<28日予想>手控えムード継続
15年3月期の業績見通し発表が佳境を迎えてきた。外国為替市場での円相場が1ドル=102円を軸に小幅なレンジでのボックス相場にあり、輸出関連企業の円安メリットが限定的と想定されるうえに、消費増税を控えて3月末までの駆け込み需要に伴う売上高の反動減も予想されることから、各企業の今期業績見通しは、かなり慎重なトーンとなりそうだ。
例えば、消費増税前の駆け込み需要によって17日に、14年3月期の連結経常利益を、440億円から515億円(同81.3%増)へと上方修正して株価が年初来高値圏まで上昇していた資生堂<4911>が、25日後場寄り付きに15年3月期の連結経常利益について420億円(前期比18.3%減)と減益予想を発表したことで、株価が急落する事態となった。減益の理由は駆け込み需要の反動減とマーケティングコスト増や人件費の増加としている。
今後、資生堂と同様のケースがどの程度出てくるのか、全体相場にも影響を与えることが懸念される。
なお、週明け28日の東京株式市場は、引き続き手控え姿勢が継続し、上値の重い展開となりそうだ。