【QAあり】アクシージア、日本売上増強施策が奏功し中間期売上高は前年比+15.7% グローバルEC体制への転換に注力

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最新投稿日時:2025/03/24 08:00 - 「【QAあり】アクシージア、日本売上増強施策が奏功し中間期売上高は前年比+15.7% グローバルEC体制への転換に注力」(ログミーファイナンス)

【QAあり】アクシージア、日本売上増強施策が奏功し中間期売上高は前年比+15.7% グローバルEC体制への転換に注力

投稿:2025/03/24 08:00

エグゼクティブ・サマリー

段卓氏(以下、段):株式会社アクシージア代表取締役の段卓です。本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。これから当社執行役員管理部長の溝田より、中間期の決算報告を説明します。よろしくお願いします。

溝田逸平氏:株式会社アクシージア執行役員管理部長の溝田です。これより2025年7月期中間期決算についてご報告します。

まずは、エグゼクティブ・サマリーです。2025年7月期中間期の売上高は62億8,000万円で、前年同期比15.7パーセントのプラスでした。営業利益は1億1,000万円で、前年同期比80.9パーセントのマイナスです。

主なポイントとしては3点です。メイン市場である中国ECは、中国個人消費が弱含みしているため1桁パーセントの減収です。営業利益率についても、中国ECにおける広告効率の悪化により低下しました。

一方、日本売上増強施策が奏功して、日本売上が前期比約3倍に拡大しています。売上高は前期比プラス15.7パーセントの増収を達成しています。

中国ECの売上低迷によって、売上・利益ともに予算未達の状況で、リカバリー施策を推進しています。しかし、下期もこのような状況が続くことが予想されるため、通期業績予想を下方修正しています。

トピックスとしては、累計販売数30万箱の美容ドリンクを、「ザ ピュア ドリンク」としてリニューアルしました。また、「AXXZIA」ブランド初のヘアケア製品「モイスチャライジング ヘアミルク」を12月に上市しました。

リアル店舗では、日本で5店舗目となる「AXXZIA 渋谷ヒカリエ ShinQs店」をオープンしました。株主還元では、資本効率向上の観点から自己株式の取得及び消却を実施しました。

通期業績予想の修正(2025年7月期)

通期業績予想の修正についてです。売上は、メイン市場である中国の景況感悪化に伴う消費マインドの低迷等により、ライブ販売売上の低迷が続くことが予想されます。そのため、スライド下の表のとおり、通期業績予想を修正しています。

広告宣伝費の費用対効果を踏まえた統制強化や戦略的なコスト削減策を実施してはいるものの、足元の中国ECの減収による減益分を補うには至らず、営業利益も前回予想を下回る見込みです。

数字的には、売上高については前回の予想が約154億円で今回の予算は約132億円となり、増減率ではマイナス13.9パーセントです。営業利益については、前回予想が9億4,100万円で今回の予想は2億700万円であり、7億3,400万円の減少となり、業績予想を修正しています。

修正後 通期業績予想のコスト構造(2025年7月期)

今回の業績予想の修正のコスト構造です。スライド左側が前回の予想で、その横に上期増減の予算対比、下期増減の当初予想対比が並んでいます。そして、合算した2025年7月期の修正予想とその増減率及び売上比増減を表にしています。

売上原価率は、粗利益率の高い中国ECの売上が伸び悩んでいることによって、相対的に原価率の高いエムアンドディ社の売上構成比が増加しています。これにより原価率が悪化しているように見えるため、2.5パーセントの悪化を見込んでいます。

売上高広告宣伝費率では、中国における広告効率悪化による増加分に加えて、来期以降新たな成長ドライバーとするために、新製品や日本向けにアロケーションを変更しています。このため、下期においても広告宣伝費をかけていき、当初予想より3.2ポイントの悪化を見込んでいます。

中身としては、売上原価は当初予想の売上比が25.5パーセントで、修正予想が28.0パーセントとなり、2.5パーセントのプラスです。広告宣伝費は、2025年7月期当初予想は22.5パーセントでしたが、修正予想のところは25.7パーセントと、3.2ポイント悪化しています。

