主要顧客の生産拡大が、「強い支援材料」になる銘柄
ソニーが国内のパソコン事業を売却すると昨日報じられましたが、同社は事業のリストラだけではなく、成長が見込まれる分野への投資も行っています。
見落としてはならないのは、先月29日(水)に発表された、ルネサスエレクトロニクスの鶴岡工場買収のニュースです。
同工場ではこれまで、ゲーム機やテレビ向けシステムLSIが製造されていましたが、任天堂のゲーム機の販売が落ち込みを受けて、閉鎖が検討されていました。ソニーは同工場を成長が見込まれるスマートフォンなどのイメージセンサの製造拠点として活用する方針です。
生産を行うのはソニーの100%子会社であるソニーセミコンダクタです。実は同社は、UTホールディングスの売上げの10%以上を占める大口取引先。鶴岡工場の業務請負受託で、業績拡大が期待できると考えます。
日経平均株価が600円以上下落した4日には同社株は7.5%値を落としましたが、ここ2日で下げをほぼ帳消しにする反発となるなど強い動きをみせている事からも、短期だけでは無く中期的にみても押し目買いの好機とみております。
■追加情報 12:05
同社は「総還元性向(配当と自社株買い)50%以上」をコミットしており、株主還元に積極的な企業です。
3月期末の13.5円配(利回り=2.5%)は非常に魅力的ですので、配当取りに切り替えて保有を続けるのも一手でしょう。
小野山 功