意外と内需関連ビジネスの比率が高い伊藤忠商事
私もその一人でした。
が、都内で行われた同社の個人投資家向けIRセミナーを聞いて、「あ、そんなに資源ビジネスばかりしているわけではないんだな」ということがよくわかりました。
自分で調べるとき、どうしてもバイヤスがかかってしまうので、より詳しく実際のデータを会社の人に説明してもらうといいですね。
株主総会は株主しか参加できませんが、個人投資家向けIRセミナーは誰でも会社の説明が聞けるため、機会があれば聞くととても参考になります。
さて、同社の事業柱は①繊維、②食料、③住生活・情報、④機械。ここまでが非資源分野です。⑤が金属、⑥がエネルギー、化学品で資源関連となります。
直近の業績では非資源分野が目覚しい伸びを示しており、特に繊維分野のブランドビジネスが業界最強となって収益に大きく寄与しています。
これはインバウンド(外国人観光客による内需)に強みがあり、私たちにおなじみのブランドで言えば、エドウイン、ハンティング・ワールド、ポール・スミス、レスポートサック、オロビアンコなどがあります。
食料分野では出資先であるファミリーマートへの食料バリューチェーンが好調で食料資源の確保、加工、製造、中間流通、小売推進によって効率的で安定した収益を上げています。
8月27日に発表された業績データによると2014年3月期から2015年3月期業績が大きく改善した傾向を踏まえて2016年3月期は従来46円だった配当は年50円に増配予定となっています。
金曜日引け値は1362円56.5円安でしたが、1300円で買えたとした場合、予想配当利回りは税引き前3.846%になります。
割安・割高感をつかむ指標では
連結予想ベースでPER6.9倍
連結ベースPBRは0.9倍。
と割安となっています。
信用の倍率が7~8倍、
外国人待ち株比率が38.2%、浮動株比率が6.9%なので日経平均株価がドンと安く、外国人投資家の売り越しが続くような日なら、かなりリーズナブルな価格で仕込める一方、この逆の状況である場合は、浮動株比率の低さから高値買いのリスクがあります。そこに信用買いの解消売りが出てくると高値で買い、なかなか利食えない事態を招きますのでご注意ください。
理想的買値は1300円前半かすれすれ(場合によっては4月安値のように1200円台も)
売値は1400台回復をまずは目指したいですね。