今回このようなコスト構造で通期業績予想を修正しました。

広告宣伝費のリアロケーション(2025年7月期 下半期)

広告宣伝費のリアロケーションは、中国市場における広告効率が悪化している状況を踏まえて、本来下半期の中国向けに予定していた広告宣伝費の使い道を変更しています。

中国では下半期上市予定の新製品へ、日本では注力製品へ、それぞれ広告投下を強化していきます。広告効果の発現は来期以降を見込んでいます。

中国向けでは、主にインナーケア製品の4品が、第3四半期、第4四半期で上市してくるため、スタートダッシュを切るためにも広告を投下していきます。

日本向けでは、「エッセンスシート」「メイト フォー アイズ」という目元ケアの商品や「コームアイロン」という美容家電の広告投下を強化していくため、広告の使い道を変更しています。

売上・利益の状況(2025年7月期 中間期 連結)

業績予想の修正に関連して、2025年7月期中間期の内容をご説明します。売上は、日本売上増強施策が奏功して、前期比15.7パーセントのプラスを達成しています。

一方、営業利益率は中国における広告効率悪化の影響で減少し、営業利益は1億1,700万円で前期比80.9パーセントのマイナス、中間純利益は6,200万円で前期比87.5パーセントのマイナスになっています。

地域別・チャネル別 売上高(2025年7月期 中間期 連結)

地域別・チャネル別の売上高の内訳です。中国個人消費が弱含みしている中、当社の中国売上は前期比7.7パーセントの減少で、中国売上高は43億円となっています。

一方、日本売上の強化が奏功して、日本売上は前期比3倍と大幅に拡大しています。地域ポートフォリオの改善にも寄与しています。日本・第3市場の売上高は19億円で、構成比は前期13.5パーセントであったところが31.1パーセント、前期比で165.8パーセントのプラスです。

中国EC売上高推移(2025年7月期 中間期 連結)

中国ECの状況です。中国市場における日本化粧品ブランドの消費減退等の影響で、中国EC全体も想定よりも売上高を伸ばすことができませんでした。中国EC売上全体で前期比6.1パーセントのマイナスとなっています。前期は41億100万円ですが、当期は38億5,000万円で推移しています。

ブランド別 売上構成(2025年7月期 中間期)

ブランド別の売上構成です。中国のインナーケア市場の需要の高まりを受け、新製品をインナーケア向けに投下しています。その影響もあって、スライド左上のとおり、育成分野全体で構成比13.2パーセントと、前期比12.8パーセント伸びています。ブランドポートフォリオの多様化については成功しています。

一方で、一番大きな割合を占める「AGTHEORY」の内訳は、「AGドリンク」が88.8パーセント、「AGTHEORY」の化粧品が11.2パーセントとなっています。この部分がYoYで3.2パーセントのマイナスです。また、「AXXZIA」ブランドは、YoYで8.6パーセントのマイナスとなっています。

売上原価・販管費の状況(2025年7月期 中間期 連結)

売上原価・販管費の状況です。売上原価率はエムアンドディ社の連結等の影響で、前年同期比9.8ポイント悪化しました。営業利益率悪化の主要因は、中国ECにおける広告効率が悪化したことです。

支払手数料は、自社ライブ販売等の強化によって中国ECプラットフォームに支払う費用をコントロールしています。売上高62億8,700万円のうち、売上原価は17億7,100万円で売上比28.2パーセント、前年同期比9.8ポイントのプラスです。販売費及び一般管理費は43億9,800万円で売上比70パーセントで、前年同期比0.3ポイントのマイナスになっています。

人件費は9億900万円で前年同期比2.6ポイントの増加、広告宣伝費は16億3,300万円で前年同期比0.5ポイントのマイナス、支払手数料は8億8,400万円で前年同期比3ポイントのマイナスです。営業利益ベースでは売上比1.9パーセントで前年同期比9.4ポイントのマイナスという状況です。

バランスシートの状況(2025年7月期 中間期 連結)

B/Sの状況です。株主還元の拡充や資本効率の向上を図る観点から、自己株式取得及び消却を実施しています。資産合計は94億300万円で、前期から11億3,900万円減少しています。

