市場関係者から「やや下げ過ぎ」の声
著者:冨田康夫
投稿:2013/06/03 20:32
あす(4日)の東京株式市場は、外国為替市場でドル、ユーロなど主要通貨に対して円が上昇する懸念が高まっていることから、日経平均株価は続落となりそうだ。3日夕刻の外国為替市場では、欧州主要市場での株価が、軒並み下落してスタートしたことを受けて、一時1ドル=100円05銭まで円が上昇するなど円高が進行している。もし、海外市場でさらに円高・ドル安が進行し、1ドル=100円を突破した場合、株安が加速する可能性が高い。
当面の下値メドは?
3日の東京株式市場は急反落。大引けの日経平均株価は前週末比512円安の1万3261円と急落し、この日の安値引けとなった。4月18日以来約1カ月半ぶりの安値水準に沈んだ。
日経平均株価が1万3300円台を一気に割り込んでいたことで、市場関係者のあいだでは「やや下げ過ぎ」との見方が出はじめてる。先週までは、当面の下値メドについて、13週移動平均線(1万3531円=3日現在)とする市場関係者が多かった。この水準を大幅に下回ったことで、下値メドの水準が混沌としてる。
3日終値に最も近いところでは、買われすぎ・売られすぎ・トレンドの転換点などの判断に用いられるボリンジャーバンドという指標の、移動平均線との標準偏差であるマイナス2シグマ(1万3247円=3日現在)が取りざたされている。2番目は、心理的なフシ目である1万3000円。3番目は、昨年11月半ば以降の上昇相場のほぼ平均値を示す6カ月移動平均線が足元で約1万2600円水準にある。4番目は、日銀による「異次元緩和」導入前に相当する、4月4日の取引時間中安値の1万2075円となっている。
6月に入り、調整期間が落ち着く時期を見つける意味でも下値メドを見極めたい。
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