~分散型エネルギーの新サービスを軸に拡大を目指す~
【ポイント】
・4月に上場したエネルギーサービス企業である。分散型エネルギーのプラットフォーム構築を目指している。マンションで、太陽光による再生可能エネルギーを蓄電池(バッテリー)に貯め、必要な時にバランスよく利用する。多くのマンションをつないで、AIを利用してネットワークとして制御していく。そのテクノロジーを強みとする。
・3つのセグメントで事業を展開し、①分散型エネルギー事業では、電力の一括購入に加えて、防災と脱炭素に取り組んでいる。②グリーンエネルギー事業は、電力の小売りで、再エネの供給比率を大きく高めている。③エネルギーDX事業は、システムやビジネスオペレーション等のBPOを、SaaS型で提供し、エネルギー関連企業へ急速に伸びている。
・今2025年6月期から第4の新事業を、脱炭素ソリューション事業として立ち上げた。再エネ発電、電力小売、電力運用、電力制御に多面的にアプローチし、自治体の公営住宅などの脱炭素を強力にサポートする。既に複数の案件がスタートしている。
・2年前から丹治社長のもとで、ビジネスモデルの一新をスタートさせ、その骨格を固めた。成長戦略として、分散型エネルギー事業で、マンションの一括受電の件数を伸ばし、シェアを高めていく方針である。この分野では、業界トップクラスであるが、防災サービスとカーボンニュートラルを図るレジルの技術が評価されて、デベロッパーとの連携が進展しよう。M&Aも逐次具体化してこよう。
・上場によって、信用は高まっており、新しいサービス提供も本格的に立ち上げつつある。こうした新しい動きは、2年後から収益に貢献してこよう。財務基盤は安定しており、FCF(フリーキャッシュ・フロー)は十分稼げよう。今2025年6月期も好調を持続し、営業利益で31億円は見込め、ピーク利益を更新しよう。
・新ビジネスモデルの顧客獲得に向けて、マーケティング本部を新設した。事業の実行戦略は着々と進んでいる。ユニークなビジネスモデルを軸に、業績の向上が期待できるので、市場での評価は一段と高まってこよう。
目 次
1.特色 一括受電サービスを提供
2.強み 電力エネルギーのサービスシステムを独自開発
3.中期経営方針 分散型エネルギーのプラットフォーム構築を目指す
4.当面の業績 再生エネルギーの新サービスを立ち上げつつ、ピーク利益の更新続く
5.企業評価 新規事業の収益貢献に注目
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2024年8月30日) |
1422円 |
時価総額 | 265億円 (18.66百万株) |
PBR | 3.20倍 |
ROE | 26.4% |
PER | 12.1倍 |
配当利回り | 2.5% |
総資産 | 17519百万円 |
純資産 | 8331百万円 |
自己資本比率 | 47.4% |
BPS | 444.8円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 税引利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2022.3 | 30990 | 1849 | 1714 | 1519 | 83.5 | 46.0 |
2023.6 | 48867 | 1636 | 1972 | 1344 | 73.9 | 22.0 |
2024.6 | 38709 | 2793 | 2769 | 1989 | 108.9 | 43.0 |
2025.6(予) | 44000 | 3130 | 3080 | 2200 | 117.8 | 36.0 |
2026.6(予) | 49000 | 3600 | 3500 | 2400 | 131.5 | 40.0 |
(2024.6ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2024年1月に1:50の株式分割を実施。2023.6期は決算期変更で15カ月決算。2024.6期の配当は30周年記念配10円を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/rejiru202409.pdf
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