資産側で見ると、現預金が9億8,300万円減少しています。主な要因は、純資産合計の74億6,700万円が前期から10億6,900万円減少している点です。これは、配当金の支払いや自己株式の取得及び消却によって発生したものです。

経営課題に向けた取り組み

以上の状況を受けて、現状の課題とこれからの経営方針についてまとめました。経営課題に向けた取り組みとして、短・中期的には中国事業環境の変化への対応による中国売上の回復、日本事業の成長加速施策推進による日本売上の拡大、地域ポートフォリオの改善を図っていきます。

一方で、長期的にはメイン市場である中国の事業環境に鑑み、中国のみでなくグローバルで共通のECノウハウを確立すべく、グローバルEC体制への転換を進めていきます。

それぞれの経営課題と、それに対応する取り組みテーマをスライドの図で整理しています。

【取り組みテーマ①】中国における事業環境変化への対応

取り組みテーマの1番目です。中国における事業環境変化への対応です。市場規模の大きさを鑑みて、中国は引き続きメイン市場と位置付けて注力していきますが、戦略は見直していきます。

マクロ環境悪化等によって変容した中国消費者の購買意識や行動に対して、機動的かつ柔軟に新製品を開発及び投下していきます。また、自社ライブ販売の強化等を推進し、持続的な成長を実現していきたいと考えており、具体的な戦略をプロダクト戦略とマーケティング戦略に分けてご説明します。

中国市場の変容として、化粧品は、ローカルブランドの台頭や競争激化、効果効能重視への志向の変化が挙げられます。インナーケア製品は、低価格帯の競争激化、高価格帯については、需要の減退という市場状況です。それに対する当社の対応は、化粧品はニッチ市場への注力、機能性をうたえる製品の開発を行います。インナーケアでは、中価格帯製品の開発、継続的な新製品の投入で対応していきます。

マーケティング戦略では、中国市場の環境変容として、ライブ販売報酬の高騰、トップインフルエンサーの集客力低下が挙げられます。

それに対する当社の対応は、自社ライブ販売の強化やそれによる支払手数料の抑制、また新規インフルエンサーを継続的に開拓していくことを考えています。

【取り組みテーマ①】中国における事業環境変化への対応

インフルエンサーの部分についてまとめました。今まで当社が取り組んできた部分は、スライド中央に「従来」と書いて示しています。トップインフルエンサーの起用がメインであったのが今までの当社の状況でしたが、メガインフルエンサーへリーチを拡大させ、これによるブランド力の向上を狙います。また、摘み取りとしてミドルインフルエンサーやマイクロインフルエンサーなど、広告効率の高いインフルエンサーへリーチを拡大し、事業環境変化へ対応していきたいと考えています。

【取り組みテーマ②】日本事業の成長加速

取り組みテーマの2番目の日本事業の成長加速についてです。日本の新規顧客の取り込み施策を強化していきます。具体的にはSNSマーケティングを活用して、注力製品に集中して広告を投下していきます。認知度拡大と同時に、売上拡大を図っていきます。

注力製品を具体的に記載していますが、注力製品①は当社のメインの部分である「エッセンスシート」と「メイト フォー アイズ」で、クロスセルを図りながら注力していきます。

また、「コームアイロン」によって美容家電の分野にも乗り出しています。こちらについても、新たな顧客層を開拓する意味で注力していきます。また、来期の予定になりますが、日本市場向けの新製品を投入して、SNSマーケティングでいろいろな顧客層にアプローチできるように強化していきます。

【取り組みテーマ③】グローバルEC体制への転換

グローバルEC体制への転換についてです。2025年7月期下半期中にグローバルECチームを組成します。ローカルECチームではローカルECの運営を、グローバルECチームではグローバルECの運営及びローカルECチームの統括を行っていきます。

中国EC市場で培ったグローバルECノウハウを各地域に展開できるようにしつつ、現地ではローカル特性に応じた運営を実現させて管理を一元化することで、効果的かつ持続的なEC売上向上を図っていきます。

