サーラコーポレーション、売上高・営業利益で過去最高を達成 安江工務店を子会社化したハウジングセグメント等が牽引
2025年11月期決算および第6次中期経営計画説明会
神野吾郎氏(以下、神野):みなさま、こんにちは。サーラコーポレーションの神野です。本日はお忙しいところ、サーラコーポレーションの決算および中期経営計画説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
まずは、総合企画部長の川島から、2025年11月期の決算ハイライトについてご説明します。次に、私から第6次中期経営計画についてご説明します。最後に、総務部長の山田から、PBR改善に向けた取り組みの状況についてご説明したいと思います。
2025年11月期_決算ハイライト

川島利直氏(以下、川島):まず、連結業績の全体像です。2025年11月期の売上高は、前期比4.6パーセント増の2,515億円となりました。利益面においては、営業利益が前期比17.0パーセント増の73億円となり、売上高および営業利益は過去最高となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前期比11.8パーセント増の58億円となり、全体としては増収増益の決算となりました。特筆すべきは、エンジニアリング&メンテナンスセグメント、およびハウジングセグメントが増収を牽引した点です。また、ハウジングセグメントにおいては、2024年12月に連結子会社化した安江工務店の実績が大きく寄与しています。
2025年11月期_セグメント別売上高・営業利益

続いて、セグメントごとの状況についてご説明します。
エネルギー&ソリューションズセグメントについては、売上高は1,208億円(前期比1.1パーセント増)、営業利益は42億円(前期比44.6パーセント増)と大幅な増益を達成しました。この要因は2点あります。1点目は暮らしとビジネスにおける器具工事収益が増加したこと、2点目は、バイオマス発電所の順調な稼働が利益に寄与したことです。
エンジニアリング&メンテナンスセグメントは、売上高352億円(前期比7.8パーセント増)、営業利益34億円(前期比30.6パーセント増)と、こちらも非常に力強い数字となりました。設備工事、建築、メンテナンス部門において受注が好調に推移し、完成工事高が増加したことに加え、プロセス管理の改善による粗利益率の向上が大幅な増益をもたらしました。
ハウジングセグメントは、売上高は448億円(前期比25.9パーセント増)、営業利益は9億円(前期比22.1パーセント増)となりました。注文住宅「SINKA(シンカ)」シリーズの販売が好調だったことに加え、先ほど申し上げたように安江工務店の実績を反映したことから、売上・利益ともに大きく上積みする結果となりました。今後は、同社とのシナジーによるリフォーム事業のさらなる拡大に注力していきます。
一方で、続く2セグメントについては課題が残る状況となりました。
カーライフサポートセグメントでは、売上高は前期比で増加したものの、6億円の営業損失を計上しました。これは、輸入車の供給回復に伴う新車販売の増加があった一方で、大量に抱えた中古車の在庫の処分を進めたこと、および中古車販売が苦戦したことによる利益率の低下が主な要因です。
また、アニマルヘルスケアセグメントは、売上高は前期比8.3パーセント減の234億円、5億円の営業損失となりました。ペット関連部門において、仕入先の商流変更により主力製品(療法食)の取り扱いがなくなったことが大きく影響しました。これに対し、現在は物流網の集約や組織的な営業力の強化といった構造改革を急ピッチで進めています。
最後に、プロパティセグメントについては、売上高は前期比9.6パーセント減の73億円となりましたが、営業利益は4億円と前期並みを確保しました。分譲マンションの引き渡し時期の関係で売上は減少しましたが、保有資産の売却や買取再販が寄与し、利益面での底堅さを示しています。
以上、決算ハイライトでした。
サーラグループのありたい姿・2030年ビジョン

