引き続き、米ドル/円の相場動意は・・・トランプマター

【注目ポイント】「145.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「150.000円」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「140.000円」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「140.000~150.000円」
先月22日に、昨年9月16日以来の安値となる「139.877円」を付けた後、「下値固め」→「往って来い」→「反発フロー」となり、今月12日には一時「148.610円」まで上昇した米ドル/円。その後は、やや失速する形で下値を切り下げる展開となっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが横這いでの推移になっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在の米ドル/円・日足チャートは下方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは・・・赤色雲の下辺である先行1スパンをメドとし、心理的な節目でもある「145.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「145.000円」で下値サポートされた場合は、「下値固め完了」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”示現」や「上昇バンドウォークの示現」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「150.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「145.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「基準線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒144.150円)割れ」や「遅行スパンのローソク足への近接継続」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、BB(ボリンジャーバンド)・-2σラインをメドとする「140.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、米ドル/円については、足もとでは下値固めを模索する相場付きとなる中、当面※は「140.000~150.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、本日の衆議院財務金融委員会における植田日銀総裁の発言内容とともに、引き続きトランプ米大統領による関税や貿易、また地政学に関する発言(SNSも含む)や行動などが米ドル/円の相場動意となりそうです。
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