ドル円、154円台での推移 米雇用統計は追加利下げを裏付けないものの冷え込みは示す=NY為替概況
ドル円、154円台での推移 米雇用統計は追加利下げを裏付けないものの冷え込みは示す=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は154円台での推移が続いた。この日発表の11月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が6.4万人増と予想を上回った。一方、10月分は10.5万人減と政府機関閉鎖の影響で減少していたが、11月に回復した格好。ただ、11月分の失業率は4.6%まで上昇している。
FRBの来年の追加利下げを裏付ける内容とまでは言えないものの、米労働市場の冷え込みは示す内容ではあった。なお、米雇用統計発表後の短期金融市場では、来年2回の利下げ期待に変化はない。
ドル円は発表直後こそドル安の反応から154.40円近辺まで下げ幅を拡大したものの、すぐに切り返している。155円を割り込むと買いオーダーも観測されており、下がったところでは下値を拾う動きが出ているようだ。
来年はドル安との見方も多いが、円安期待も依然根強い。日米の金利差はさらなる縮小が想定されるものの、それでも他の主要国と比較すれば金利差はあり、もうしばらく円キャリー取引が続くと見ているのかもしれない。
ユーロドルは一時1.18ドル台に上昇したものの、その後は伸び悩む展開。一方、ユーロ円は182円台半ばに上昇したものの、181円台に伸び悩む展開。ドル安が優勢となる中、ユーロはリバウンド相場を継続している。
今週はECB理事会が開催されているが、据え置かれる見通し。ECBの次の行動は利上げとの指摘も出ているものの一部からは、利下げの可能性は排除できないとの見方も出ている。最近一部のECB理事がよりタカ派な姿勢を示し、次の動きは再び利上げになる可能性を示唆している。しかし、内需が引き続き弱く、インフレが目標を下回る場合、来年に追加利下げの可能性があるという。
しかし、現時点でインフレは抑制され、賃金上昇も緩やかになっており、ECBは現行水準を維持することに満足しているとも述べている。
ポンドドルは買いが優勢となり、1.34ドル台を回復。一時1.34ドル台半ばまで上昇し、10月17日以来の高値水準を回復する場面も見られた。一方、ポンド円は207円台後半に上昇。利益確定の動きが出ているものの、21日線は堅持している。
ポンドドルは100日線と200日線にしっかりとサポートされ、リバウンド相場を継続しているが、来年は逆風に直面する可能性があると指摘している。英中銀がさらに利下げする可能性があることや、英国の政治リスクが背景にある。先日の英予算案の発表以降、スターマー政権の基盤が緩み始めており、首相交代の可能性も浮上している状況。
万一、そのような事態になった場合、左派寄りの首相への交代となれば、市場は好意的に受け止めない可能性が高いという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場、ドル円は154円台での推移が続いた。この日発表の11月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が6.4万人増と予想を上回った。一方、10月分は10.5万人減と政府機関閉鎖の影響で減少していたが、11月に回復した格好。ただ、11月分の失業率は4.6%まで上昇している。
FRBの来年の追加利下げを裏付ける内容とまでは言えないものの、米労働市場の冷え込みは示す内容ではあった。なお、米雇用統計発表後の短期金融市場では、来年2回の利下げ期待に変化はない。
ドル円は発表直後こそドル安の反応から154.40円近辺まで下げ幅を拡大したものの、すぐに切り返している。155円を割り込むと買いオーダーも観測されており、下がったところでは下値を拾う動きが出ているようだ。
来年はドル安との見方も多いが、円安期待も依然根強い。日米の金利差はさらなる縮小が想定されるものの、それでも他の主要国と比較すれば金利差はあり、もうしばらく円キャリー取引が続くと見ているのかもしれない。
ユーロドルは一時1.18ドル台に上昇したものの、その後は伸び悩む展開。一方、ユーロ円は182円台半ばに上昇したものの、181円台に伸び悩む展開。ドル安が優勢となる中、ユーロはリバウンド相場を継続している。
今週はECB理事会が開催されているが、据え置かれる見通し。ECBの次の行動は利上げとの指摘も出ているものの一部からは、利下げの可能性は排除できないとの見方も出ている。最近一部のECB理事がよりタカ派な姿勢を示し、次の動きは再び利上げになる可能性を示唆している。しかし、内需が引き続き弱く、インフレが目標を下回る場合、来年に追加利下げの可能性があるという。
しかし、現時点でインフレは抑制され、賃金上昇も緩やかになっており、ECBは現行水準を維持することに満足しているとも述べている。
ポンドドルは買いが優勢となり、1.34ドル台を回復。一時1.34ドル台半ばまで上昇し、10月17日以来の高値水準を回復する場面も見られた。一方、ポンド円は207円台後半に上昇。利益確定の動きが出ているものの、21日線は堅持している。
ポンドドルは100日線と200日線にしっかりとサポートされ、リバウンド相場を継続しているが、来年は逆風に直面する可能性があると指摘している。英中銀がさらに利下げする可能性があることや、英国の政治リスクが背景にある。先日の英予算案の発表以降、スターマー政権の基盤が緩み始めており、首相交代の可能性も浮上している状況。
万一、そのような事態になった場合、左派寄りの首相への交代となれば、市場は好意的に受け止めない可能性が高いという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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