神野:ここからは、第6次中期経営計画についてご説明します。
当社サーラグループの基本理念は、「美しく快適な人間空間づくり」を通じて、地域社会から信頼される存在であり続けることです。1909年の創業以来一貫して、地域社会の暮らしをより美しく豊かにすることを目指してきました。
当社は2019年に、ありたい姿を「2030年ビジョン」としてまとめました。この中で最も強調して打ち出したのが「住まい分野の飛躍的成長」です。
これまでは、エネルギー事業をベースにどのようなサービスを追加できるかと発想しがちでしたが、エネルギーを暮らしの一部と捉えなおした上で、BtoCの分野では、新築住宅の販売に加えて既存住宅のリフォーム、中古住宅の流通、不動産賃貸・売買、リースバックやリバースモーゲージなどの金融サービスまで総合的な「ストック住宅ビジネス」を事業の柱に育てることを目指しています。
また、BtoBの分野では、工場など法人のお客さまに対して省エネ・創エネ・蓄電などのスマートエネルギーの提案と設備工事やメンテナンスといったファシリティサービスの総合提案によって事業の成長を目指しています。
第5次中期経営計画の振り返り

前期までの3年を期間とする「第5次中期経営計画」では、「枠を越える」を基本方針に、社内外との連携・共創によるビジネスモデルの変革や新たな価値創造を進めました。
具体的には、住まい分野において安江工務店の連結子会社化を契機としたストック住宅ビジネスの強化、新規事業として、サーラアグリを立ち上げ農業生産事業へ参入したことがあります。既存事業においては、系統用蓄電池事業、不動産投資事業といった新しい分野へ進出しました。
特に新規事業創造に向けては、ベンチャーキャピタルファンドやスタートアップ企業への出資のほか、社員の誰もが新規事業や新規サービスによる価値創造にチャレンジできる「SALA事業創造チャレンジ」の運用をスタートするなど新規事業創造マインドの醸成や、社内外との連携共創を進めました。
一方、数値計画の進捗については、連結営業利益は73億円となり、当初目標の80億円には一歩及ばない結果となりました。
セグメント別に見ると改革の成果が現れたところと、構造改革の途上にあるところとでばらつきが大きく出ました。重点戦略4に掲げた既存事業の収益力向上については、課題が残ったと認識しています。
第5次中期経営計画の振り返り

第5次中期経営計画における取り組みのうち、2点についてご紹介します。
まず、安江工務店のグループ入りについては、2030年ビジョンに掲げる「住まい分野の飛躍的成長」への大きな一歩です。単なるリフォーム上場企業の買収ではなく、サーラの暮らし・住まい事業のビジネスモデルを変革する契機と捉えて、現在はプロジェクトを運営し、インテグレーションの準備を進めています。
次に、エネルギー事業の次の柱として成長を目指す、電力ビジネスへの取り組みです。2025年10月、豊橋には太陽光発電所を併設した蓄電所を、浜松には送電線と直接つないで充放電を行う「系統用蓄電所」を開設しました。
再生可能エネルギーが過剰に発電された際に電力を蓄え、需要が大きい時に放出することで、供給の不安定さを補完します。これにより、地域全体の電力系統の効率化・安定化に貢献し、再生可能エネルギーの普及をサポートしていきます。
着目すべき主な外部環境変化

一方で外部環境に目を向けると、当社を取り巻く環境は、かつてないスピードで変化しています。特に人口減少や高齢化による影響は、以前に比べ顕在化しています。これはマーケットが縮小するということに留まらず、建設や物流を担う「エッセンシャルワーカー」の人手不足という供給制約の問題を突き付けられています。
さらに、カーボンニュートラル社会の構築、生成AIを中心とした技術スピードの進化など、さまざまな社会・環境の変化がありますが、これをビジネスチャンスと捉え、地域社会のお客さまの課題解決に向けて、新たなビジネスモデルによる価値創出に取り組んでいきます。
次に、通期の業績見通しについてですが、第1四半期決算発表の際に上方修正した計画数値から変更はありません。
(参考)当社の主な事業エリアである愛知県東部・静岡県西部の「地域力」

