官製相場の陰に“ブラックスワン”あり!?

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最新投稿日時:2015/02/26 20:48 - 「官製相場の陰に“ブラックスワン”あり!?」(津田隆光)

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官製相場の陰に“ブラックスワン”あり!?

著者:津田隆光
投稿:2015/02/26 20:48

FRB、目下の政策スタンスは・・・“バブルの温存”

24日・25日と両日にわたって行われたイエレンFRB議長による議会証言(上院・下院)において、利上げを急がない“中立”姿勢を示したこともあり、マーケットの流れは一時株高・ドル安に。
注目された「忍耐強く(be patient)」という文言をFOMC声明文の中で削除するのか、またそのタイミングがいつになるのかといったことに対する明言を避け、いわばマーケットに言質を取られることなく、ファジーな発言に終始したことは評価されるべき。

と言うのも、現在のマーケットの主流になりつつなるアルゴリズム取引や高速取引において、政策当局者の発するワードにヒットするようなプログラミング設定がなされており、2013年5月に発生したバーナンキ・ショックの二の舞だけは避けたいというイエレン議長の慎重姿勢が今回の証言内容にも見え隠れします。

いずれにしても、FRBの目下の政策スタンスは“バブルの温存”。
NYダウ平均株価は、いわゆる“ブブカ相場”さながらの最高値を更新し、POMO(パーマネント・オープン・マーケット・オペレーション。恒久公開市場操作。) という人工的な高値演出(官製相場)であるという状況認識だけは怠らないようにすべき。国内経済指標や外部要因によっては、再度ローレンス・サマーズの「長期停滞論」が台頭してくることも考慮に入れつつ、いついかなる状況下においても“ブラックスワン”が登場する可能性があることを視野に入れておくべきと考えます。

中央銀行会合スケジュールから目が離せない2015年相場

そんな中、本邦株式市場でも“今世紀最高値”を更新する中、皆さんの中でも「実感なき株高」に違和感を抱いている方も少なくないのではないでしょうか?
米国のPOMO同様、本邦市場でもPKO(プライス・キーピング・オペレーション。価格維持操作。)が政府・日銀によって行われているのは暗黙の了解事。

喫緊の注目ポイントは27日に発表される本邦CPIですが、同時に目を向けるべき指標は「東大日次物価指数」。同指数は、消費者物価を高精度かつ迅速に確認することができると言われ、近年その注目度合が増していますが、直近(2月23日)における同指数でのCPI数値は『0.84%の下落』。
同指数の推移を見る限り、日本経済は依然デフレ環境と捉えることも可能で、政府・日銀の2%インフレ目標達成は遥か遠いと考えてもいい状況。

当コラムでも以前お伝えした通り、2015年のマーケットの主役は中央銀行であることに疑念の余地はなく、その会合スケジュールに合わせて次なる作戦を立てるのがオーソドックスな手法と言えるのではないでしょうか?
津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想

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