物色の幅広がり、東証1部売買代金2兆円回復

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最新投稿日時:2014/07/01 22:06 - 「物色の幅広がり、東証1部売買代金2兆円回復」(冨田康夫)

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物色の幅広がり、東証1部売買代金2兆円回復

著者:冨田康夫
投稿:2014/07/01 22:06

高まる底上げ機運

1日の東証1部の売買代金は、2兆1031億円と、活況の目安とされる2兆円台に乗せ、買いエネルギーの強さを示した。
日経平均株価終値は、前日比164円高の1万5326円と続伸。さらに、東証株価指数(TOPIX)も続伸し、前日比13.52ポイント高の1276.08と、1月23日以来約5か月ぶりの水準に達した。
 また、東証1部の業種別指数の33業種中、32業種が上昇するなど物色の幅が広がり、全般底上げ機運が高まってきた。さらに、1日の東証1部売買代金上位30位までを見ると、値下がりしたのはわずか4銘柄。その4銘柄も、前日まで短期急騰を演じていた消費者金融のアイフル<8515>アコム<8572>。燃料電池車の水素ステーション関連で前日まで3日間急騰を演じた三菱化工機<6331>。そして、前日比わずか1円安のみずほフィナンシャルグループ<8411>といったところで、実質全面高といった地合いだった。
 なかでも、これまでは不動産、建設、金融など内需系のセクターがけん引役となっていたものが、業種別で精密機器、機械、電機機器といった主力の輸出セクターに高いものが目立ったことが変化といえる。

<動意株1日>=オーバル、日伸銅、JVCKWなど

 オーバル<7727>=急反発
5月8日付で東証1部へ市場変更しており、これを契機に急速人気化の経緯をたどり、TOPIXをベンチマークとするファンドの組み入れ需要に加え、発行株数2600万株で浮動株比率わずか13%という品薄感に目をつけた投機筋の買いを誘導している。石炭火力発電への見直し機運や、世界的に需要が高まるLNG関連投資を背景にLNG計測用センサーが伸びるなど、エネルギープラント向けセンサー関連の受注好調で収益環境は追い風が強い。

 日本伸銅<5753>=大幅続伸
特に目新しい材料は観測されていないが、東邦金属<5781>などと並んで、東証2部市場の低位材料株物色の一環として買われているもよう。日本伸銅協会によると、伸銅品生産は4月まで10カ月連続で前年を上回って推移しており、同社の業績も堅調が期待できる。また、15年3月期配当は未定となっており、3期ぶり復配への期待もあるようだ。

 JVCケンウッド<6632>=3日続伸
車載機器への展開ではOEM供給が一服しているものの市販向けが回復傾向にあり業績を後押ししている。そのなか、同社はインドネシアで車載用機器の販売会社の営業をきょうから開始することが伝わっており、これが株価を刺激している。

 クラリオン<6796>=続急伸
同社は国内外の自動車メーカー向けにカーナビをはじめとするOEM商品の販売に注力。特に次世代の音声認識技術である自然対話型音声認識「インテリジェントボイス」に対応したカーナビ「NX514」を今月から発売開始、これは米グーグルの音声認識技術と連携させた商品で注目度が高い。15年3月期連結営業利益は前期比33.8%増の70億円を見込んでおり、前期に続く大幅増益トレンドを堅持する。中期的にはソフト分野の強化や安全分野に傾注、グーグルとの連携で業容拡大への期待が膨らんでいる。

 大平洋金属<5541>=大幅続伸
ロンドン金属取引所(LME)では30日、ニッケル価格が一時、前日比120ドル高の1トンあたり1万9040ドル前後に上昇した。今年5月に2万ドル台に上昇した後、調整局面を続けていたが、6月中旬と下旬に1万8000ドル前後でダブル・ボトムをつけており再浮上基調にある。

 明星電気<6709>=急動意
同社は上空の気温や湿度などを観測する気象観測機器で親会社のIHI<7013>とともに海外に進出すると1日付の日本経済新聞で報じられ、これが株価を刺激している。明星電気が機器と運用費の合計コストを2割減らせる新型機器を開発、台風や豪雨など気象変化が激しい東南アジアやオーストラリアに売り込むと伝えられており、今後の展開に思惑が募っている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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