併せて、サーラが都市ガスを供給する主要な事業基盤である愛知県東部、静岡県西部が有する高いポテンシャルについてもご紹介しておきたいと思います。
愛知県東部、静岡県西部の製造品出荷額を合わせると約14.5兆円にのぼります。これは大阪市、川崎市、横浜市の4兆円台をはるかに上回り、日本屈指の産業集積地です。トヨタ自動車さま、スズキさま、ヤマハ発動機さまなどの輸送機器をはじめ、日東電工さま、花王さま、東京製鐵さまなど各社のマザー工場が数多く立地しています。失われた30年と言われますが、その中でも当地域は着実に成長を重ね、日本の経済を牽引してきました。
また農業産出額においても、全国上位15市町村に3市がランクインするほか、多数の農産品が全国上位を占める国内有数の実力を持つ地域です。
当社サーラグループは、こうした地域の発展をさまざまな事業を通じて支えるとともに、人口減少・高齢化やカーボンニュートラル化、テクノロジーの進化などの環境変化に対応し、地域が抱える課題を解決することで、より美しく豊かな地域づくりに貢献したいと考えています。
第6次中期経営計画の位置づけ(未来志向からのバックキャスト)

今回策定した「第6次中期経営計画」は、2030年ビジョンを仕上げるための5年間の計画です。今回、この5年間の計画を立てるにあたり、2030年ビジョンの先を見据えた「Beyond2030」について、合宿形式での取締役会にて集中的に議論を行い、ありたい姿からバックキャストで計画を策定しました。
2030年ビジョンとその先を見据え、これまでの延長線ではない「変革」を実行し、2030年ビジョンである「暮らしのSALA」「ビジネスのSALA」を確立していきます。
第6次中期経営計画において目指す姿

第6次中期経営計画で目指す姿を一言でいえば、「暮らしのSALA」「ビジネスのSALA」を確立し、サーラをお客さまから最も信頼されるブランドとして確立することです。
暮らしといえば、「衣・食・住」ですが、当社は衣服・着るものの事業をしていませんので、そこを「エネルギーと環境(Environment)」の「E」と置き換え、取り組むべき領域を「E・食・住」と明確にしました。
E(エネルギー・環境)領域では、電力事業をガス事業に次ぐ収益の柱へと成長させていきます。
住(住まい、暮らし、社会・産業インフラ)領域では、住宅だけでなく、暮らしのサービスから社会・産業インフラまでを充実させ、付加価値を高めていきます。特に住宅ではリフォームを中心としたストック住宅ビジネスを構築することで、住まいの流動性を高め、増加する空き家問題や相続問題など、地域の解決に取り組んでいきます。
食(食・農)領域に関しては、農業が盛んな東三河地域の基盤を支えつつ、自らも農業事業を展開・発展させていきます。新たな付加価値を創出することで地域の食と農を活性化させ、地域とともに成長し、食・農事業が2030年以降の新たな事業の柱となるよう注力していきます。
第6次中期経営計画の基本方針

今回の、第6次中期経営計画の基本方針は、「X(Cross)"120"」です。
第5次中期経営計画では、「枠を越える」をテーマにしていましたが、第6次中期経営計画は、この「枠を越えた先」でクロスすること、つまり「交差・連携・共創」することでお客さまの課題解決に取り組み、サーラの総合力を120パーセント発揮し、また変革を行うことで新たな価値を創造します。
当社は、2029年に創業120年を迎えることから、創業120年に向け、経営陣・社員一人ひとりが「120」という数字を意識して、既存業務を効率化しながら新たな価値を生み出します。そして2030年ビジョンに掲げる連結営業利益120億円を達成します。
第6次中期経営計画における戦略の考え方