スライド左側が現在のEC体制です。各国に分かれたかたちで、それぞれのチームがそれぞれ取り組んでいる体制でした。これを、スライド右側の将来的なEC体制としてグローバルECチームを組成して、そこが各ローカルECチームを統括していくかたちです。ローカルECチーム(中国)から順次進めていき、今後展開していきます。

<参考>将来的なグローバルEC体制イメージ

グローバルEC体制のイメージ図です。グローバルECチームは、日本本社と中国深圳の子会社を活用して組成します。それぞれ、各国の子会社を通じてローカルECチームを統括していくことをイメージしています。

【主力ブランド1】AGTHEORY(エイジーセオリー)(2025年7月期 中間期)

ブランド別の状況についても補足で説明します。まず「AGTHEORY」ブランドについてです。全体としては、前期並みの売上を達成しています。ただし、高価格帯製品の需要減退を受けて、「AGドリンク」の売上は前期から下回っています。ただし、「AGTHEORY」化粧品の販売強化がプラスに働いていて、「AGTHEORY」化粧品のみで中間期は3億4,000万円の売上を作っています。

<参考>AGTHEORY(エイジーセオリー)化粧品の伸長(QonQ)

「AGTHEORY」をQonQで分解すると、第1四半期で1億3,800万円だったものが、第2四半期の3ヶ月で中国を中心に売上が伸びて2億1,100万円となり、53.4パーセントのプラスで推移しています。

【主力ブランド2】AXXZIA(アクシージア)(2025年7月期 中間期)

「AXXZIA」ブランドについては、化粧品市場環境が厳しいことから売上自体は減少しています。スライド左のイメージは「メイト フォー アイズ」の美顔器です。これは中間期である第2四半期において7,700万円ほど売上を作れているため、引き続き注力していきたいところです。

【育成分野】Venus Recipe/RevWell(2025年7月期 中間期)

育成分野は順調に成長しており、前期比では12.8パーセントのプラスで終えられています。今後もインナーケア製品を継続して投下していきます。ご説明は以上です。

質疑応答:中国ECの今後の対策について

司会者:「中国ECが伸び悩んだように見えますが、今後どのように対策をするのか教えてください」というご質問です。

:私は、2月に中国に行って市場調査をしてきました。そこで感じたのは、現在中国全体は不景気で、高価格製品の消費が落ちていることです。2番目に、当社が今まで依存してきたKOL(Key Opinion Leader)の売上もダウンしているため、それが未達成の一番の要因だと思います。

ただし、良い兆しも見えてきました。当社はこの1年、2年にわたりコツコツと化粧品に力を入れてきました。その結果、化粧品の売上が順調に伸びてきています。

中国市場では、現地の会社が成長して、日系企業が軒並み下がっていると言われています。これは、中国の市場環境の大きな変化に素早く対応できていないことが原因だと考えています。我々は的確に事業環境変化に対応すべく、戦略を変更します。

当社のやり方は、日本本社が越境ECをメインに行い、化粧品やインナーケア製品を中心に販売を展開しています。今までは利益率重視でトップレベルの固定のインフルエンサー数名に依頼して販売を行っていました。

自社ライブ販売売上の割合は3割程度で、残りの7割はKOLに依頼する販売方法をとっています。ただし、我々が販売しているインナーケア製品は2万円から3万円と非常に値段が高いため、買える層が限定されています。そこで今後は、1万円程度の中価格帯の商品の開発も行い、さらに下のレベルのインフルエンサーでも販売できるようにしていきます。インフルエンサーの数が増えれば売上が作れるということが見えてきました。

また、我々は越境ECの運営は、パートナーを通して行っていますが、基本的にはパートナー任せにせずに、連携をより密に取り、フォローを強化しています。中国に関しては、以上の対策をとっていきます。

質疑応答:修正後の中国売上の前提について

司会者:「修正後の通期見通しにおける中国売上の前提を教えてください」というご質問です。

:通期に関しては、一番厳しい時期は過ぎたと思っています。ただし、売上は上半期全体でも15パーセント増で、中国に関しては7.7パーセントの微減になっていますので、前年の水準は維持していきたいと思います。

