~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~
日経平均株価の続伸記録が“7”で途絶えました。反落した13日がSQ算出日だったため、過去の経験則から相場の転換点になるケースが多く、短期的には下落バイアスが強まりそうです。
■週明け注目は「GDPの一次速報」
11月16日には、7~9月期の国内総生産(GDP)の一次速報が発表されます。4~6月期に続き2四半期連続で成長率がマイナスだった場合、リセッション(景気後退)となり、外国人投資家による日本株への投資マインドを冷え込ませる恐れがあります。
12日に内閣府が発表した7~9月期の機械受注統計では、主な機械メーカーの3ヶ月の受注額は2.38兆円と前期比で10%落ち込みました。
中国の景気減速懸念が高まり、製造業を中心に設備投資を抑制する動きが見られているのも気がかりです。
週明けのGDP発表後、景気後退を嫌気した売りが出るか、はたまた補正予算による景気対策への期待感が高まるか、市場の反応は分かれるところかと思います。
■来週こそは新興市場が盛り上がる
さて、先週の「ミクシィ祭り」は読みが外れてしまいましたが、来週こそは新興市場が盛りあがる可能性があります。
今週10日には、歩行を助ける装着型ロボット『HAL』について、筋肉が衰える難病「筋ジストロフィー」に対する国内初の医療機器として認定される見通しになったことで、開発する(7779)CYBERDYNEのほか、(3444)菊池製作所などロボット関連銘柄が賑わいました。
また、自動運転車の研究開発を行うベンチャー企業、ZMPについて、年内にも株式公開かと観測されていますが、11月29日を基準日とした株式分割を行うと13日に発表がありました。
新規上場を予定する企業は、株式公開前に株式分割を実施する場合が多く、近く上場が発表される可能性があります。
13日の東京市場では、ZMP上場への期待から(6632)JVCケンウッドや(6796)クラリオンなど、自動運転関連が物色を集めました。
自動運転ベンチャーZMPの上場が近いとして、新興株物色の意欲が高まりそうです。
小野山 功