続で予想を上回った2月の消費者物価指数(CPI)を巡る判断が分かれ、寄り付き後からまちまち。その後、長期金利の上昇に伴うハイテクの売りに拍車がかかり、相場全体の重しとなった。しかし、14日に発表を控える生産者物価指数(PPI)や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちで動意乏しく、終盤にかけ調整色が強まり、ダウは上げ幅を縮小し終了。
ナスダックの下落を受けて、東京市場はハイテク株を中心に売り優勢で取引を開始。東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体関連が日経平均を押し下げており、日経平均は前日比マイナス圏での推移となった。一方、時価総額が大きい資源関連株や電力株が上昇したことからTOPIXは前日比プラス圏で前場の取引を終えるなど、東証プライム市場の57%が上昇するしっかりとした地合いに。
日経平均採用銘柄では、東京エレクトロン、アドバンテストのほか、スクリーンHD<7735>、ルネサスエレクトロニクス<6723>と半導体関連銘柄の下げが目立ったほか、キーエンス<6861>、信越化<4063>、村田製作所<6981>もさえない。日経平均採用以外の銘柄では、足元盛り上がっていたさくらインターネット<3778>、三井ハイテック<6966>、三井E&S<7003>が売り優勢となった。
一方、浮体式洋上風力で企業連合の動きが報じられたことから、関西電力<9503>、東京電力HD<9501>、中部電力<9502>など電力株が買われたほか、金価格上昇が影響して住友鉱<5713>、三菱マテリアル<5711>が大幅高。このほか、ENEOSホールディングス<5020>、INPEX<1605>といった原油関連銘柄も上昇した。
セクターでは、パルプ・紙、サービス業、銀行業、電気機器、機械などが下落した一方、石油・石炭製品、鉱業、電気・ガス業、非鉄金属、繊維製品などが上昇した。
為替は1ドル147円80銭水準と寄付き時点との比較では目立った動きは見られない。来週18-19日に開催される日本銀行の金融政策決定会合では「マイナス金利の解除が議論される」との見方が強まっているが、13日の春闘集中回答日のイベントを通過したことで為替を中心とした思惑的な売買も一巡した可能性はある。東証プライム市場の売買代金は先週比では減少し様子見姿勢が徐々に強まっていることなどから、日経平均は25日移動平均が位置する38500円水準で、来週の日銀イベントを迎えそうだ。後場の日経平均は切り返す可能性はあるが、前日終値水準から大きく上昇、といった展開は難しいだろう。
<AK>
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