売上増加のポイントとしては、これから日本国内の売上を強化して全体的に売上を伸ばしていきたいと考えています。

質疑応答:支払手数料の抑制対応策について

司会者:「支払手数料の抑制に向けた対応策を教えてください」というご質問です。

:支払手数料に関しては、代理店と真剣に交渉して安くしていただきます。自社でもインフルエンサーを探しており、自社で有力なインフルエンサーを見つけたら、その分を交渉して安くしていただくというかたちをとっています。

2024年2月に子会社化したエムアンドディ社を除いた数字で見ると、前期の支払手数料は17パーセント、今期は16.7パーセントと、0.3ポイント下がりました。

質疑応答:「Douyin」の四半期成長率の評価について

司会者:「第2四半期の『Douyin』は第1四半期よりも9.7パーセント増でしたが、これはどのように評価していますか?」というご質問です。

:「Douyin」の売上は前年同期比で微減であり、あまり売上は伸ばせなかったと評価しています。

一番大きな要素は、競争が厳しくなり、インフルエンサーに対しての報酬が大きく上がりました。その部分は広告宣伝費及び支払手数料として反映させています。

これは中国国内の「Douyin」のプラットフォームの問題で、おそらく業界全体、すべての業界が不健全な状態になっています。これが大きな問題点かと考えています。今後はその部分が流動的になると思いますので、変化も出てくるかと思います。

質疑応答:中国売上の計画について

司会者:「中国の売上は年間で横ばいの計画という理解で正しいでしょうか?」というご質問です。

:おっしゃるとおりです。この1年か1年半ぐらいの間は、横ばいだと考えています。足りない部分は日本の売上で補って、日本の売上がある程度作れたら、今度は東南アジアやアメリカ、ヨーロッパで作っていきたいと考えています。

質疑応答:自社ライブ販売の費用対効果について

司会者:「自社ライブ販売は、KOLによるライブ販売よりも費用対効果が優れているのでしょうか?」というご質問です。

:いいえ。現時点では、KOLに頼った販売のほうが利益率は高いです。我々は自社ライブ販売を始めているところですが、売上に占める割合は3割ぐらいで、7割はKOLによる販売です。ただ、自社ライブ販売は、まだ始めてからあまり長くありませんので、効率はそれほど良くありません。当面はKOLに頼りながら、バランス良く販売していきます。

質疑応答:「AGドリンク」の不調について

司会者:「『AGドリンク』不調の要因と、それに対するリカバリー施策を教えてください」というご質問です。

:「AGドリンク」は2016年から販売していますが、我々は中国の変化の速い市場で、常にバージョンアップをリリースして、お客さまを飽きさせないようにいろいろ対策をとってきました。参入当時は時期が良かったため、大きなブランド力ができました。

AG、糖化ケアという分野で、当社はほぼ1位に位置するブランドです。業界の中で1位という地位を一度確保すれば、あとはなかなか崩れません。1位をキープするよう努力し、売上を堅調に安定して増加させていきたいと思います。

質疑応答:中国の売上の底打ち時期について

司会者:「中国の売上はいつが底打ちと見ていますか?」というご質問です。

:すでに困難な時期は過ぎたかと思います。もともとはALPS処理水がきっかけで日系企業全般の売上が落ちていたのですが、1年半前頃からはもうALPS処理水の問題ではなくて、プラットフォーム自体の問題や、景況感の問題になっています。それを踏まえて、1年ぐらい模索しながら傾向と対策が見えてきましたので、これから挽回していこうと考えています。

質疑応答:中国の売上の回復時期について

司会者:「その底打ちが前年同期比で上回るのはいつだと予想していますか?」というご質問です。

:はっきりとしたことは言えませんが、1年程度はかかるかと思います。もしかするとそれより早めに回復するかもしれません。

質疑応答:「ザ ホワイト ドリンク」リニューアルについて

司会者:「『ザ ホワイト ドリンク』をリニューアルした理由を教えてください」というご質問です。

:美白訴求の市場は非常に大きいです。ただし、我々のポジションは市場の中で3位から4位なので、ポジションを上げるため、お客さまを飽きさせないようリニューアルしました。市場は非常に大きな市場を想定していて、一番売上を上げているブランドはおそらく我々の数倍の売上があり、価格も当社製品より高くなっています。

