【これからの見通し】米雇用統計に焦点、失業率と2か月分の雇用者数をチェック
【これからの見通し】米雇用統計に焦点、失業率と2か月分の雇用者数をチェック
この後の海外市場ではNY時間に発表される米雇用統計に市場の関心が集まっている。
先週の米FOMC後の会見でパウエル議長は、雇用の弱さに焦点を当てていた。ドットプロットが市場の2回に対して1回にとどまったのだが、市場反応はパウエル会見を重視し、ドル売りの反応を強めたことは記憶に新しい。そのような状況の下で発表される今回の米雇用統計とあって、ドル相場に与えるインパクトは相当なものになりそうだ。
米雇用統計は通常、月初めの金曜日の発表とのイメージが定着しているのだが、米政府機関一部閉鎖の影響で発表日程が狂わされている。本日発表される統計では失業率は10月分ではなく11月分単独となる見込み。一方、非農業部門雇用者数については11月分とともに10月分も発表される。
失業率については、直近9月データは4.4%だった。今回の市場予想は4.5%に上昇する見込み。今年1月の4.0%からじりじりと水準を上げてきており、雇用情勢の悪化が端的に示されている。今回も予想通りの上昇となれば、かなりのドル売り材料とみられそうだ。
非農業部門雇用者数については、現時点での最新値が9月の11.9万人増となっている。市場では11月分の予想が5万人増と伸びが鈍化する見込み。エコノミスト予想の範囲は2万人減から13万人増まで裾広く分布している。大方、2万人増から8万人増のレンジが中心になっている状況だ。ただ、10月分については予想データは得られていない。市場の反応はどうか。10月と11月の平均値と9月データを比べるのが妥当なのか。かなり複雑なこととなりそうだ。
市場反応は、まずは失業率の強弱に影響されるとみられそうだ。
また、米雇用統計と同時刻には10月米小売売上高も発表される。市場予想は前月比+0.1%と前回の+0.2%から伸びが鈍化する見込み。除く自動車・前月比も+0.2%と前回の+0.3%から伸び鈍化が想定されている。
予想段階では、米雇用統計を合わせて弱めの内容が想定されており、ある程度ドル安進行が市場参加者の念頭には置かれやすいだろう。逆に米雇用統計の内容が強ければ、サプライズのドル買い反応となる可能性がある。かなりボラタイルな相場を覚悟しておきたい。
この後の海外市場で発表される経済指標は、上記のほかにも盛りだくさんだ。英ILO失業率(10月)、英雇用統計(失業保険申請件数)(11月)、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの製造業および非製造業PMI速報値(12月)、ドイツZEW景況感指数(12月)、ユーロ圏貿易収支(10月)、米ADP民間雇用者数(週次)などが米雇用統計前に発表される。
発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁、マックレム加中銀総裁などのイベント出席などが予定される程度となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
この後の海外市場ではNY時間に発表される米雇用統計に市場の関心が集まっている。
先週の米FOMC後の会見でパウエル議長は、雇用の弱さに焦点を当てていた。ドットプロットが市場の2回に対して1回にとどまったのだが、市場反応はパウエル会見を重視し、ドル売りの反応を強めたことは記憶に新しい。そのような状況の下で発表される今回の米雇用統計とあって、ドル相場に与えるインパクトは相当なものになりそうだ。
米雇用統計は通常、月初めの金曜日の発表とのイメージが定着しているのだが、米政府機関一部閉鎖の影響で発表日程が狂わされている。本日発表される統計では失業率は10月分ではなく11月分単独となる見込み。一方、非農業部門雇用者数については11月分とともに10月分も発表される。
失業率については、直近9月データは4.4%だった。今回の市場予想は4.5%に上昇する見込み。今年1月の4.0%からじりじりと水準を上げてきており、雇用情勢の悪化が端的に示されている。今回も予想通りの上昇となれば、かなりのドル売り材料とみられそうだ。
非農業部門雇用者数については、現時点での最新値が9月の11.9万人増となっている。市場では11月分の予想が5万人増と伸びが鈍化する見込み。エコノミスト予想の範囲は2万人減から13万人増まで裾広く分布している。大方、2万人増から8万人増のレンジが中心になっている状況だ。ただ、10月分については予想データは得られていない。市場の反応はどうか。10月と11月の平均値と9月データを比べるのが妥当なのか。かなり複雑なこととなりそうだ。
市場反応は、まずは失業率の強弱に影響されるとみられそうだ。
また、米雇用統計と同時刻には10月米小売売上高も発表される。市場予想は前月比+0.1%と前回の+0.2%から伸びが鈍化する見込み。除く自動車・前月比も+0.2%と前回の+0.3%から伸び鈍化が想定されている。
予想段階では、米雇用統計を合わせて弱めの内容が想定されており、ある程度ドル安進行が市場参加者の念頭には置かれやすいだろう。逆に米雇用統計の内容が強ければ、サプライズのドル買い反応となる可能性がある。かなりボラタイルな相場を覚悟しておきたい。
この後の海外市場で発表される経済指標は、上記のほかにも盛りだくさんだ。英ILO失業率(10月)、英雇用統計(失業保険申請件数)(11月)、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの製造業および非製造業PMI速報値(12月)、ドイツZEW景況感指数(12月)、ユーロ圏貿易収支(10月)、米ADP民間雇用者数(週次)などが米雇用統計前に発表される。
発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁、マックレム加中銀総裁などのイベント出席などが予定される程度となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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