ヤマタネ Research Memo(6):新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表(1)

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最新投稿日時:2025/01/08 11:36 - 「ヤマタネ Research Memo(6):新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表(1)」(フィスコ)

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ヤマタネ Research Memo(6):新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表(1)

配信元:フィスコ
投稿:2025/01/08 11:36
*11:36JST ヤマタネ Research Memo(6):新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表(1) ■長期ビジョンと中期経営計画

1. 長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」
同社グループは2022年5月、変貌する外部環境のなかでサステナビリティ経営の高度化を目指し、あるべき企業像を描いた長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」(2023年3月期〜2031年3月期)を策定した。最も重要なヤマタネ<9305>のパーパス(存在意義)は「多様な人財が集い、社会に貢献する力を生み出す」と定めた。これは、同社の創業者である山崎種二が15歳で上京して、丁稚奉公から身を起こし、事業だけでなく学術文化を通じて社会に貢献した志と精神を大切にすること、そして社員に果敢な行動を起こす勇気を与え、多様な人財が手と手を取り合い、一体となってステークホルダーの期待に応え、価値を提供し、ひいては豊かな社会の実現に貢献することを表している。そのうえで、9ヶ年を通じて目指す姿(ビジョン)として、「物流と食の流通を通じ、より豊かな社会づくりにチャレンジしていく」を設定した。これは、前述した同社のパーパスを確かなものにするため、全ステークホルダーと目指す姿を共有し、その実現を通じて、顧客、従業員、取引先、地域社会、地球環境に向けて価値を提供していく。そして、事業を通じて社会貢献するために同社に必要な資本を提供する存在である株主に対しても、長期的な価値を創出していくことを表したものだ。また、「企業理念に基づく『信義・信頼・信用』のサイクルを原点に、バリューチェーン上の各ステークホルダーとの適切な連携・協働を通じて、社会に安心と安全、効率性を提供する」ことをバリュー(提供する価値)としている。

2. 新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」
2024年11月、新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表した。長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」の第1フェーズと位置付けられる「ヤマタネ2025プラン」については、主要財務目標のうち、売上高(目標56,500百万円)を2024年3月期において1年前倒しで、営業利益(目標3,200百万円)は2023年3月期に2年前倒しで達成した。その他の目標についても2025年3月期での達成を見込んでいる。一方、財務目標のROEが目標値の5.0%前後で推移するなど伸び悩み、想定株主資本コストの7〜8%を下回っていることから、「ヤマタネ2028プラン」では収益性とバランスシートの改善を推進する。PBRの向上など、株主価値向上を図り、市場評価の回復を目指す。さらに、事業、財務、ガバナンス、長期ビジョンの点から課題を整理し、「ヤマタネ2031ビジョン」の成長期と位置付け、目標の達成を目指す。

(1) 財務目標
新中期経営計画のKPIとして、2028年3月期において売上高880億円、営業利益47億円、EBITDA92億円、ROE6.5%以上、総還元性向70~80%という目標を掲げた。CAGRについては売上高2.7%、営業利益13.7%と、特に利益面の高い成長を目指す。最重要課題のROEはバランスシートを改善することで達成を図る。セグメント別に見ると、売上高については、物流事業270億円(CAGR2.6%)、食品事業535億円(同2.4%)と比較し、情報事業では21億円(同5.3%)、不動産事業では54億円(同4.7%)と高い成長を目指す。営業利益では物流事業で24億円(同8.1%)、食品事業で18億円(同12.9%)、情報事業で1.4億円(同26.0%)、不動産事業で24億円(同3.7%)と、特に食品事業や情報事業で高い収益性の改善を計画している。売上目標の約9割を占める物流事業と食品事業を成長ドライバーと位置付け、シナジー最大化でKPI達成を目指す。

(2) 全社戦略
全社戦略として「カンパニー制への移行」と「事業部間シナジーの創出」を実施する。「カンパニー制への移行」は、現在の4事業をそれぞれ独立したカンパニーとし、コーポレート本部(仮称)が経営管理や戦略機能を担う体制とする。各カンパニー長の下、部門別収益管理を徹底することで、資本効率を意識した事業運営を推進し、カンパニー毎の収益力向上と次世代経営陣育成を目指す。カンパニー長には投資判断に関する決裁権限枠を拡大するほか、人事権の一部を移譲するなど、意思決定スピードの向上で迅速な決断を実現し、収益獲得機会を最大化する。「事業部間シナジーの創出」では、コーポレート本部が旗振り役となり、カンパニー間のシナジー創出に繋がる連携や新規事業開発をアレンジして推進する。特に新中期経営計画期間中は、物流カンパニーと食品カンパニーのシナジー発揮に向けた施策を最優先に進める。コメ卸売販売事業については物流部門との協業によりサプライチェーンマネジメントの高度化を図る。物流カンパニーが生産者、食品メーカー、飲食店などの小売業者間のサプライチェーンを全体最適化し、精米販売での物流プラットフォーマーとして機能することで、効率化を実現して収益拡大を目指す。ショクカイについては給食事業や総菜事業といった利益率の高い事業の成長加速に向けて、物流の高度化や地方への拡販戦略などで協業を進める。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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配信元: フィスコ

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