続いて、第6次中期経営計画における、3つの事業戦略についてご説明します。
重点戦略1として、「暮らし」と「ビジネス」における独自のビジネスモデルの確立に取り組みます。グループ各社の総合力を生かすとともに、外部企業との事業提携等を通じて、お客さま視点で最適なソリューション提案を行うことでビジネスモデルの変革を行います。
そして、既存エリアの深耕だけでなく、事業エリアの拡大を行うことで、事業を成長させます。特に安江工務店との住まい事業のインテグレーションの実施、またグループの得意分野であるエネルギーとファシリティを組み合わせた一体的なビジネスモデルで成長を目指します。
重点戦略2では、第5次中期経営計画で取り組みを進めた電力事業、不動産投資事業を一層伸ばしていきます。また、既存事業周辺・関連領域の展開のほか、食・農事業の開発など新たな価値創造、新規事業に挑戦します。
重点戦略3は、既存事業の徹底した収益力向上です。各事業において、商品力やサービス品質向上への取り組みにより、お客さま満足度を高めることで、業界水準を上回る営業利益率の達成を目指します。
これらを実行する基盤として、価値提供の源泉となる人材の育成とエンゲージメント向上、DXによる生産性向上に取り組んでいきます。また、財務戦略では、これまで利益水準が上がってきたことで自己資本が積みあがってきましたので、株主還元の強化により自己資本比率を40パーセント程度にコントロールしつつ、事業戦略・基盤整備のための成長投資を今後5年間で450億円実施していきます。
第6次中期経営計画における成長シナリオ(営業利益)

2030年に営業利益120億円を達成する道すじについて、各重点戦略別の利益想定はスライドに記載のとおりです。
事業戦略/お客さま視点で最適なビジネスモデルの構築(ストック住宅ビジネス)

ここからは戦略ごとの具体的な取り組みについてご説明します。
まず重点戦略1に掲げた、「お客さま視点で最適なビジネスモデルの構築」に関する2つの取り組みをご紹介します。
1つ目は「住まい」の分野です。新築市場が縮小する一方、深刻化する空き家問題や相続問題といった地域課題を解決するため、当社はリフォームを中心とした「ストック住宅ビジネス」を新たに構築します。将来的には、住まいの流動性を高めるべく、中古住宅の買取再販といった不動産流通の強化はもちろん、戸建賃貸事業の立ち上げも進めていきます。
「ストック住宅ビジネス」の核となるのが、安江工務店が持つ高い利益率を確保する仕組みや高いデザイン・提案力を、サーラグループの顧客基盤と掛け合わせることです。
まずは名古屋・西三河エリアで成功モデルを確立し、その成功モデルを拡大することで、2030年にはこの分野での売上高を300億円まで成長させ、その先には独立系リフォーム会社として全国No.1を目指します。
事業戦略/お客さま視点で最適なビジネスモデルの構築(グループBtoBビジネス)

続いて、2つ目の取り組みは「法人向けビジネス」です。
先ほどご紹介したように、当社のエリアは製造業が大変盛んな地域であり、次々に工場の増設投資が行われています。地域企業の課題である「脱炭素化」や「人手不足」に対し、当社はエネルギー供給だけではなく、空調・設備の更新に加え、工場の自動化やエネルギーマネジメントを組み合わせた「スマートエネルギー・ファシリティソリューション」を提供します。
サーラが持つ建設・設備の施工力と、エネルギーの提案力を融合させ、こちらも売上高300億円規模のビジネスへと成長させます。
事業戦略/飛躍的成長に向けた新たな価値創造と経営改革による収益力向上

次に、重点戦略2と重点戦略3についてご説明します。
重点戦略2ではビジネスモデルの構築に加え、新たな価値創造による事業創出を図ります。第5次中期経営計画でスタートした電力事業や不動産投資事業をさらに発展させるとともに、2030年以降を見据え、新たな価値創造に挑戦していきます。
具体的には、電力事業においては、電力小売事業における新規顧客の獲得、再生可能エネルギーの普及促進、そして蓄電所の安定稼働に注力します。これらの施策を通じ、電力事業をガス事業に次ぐ収益の柱へと成長させていきます。
不動産事業では、投資エリアを拡大し、250億円規模のポートフォリオを構築します。さらに不動産の証券化による資産のオフバランスにも取り組みます。
食・農事業では、生産から加工・販売までをつなぐバリューチェーンにおいて、高付加価値型の「儲かる農業」を組み立て、地域の食の価値を高め、愛知県東部が食の聖地・発信地となるよう取り組んでいきます。
同時に、重点戦略3として、第5次中期経営計画で課題として残った既存事業の収益力向上については、引き続き取り組んでいきます。
本年6月に稼動開始を予定している新基幹システム稼働を契機に、サーラグループの顧客データを連携させ、お客さまへ最適な提案ができるプラットフォームを構築します。また、全体の資本効率を改善するために、これまでのP/L中心の事業管理を改め、事業ごとの資本効率(ROIC)を意識した経営、より資本効率の高い事業へ資源配分する経営を行います。
変革の基盤/事業戦略と連動した変革実現のための経営基盤強化

