足もとでは200日MA割れが示現!
【注目ポイント】「150.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「153.630円」超えを模索しそう
【シナリオ②】同レート割れなら、「148.000円」割れを模索する展開へ
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「148.000~153.630円」
今月15日に直近高値となる「156.740円」を付けた後、「上値抑制」→「横這い」→「下押し」の動きとなっている米ドル/円。足もとでは、重要線である200日MA(移動平均線、≒151.980円)も割り込む中、下値追いを模索する相場付きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MAが横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態であること、3) ローソク足が青色雲(=先行スパン、サポート帯)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが右肩下がりでの推移(上図青色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
足もとにおける注目ポイントは・・・青色雲の下辺である先行2スパンをメドとし、同時に心理的な節目でもある「150.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先において、「150.000円」で下値サポートされた場合は、「下値支持帯での値固め」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「200日MA超え」や「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「153.630円」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する展開となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「150.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持帯割れ」→「もう一段の下値切り下げ」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「下降バンドウォークの示現」や「遅行スパンの“逆転”」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、直近高安レート(安値:139.565円[9/16]、高値:156.740円[11/15])を基準とするFR(フィボナッチ・リトレースメント)・50.0%ライン、いわゆる「半値押し」水準をメドとする「148.000円」(上図Ⓑ水色線)割れを模索する展開となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円はもう一段の下値追いを模索する相場付きとなる中、当面※は「148.000~153.630円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)