ニッソウ Research Memo(3):2024年7月期は連結化やM&A実施により減益となるも、売上高は過去最高

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最新投稿日時:2024/10/09 13:33 - 「ニッソウ Research Memo(3):2024年7月期は連結化やM&A実施により減益となるも、売上高は過去最高」(フィスコ)

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ニッソウ Research Memo(3):2024年7月期は連結化やM&A実施により減益となるも、売上高は過去最高

配信元:フィスコ
投稿:2024/10/09 13:33
*13:33JST ニッソウ Research Memo(3):2024年7月期は連結化やM&A実施により減益となるも、売上高は過去最高 ■ニッソウ<1444>の業績動向

1. 2024年7月期の業績
2024年7月期の連結業績は、売上高が前期比12.3%増の4,678百万円、営業利益が同62.0%減の56百万円、経常利益が同55.6%減の63百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同63.8%減の25百万円となり、売上高は過去最高を更新した。2023年5月に連結子会社化したヤナ・コーポレーションの通期貢献を主因に、リフォーム事業の売上高が前期比8.9%増の4,404百万円に伸びた。連結ベースの従業員数を前期末比5名増の92名に着実に増やし、プロモーションや営業活動を推進したことで累計登録顧客数も同230社増の3,011社に拡大した。工事種別では、連結化効果により外壁工事・外構工事等が堅調に推移した。2024年7月期より本格的に開始した不動産事業も、好調な仕入れとともに仲介案件が順調に積み上がり、売上高は同125.8%増の274百万円に急伸した。利益面では、販管費の伸びが売上高の伸びを上回ったこと、為替の影響等を受けた原材料価格の上昇により売上総利益が減少したことにより、減益となった。販管費は、2024年7月期より連結子会社の販管費が損益に反映したこと、M&A実施に伴う費用を計上したことにより膨らんだ。

一方で同社の成長戦略は着実に進捗しており、2024年6月にはささきのM&Aを完了したほか、同年4月には平成ハウジングのM&Aを決議した(同年8月に連結子会社化完了)。そのほか、東北営業所の新規開設やマレーシアの企業との戦略的パートナーシップ契約の締結なども行った。

2. 財務状況と経営指標
2024年7月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比275百万円増加の2,767百万円となった。このうち流動資産は、同279百万円増の2,124百万円となった。これは主に、完成工事未収入金が77百万円減少した一方で、現金及び預金が183百万円、販売用不動産が103百万円それぞれ増加したことによるものである。固定資産は同3百万円減の642百万円となった。これは主に、のれんが13百万円、建物及び構築物が4百万円それぞれ増加した一方で、土地が9百万円、投資有価証券が4百万円それぞれ減少したことによるものである。

負債合計は前期末比253百万円増加の1,266百万円となった。このうち、流動負債は同204百万円増の1,114百万円となった。これは主に、未払法人税等が32百万円減少した一方で、短期借入金が200百万円、1年内返済予定の長期借入金が19百万円、工事未払金が18百万円それぞれ増加したことによるものである。固定負債は同49百万円増の152百万円となった。これは主に、長期借入金が42百万円増加したことによるものである。

純資産合計は前期末比22百万円増加の1,501百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が25百万円増加したことによるものである。

キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが68百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが20百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローが228百万円の収入となった。営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなったのは、税金等調整前当期純利益の減少に加えて、不動産事業を開始したことに伴い棚卸資産が増加したことなどが要因だ。

経営指標は、流動比率が前期末比12.3ポイント減の190.7%、固定比率が同0.9ポイント減の42.8%となった。それぞれ前期末より悪化したものの、自己資本比率は自己資本比率が54.2%となり、依然として財務体質は健全な水準であると弊社は見ている。ROEが同3.0ポイント減の1.7%、ROAが同3.3ポイント減の2.4%となった。ROAは不動産事業を開始したことなどを受け、資産が膨らんだことが一因と考えられる。今後は、平均保有期間を短縮しながら物件の売却を加速する方針であり、資本収益性の向上が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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