併せて、変革を成し遂げるための基盤整備として取り組む、重点戦略4、重点戦略5についても触れておきます。
重点戦略4は、ただ今ご説明した事業戦略を実行し、価値提供の源泉となる「人」に関する取り組みです。人口減少時代において、施工者や配送者といったエッセンシャルワーカーの獲得は重要となります。
特に住まい分野の飛躍的成長に向けては、大工や職人など、施工に関する現場人材の採用・育成は戦略上の強みになると考えており、内製化や育成の仕組みづくりなど検討を進めています。
さらに、2030年ビジョン実現には、変革を牽引する人材の育成が必要不可欠です。サーラグループではこれまで、人材公募や手挙げ制の教育プログラムの充実などを通じて、社員の自主性や創造性を育んできました。今後は、戦略的人材配置や、経営人材を持続的に育成する仕組みを構築し、人材の育成・エンゲージメントの向上に一層注力していきます。
重点戦略5では、生成AIや特定の業務に特化した「Vertical(バーティカル) AI」などのDX推進により、業務プロセスを抜本的に変革します。加えて、単なる効率化だけでなく、データを可視化しデータに基づいた最適な提案により、お客さまに新しい価値を提供していきます。
第6次中期経営計画における数値目標

最後に、数値目標のコミットメントです。2030年には、売上高3,000億円、営業利益120億円、ROE10パーセント、ROIC6パーセントの達成を目指します。また、サステナビリティの観点から、CO2排出量(スコープ1、スコープ2)を2021年比で50パーセント削減します。
PBRの改善に向けて

山田恭三氏(以下、山田):「資本コストや株価を意識した経営の取り組み」について、2026年1月13日の取締役会にて進捗レビューを行いましたので、最新の情報をご説明します。
まず、PBRの推移について、スライド左側の赤い折れ線グラフをご覧ください。この1年で株価は806円から1,142円に4割余り上昇し、期末のPBRは0.62倍から0.8倍に改善しました。しかし依然として1倍を下回る水準で推移していますので、遅くとも2028年にはPBR1倍超を実現すべく、改善に向けた取り組みを継続します。
PBRはROE×PERで表せますのでROEとPERに分解すると、まず、PERについては、スライド左側の青い折れ線グラフで示しているように、株価の上昇に伴い12倍台半ばまで改善しました。今後とも引き続き、資本市場との対話やIRの充実を通じて株価割安要因の解消を進めます。
次に、ROEについてはスライド右側のグラフにあるように、直近の実績は6パーセントから8パーセント程度で推移しています。これは当社がCAPMで推計した株主資本コスト7パーセントと同程度の水準にあり、さらなる改善が必要と認識しています。当社ではROEの目標を、2030年に10パーセントと設定しています。
直近1年のPBR改善に向けた取り組みについては、企業価値向上に向けて経営陣・従業員の目線を合わせるべく株式報酬制度の導入を進めています。2025年2月に役員向けの株式報酬制度を導入しました。また、ROEの改善に向けて、2026年1月には、第6次中期経営計画の中で、財務戦略としてキャピタル・アロケーション方針の改定版を公表しました。
成長投資計画

スライドはキャピタル・アロケーションの改定版です。
2024年7月に公表した内容について、キャッシュイン・キャッシュアウトともに概ね当初計画に沿って進捗しています。今回の改定では、成長投資枠を従来よりも100億円積み増し、2026年から2030年の5年間で450億円としました。追加する100億円の資金については、借入金や、政策保有株式などの資産売却によって充当する予定です。
450億円の投資先については、高いリターンが見込まれる重点成長領域として、主に、住まい・暮らしの領域、社会・産業インフラの領域への投資を想定しています。
株主還元については、次の5年で212億円を想定しています。累進配当の実施に加えて、機動的な自己株取得を行うことで、自己資本比率を40パーセント程度にコントロールします。配当金の推移については次のページをご覧ください。
株主還元の強化

