アノマリーとアンケートで銘柄を読む
市場関係者のあいだでは昔から「大発会で一番人気となった銘柄は、その年1年間通して堅調に推移する」というアノマリー(合理的に説明のできない経験則)が言い伝えられている。
日立は大納会で、全般軟調地合いのなか、大商いを伴って終値で昨年末比24円高の820円と13年5月に付けた801円大きく超えて、約7カ月ぶりの昨年来高値更新となった。7日も一時、前日比14円高の834円まで買われ、終値は同5円高の825円。きょう7日の東証1部の売買代金上位10傑のなかで、前日比プラスで引けたのはソフトバンク<9984>と日立の2銘柄だけだった。
日立は、高速鉄道システムをはじめ、各種発電システム、情報・通信システムなど幅広い分野でのインフラ輸出での牽引役を果たしている。前提となる想定為替は1ドル=95円、1ユーロ=125円であり、14年3月期連結業績の上方修正も濃厚。また、14年3月期の連結業績は、売上高9兆2000億円(前期比1.8%増)、営業利益5000億円(同18.5%増)と大幅増益を見込んでいる。
ちなみに、みんかぶが発行している証券情報専門紙「日刊株式経済新聞」が昨年末に市場関係者に対して実施した「2014年相場見通しアンケート」(12月30日付)の「2014年の活躍期待銘柄」の主力銘柄部門で1位の得票を獲得したのも日立だった。