足もとは値幅・日柄調整へ
これまで株価上昇の一因となっていた円安ドル高も、103円台をつけた後は、狭いレンジ相場となっている。心理的節目100円を割り込んでくると、日経平均のもう一段の投げに繋がるだろう。急速に進んだ円安の負の面も夏場にかけて表面化してくる。史上最高値近辺で高止まりしていたNYダウも、5月末に崩れている。NYダウの6月の月足陽線確率の低さも懸念材料だ。4月には株高・ドル高を背景に大きく売られた金相場が1300ドル水準で下支えられ、しっかりとした動きを見せているのも不気味な感じだ。日経平均の足もとは、値幅調整・日柄調整が優先されるだろう。
ただし、超長期サイクルで見ると、2008年安値は、歴史的な天底値からフィボナッチ数列を用いてカウントした場合、複数のサイクルが一致する。コンドラチェフサイクルとも一致する2008年の安値を維持している事で、歴史的な安値からの長期上昇は継続しているとの判断はできるであろう。