今後、広告マーケティングの工夫を続ければ、まだ売上を期待できる製品であると考えています。

質疑応答:AGセオリー化粧品の取り組み状況について

司会者:「『AGTHEORY』の化粧品の取り組み状況を教えてください。主にどの地域を対象として販売しているのでしょうか?」というご質問です。

:「AGTHEORY」に関しては、中国には「Tmall」「Douyin」「Kuaishou」「JD」の4大チャンネルで販売していますが、「Douyin」には早い段階で入ったこともあり、「Douyin」をメイン市場として戦っています。

また、香港で上場したばかりの「Kuaishou」という「Douyin」に似たライブサイトがあります。「Kuaishou」でもKOLに依頼してライブ販売を積極的に行っているため、一定の売上が期待できると思います。「Douyin」では本当に多種多様な販売方法があり、常に工夫しています。

質疑応答:製品開発の考え方について

司会者:「製品開発の考え方について、中国では単価を下げてインフルエンサーやユーザーの幅を広げるとのことでしたが、これらの成果はいつ頃業績に結びつくとお考えでしょうか?」というご質問です。

:今取り組んでいるものもあるため、インナーケア製品に関しては、比較的早い段階で結果が出ると思います。「AGTHEORY」に関しては、現在の7,000円から1万円ぐらいの価格のままで販売していきます。

質疑応答:グローバルEC体制について

司会者:「グローバルEC体制について教えてください。この移行により、今までと変わる点、今後期待すべき点を教えてください。中国と日本、その他地域、どこにプラスになるのでしょうか?」というご質問です。

:我々のメイン市場は中国でした。中国のEC市場の競争は非常に厳しく、その中でさまざまな優れた企業が出てきており、それらの企業はノウハウを豊富に持っています。

中国のメーカーは、中国国内だけではなく、海外に進出して、すでにさまざまな地域で結果を出しています。例えば東南アジアの「TikTok」「Lazada」「Tmall」系など、ほとんどが中国のECプラットフォームです。

アメリカでも、「SHEIN」「Temu」「TikTok」といった大きなサイトが進出して、大きな成功を収めています。

そのような越境ECノウハウを持った企業は深圳に多くあるため、人材も同時に深圳に多く集まっています。

そのため、我々は深圳で子会社を作り、深圳の人材を取り入れようとしています。特にアメリカの場合は日本と状況が非常に似ており、「Instagram」「Facebook」といったSNSを利用して集客し、広告宣伝していきます。

また、自社サイトに誘導する方法が主流です。そのノウハウを活用して、我々は深圳や日本で人材を集めてグローバルチームを作り、日本国内の市場に対応していきます。自社に運営チームをつくり、ノウハウを活用することで、世界中の他の国に進出していきます。

質疑応答:「Douyin」の売上について

司会者:「『Douyin』売上は第1四半期が9億9,300万円、第2四半期が11億2,000万円でした。これについて、どのように評価していますか?」というご質問です。

:「Douyin」は売上が上下していますが、本当に苦戦していた時期があります。その要因は、我々が今まで依頼しているKOLの販売力が落ちた部分もありますし、お客さまの購買力が落ちたこともあります。

今、一生懸命に取り組んでいるのは横の展開です。高価格の商品を販売できるKOLは限られていますので、他のKOLで我々が「AGドリンク」を売ろうと考えても、そのお客さまにそのような購買力がないため売れません。我々は1万円ぐらいの商品を開発して、その横のKOLの数を拡大して売上を伸ばすようにしています。もちろん、この第1四半期、第2四半期の数字には満足していません。