次に、株主還元についてご説明します。
株主還元の強化については、2024年7月に配当方針を変更し、累進配当の考え方を取り入れるとともに、配当性向を「30パーセント目途」から「40パーセント以上」に変更しました。前期の配当は前年より2円増配の年間32円としました。年間配当金の推移はスライドに記載のとおり、2013年以降、一貫して配当を増やしています。
資本市場との対話や開示情報の充実

最後に、資本市場との対話やIR活動の充実についてです。
当社は、決算説明会に加えて、投資家との個別面談の拡充にも努めています。投資家との対話での意見を取締役会にフィードバックすることに加えて、昨年10月には取締役会において機関投資家との対話を実施しました。
開示情報の充実については、昨年からいち早く有価証券報告書の総会前開示を実施したほか、アナリストレポートの発行開始、統合報告書の早期開示などを実施しています。今後、開示情報をさらに充実させる予定です。
28ページ以降には、次期中期経営計画のセグメント別の計画等を掲載していますので、適宜ご参照ください。
質疑応答:電力事業の見通しについて
質問者:電力事業はどれくらいの規模を目指していますか? また、蓄電所の収支見通しを教えてください。
川島:昨年度の電力小売事業と発電事業を合わせた売上高は約150億円でした。2030年には電力事業全体で売上高230億円を目指しています。また、昨年10月に稼働を開始した蓄電所については、2030年時点で売上高は15億円、利益はIRR(内部収益率)で6パーセント程度を想定しています。
質疑応答:M&Aの注力領域について
質問者:今後のM&Aはどのあたりを狙いますか?
川島:5年間で450億円の成長投資を予定しています。特に注力する領域としては、電力事業、BtoCでは暮らしに関するサービス、BtoBではエンジニアリング&メンテナンスの領域に関するM&Aを検討しています。
質疑応答:事業に影響するリスクの想定について
質問者:事業に影響を与えるリスクはどのようなものを想定していますか?
山田:2020年よりリスクマップを用いて、事業ごとにリスクを洗い出し、それらをグループで議論することで、事業全体に与えるリスクを特定しています。具体的なリスクとして、1つには主要な事業エリアにおける南海トラフ地震等の大規模地震があります。
また直近で重要度を高めたリスクとしては、サイバーリスクがあります。サイバー攻撃が国内で相次いでいることから、重要な経営課題として対策を進めています。加えて、ビジョンとして新しいことへの挑戦を掲げており、イノベーションを起こすための風土づくりや、組織の意識改革にも取り組んでいます。詳細は有価証券報告書等でご覧いただければと思います。
質疑応答:決算発表後における株価変動への分析について
質問者:決算発表後に株価が大きく変動しましたが、その要因をどのように分析していますか? 株価上昇にはどのようなことが必要だと考えていますか?
山田:今期の経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益の予想が2桁減益となったことが影響したと考えています。これは、前期の営業外損益には為替予約に係るデリバティブ評価益18億円が計上されていることに対して、計画にはデリバティブ評価損益を含んでいないことによるものであり、実質的には増収増益基調であると捉えています。
決算発表を午後3時に行ったため、短い時間の中で「最終減益予想」という点が強調されて判断された結果と受け止めています。また、株価の上昇には、1株当たり利益(EPS)を上げていくことが基本であり、重要であると考えています。
2030年までには、EPSを現在の80円の水準から140円から160円程度まで引き上げるとともに、積極的なIR活動を通じてPERを現在の12倍程度から、14倍から15倍程度まで向上させることで、ご期待に応えていきたいと考えています。
質疑応答:為替変動の業績への影響について
質問者:為替・円安による業績への影響について教えてください。
川島:主力のエネルギー事業においては原料調達価格に影響があります。原料価格は、原料費調整制度により販売価格にスライドすることで、売上高は増減しますが、利益への影響は軽微です。また、バイオマス燃料の調達にあたっては、為替予約取引により為替変動リスクの低減を図っています。