質疑応答:修正計画の見通しについて

司会者:「今回の通期業績見通しをさらに下回る可能性はありますか? この修正計画は絶対に達成すると考えてもよろしいですか?」というご質問です。

:今の状態で、最悪の時期はもう過ぎたという手応えを感じていますので、この数字は絶対に守っていきたいと思います。

質疑応答:中国売上底打ちの確度について

司会者:「中国の最悪期は過ぎたという根拠はどこにありますか? 明るい兆しについて補足説明をお願いします」というご質問です。

:中国では、1月、2月は旧正月があり、閑散期になります。3月に入ると一気に動き出す時期になります。3月は数字を公表できませんが、動いているという感はあります。

質疑応答:メガインフルエンサーの支払手数料について

司会者:「トップインフルエンサーからメガインフルエンサーに変更するとのことですが、こちらのほうが、支払手数料がかかるのではないでしょうか?」というご質問です。

:我々はバランスを重視して、今までトップインフルエンサーに依頼していました。そのさらに上の、動員力、影響力が非常に大きなメガインフルエンサーを活用すると、間違いなく支払手数料は増えます。

ただし、メガインフルエンサーに依頼することによって、メガインフルエンサーを見た一般的なインフルエンサーが活動したがるかと思いますので、横のインフルエンサーを増やしやすくなります。この方法だとそれほど手数料はかからないので、採算が取れます。これがプラットフォーム側とさまざまな打ち合わせをした結果です。

質疑応答:日本の利益率を上げる方法について

司会者:「日本の利益率を中国市場並みに上昇させるにはどうすればよいでしょうか?」というご質問です。

:中国では、化粧品に関しては、インターネットでの購入が7割から8割ぐらいの状況ですので、インターネットが激戦地になります。

一方、日本は異なり、SNSを利用してコストを抑えて効果的に宣伝できると思っています。

日本のEC購入率はまだそれほど高くないため、我々は直営店を5店舗持っています。すべてデパートの中の店舗です。ブランド作り、イメージ作りとして非常に良い店舗なので、インターネットで宣伝して自社店舗に誘導して販売していきたいと考えています。

自社店舗を持っていると利益率が高くなりますので、トータルで見ると、日本の利益率を上げることが期待できます。

質疑応答:中国におけるアクシージアの化粧品ブランドイメージについて

司会者:「アクシージアの化粧品ブランドは中国人消費者にどのような見え方をしているのでしょうか? 日本ブランドとして認知されているのか、それとも高品質として認知されているのか、御社はどのようなアピールをして顧客を獲得しようとしているのでしょうか?」というご質問です。

:我々が中国進出したのは2016年と早かったため、「日本初のエステティックサロンから研究された高品質ブランド」というイメージが定着しています。

実際に、価格が非常に高く、例えばUV化粧品は8,000円という価格で販売されているので、非常に高品質で、イメージの良い化粧品になっています。

ただし、宣伝はまだ不十分です。売上規模に応じて宣伝しているので、知っている人は知っているという状況です。特に上海や浙江省の海沿いの大都市で、高収入の若い女性たちに大人気です。

私も実際に現地に行って、そのようなお客さまと接触したことがありますが、何の仕事をしているのかと聞かれて、「アクシージアという化粧品の会社を経営しています」と言うと、「知っています。私も購入したことがあります」と言われました。そのくらい浸透しています。

質疑応答:グローバルEC体制へ転換した背景と目的について

司会者:「グローバルEC体制への転換とありますが、転換するに至った背景と目的について教えてください」というご質問です。

:昨年はあまり業績が良くなかったため、私は世界中を回っていました。中国の深圳は、越境ECを始めてすでに10年程度経っており、非常に成功しています。

深圳には越境EC関連企業が数千社あり、そのノウハウをいろいろと聞いてきました。友人から、売上が200億円以上の会社が友人の周囲でも10社ぐらいあると聞きました。そこからさまざまな研究をして、昨年秋に深圳で子会社を設立しました。

今最も取り組みたいことは、深圳で人材を募集して、日本とチームを組んで日本市場に慣れさせて、早く活躍させることです。

今年は「TikTok」のECサイトである「TikTokShop」が日本に導入されるといううわさがあります。「TikTok」のECサイトが開設されれば、深圳のチームは「TikTok」のEC分野のプロなので、その人材の戦力を一気に活躍させることができると考えています。

配信元: ログミーファイナンス

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