質疑応答:蓄電事業の展望について
質問者:蓄電事業の展望について教えてください。
神野:再生可能エネルギーの拡大に伴い、電力需給の全体像は大きく変化しました。系統用蓄電事業に注目が集まっており、当社でも昨年10月に系統用蓄電所を開設しました。
当社の得意分野は「お客さまとの接点」にありますので、法人のお客さまに対しては、工場等のエネルギーの効率化を実現するための省エネ・創エネ・蓄電設備のご提案、一般のお客さまに対しては、ご家庭における太陽光発電等の創電やレジリエンスを高めるための蓄電設備のご提案等、サーラの強みを活かしたノウハウ形成に努めていきます。
質疑応答:営業エリア拡大の検討について
質問者:今後は、営業エリアの拡大を検討していますか?
神野:第6次中期経営計画の柱である住まい領域においては、これまで東海エリアをコアエリアとして取り組んできましたが、今後は静岡県東部・関東方面にも展開していきたいと考えています。関東では「グッドライフサーラ関東」がエネルギー事業を展開していますので、ここを基盤に暮らし事業を展開していきたいと考えています。
質疑応答:不採算部門への注力理由について
質問者:不採算部門より得意分野に注力した方がよいのではないでしょうか?
神野:不採算部門の前期業績は、さまざまな要因により厳しい結果となりましたが、本来は十分に収益を確保できる事業であると考えています。そのため、前期より構造改革を推進しており、今期にはその成果が表れる見通しです。
第6次中期経営計画において掲げたとおり、今後は各セグメントの連携・共創による新たな価値創造に注力し、「コングロマリット・プレミアム」を創り上げ、それをサーラの強みとして、さらなる拡大・成長を目指していきます。
質疑応答:格付け取得・社債発行の可能性について
質問者:格付けの取得や社債発行の可能性はありますか?
山田:現在は、外部機関による格付けは取得していませんが、金融機関からの情報を踏まえると、BBB+相当の信用力を有していると認識しています。低金利が長く続いていましたので、金融機関からの借り入れが最も有利であると判断して資金調達を行っていましたが、足元での金利上昇局面にあたり、社債発行を含め最適な資金調達の方法を検討していきます。
質疑応答:女性従業員・女性役員の比率について
質問者:女性の従業員・役員比率を教えてください。
山田:リテール事業を多数抱える当社において多様な視点を事業に取り入れることは重要だと考えています。現在、役員における女性比率は10名中2名の20パーセントで、内1名はプロパーの社員です。女性管理職比率はまだ1桁台ですが、積極的に女性の採用・育成を進めています。現在の女性採用比率は約3割程度です。
質疑応答:利益率目標の達成手段について
質問者:利益率目標は現在よりもかなり高い水準ですが、どの事業で伸長させていくのでしょうか?
川島:業界水準よりも利益率が低い事業もありますので、重点戦略3に掲げたとおり、まずは構造改革により収益力の向上を図ります。
その上で、重点戦略1としてご説明したとおり、安江工務店とのインテグレーションによるストック住宅ビジネスや、法人のお客さまの経営課題を解決するグループBtoBビジネスに注力することで、売上とともに利益を伸ばしていきます。
また、重点戦略2でお示ししたとおり、既存事業の周辺事業として電力事業や不動産投資事業に取り組み、収益力の強化を進めます。
質疑応答:サーラコーポレーションの強みについて
質問者:御社の強みを教えてください。
神野:創業以来、その時々の社会課題に対して柔軟に、迅速に事業を展開してきた「進取の精神」が当社の強みであり、それにより市場環境やライフスタイルの変化に合わせた商品開発を可能にするグループ力が養われてきました。
また、常にお客さま視点で丁寧に仕事を行い、信頼によって築き上げた顧客基盤も大きな財産です。今後は、それぞれの事業が培ってきた顧客基盤を総合的に展開する体制を活かし、マーケットをさらに広げ、他社にはない総合的なサービスの提供を行っていきます。
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