キャリア、シニアケア事業の売上高が前期比+103.8% コロナ特需なしで成長、25年はリスキリング事業で成長へ

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最新投稿日時:2024/06/04 13:00 - 「キャリア、シニアケア事業の売上高が前期比+103.8% コロナ特需なしで成長、25年はリスキリング事業で成長へ」(ログミーファイナンス)

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キャリア、シニアケア事業の売上高が前期比+103.8% コロナ特需なしで成長、25年はリスキリング事業で成長へ

投稿:2024/06/04 13:00

2024年9月期第2四半期決算概要・決算トピックス

川嶋一郎氏:株式会社キャリア代表取締役の川嶋です。本日はご多用のところ、当社の2024年9月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

さっそくですが、決算説明を始めます。まずは、2024年9月期第2四半期の決算トピックスです。外部環境では、2023年6月に日本政府が「経済財政運営と改革の基本方針2023(以下、骨太の方針2023)」を閣議決定し、三位一体の労働市場改革による賃上げの実現と、人への投資を強化すると打ち出しています。

その具体的な施策のキーワードとなっているのが、学び直しや能力向上などを結びつけた「リスキリング」です。当社としても、経済産業省の施策であるリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業に参画しました。

2023年11月より、現職介護士、介護職希望者のキャリア相談、リスキリング講座受講、転職までを一体的に支援する新規事業として「キャリアスマイルケアカレッジ」を開始しました。応募者は現在、予定どおりの人数で増加傾向です。

2024年9月期第2四半期の業績については、シニアワーク事業において前期発生した新型コロナウイルスワクチン特需案件が終息したことが影響し、大幅な減収となっています。一方で、シニアケア事業は順調に増収となっており、介護施設向けの派遣事業などは引き続き好調です。

2024年9月期第2四半期決算概要・連結業績推移

グループの売上高は83億5,900万円、営業利益は1億9,200万円、当期純利益は8,200万円となっており、前年同期比で減収減益となりました。

2024年9月期第2四半期決算概要・売上及び利益

この大幅な減益の要因として、利益率の高い新型コロナウイルスワクチンの特需案件が、前期で終了したことが挙げられます。加えて、前期に一時的に発生した、派遣スタッフの社会保険料の想定以上の戻りなどが影響しています。

2024年9月期第2四半期決算概要・貸借対照表比較

財務状態です。2024年9月期第2四半期は、前期末から利益剰余金が増加したことにより純資産が増加しており、自己資本比率は3.1ポイント上昇しました。

前期が過去最高益だったことで、納税額は大幅に増加しました。その支払いによって現金および預金が減少しています。

2024年9月期第2四半期決算概要・シニアケア事業売上高・スタッフ登録数

第2四半期の事業別業績概要です。シニアケア事業は、売上高が69億6,900万円となりました。前期比103.8パーセントの増収です。

前年同期の売上構成にはCOVID-19特需売上が約19パーセント含まれています。一方、今期の売上には特需が含まれていません。オーガニックの売上高は、前期比で127パーセントの増収です。COVID-19特需売上の剥落分をオーガニックの売上でカバーしているかたちです。

2024年9月期第2四半期決算概要・シニアワーク事業 売上高・スタッフ登録数

シニアワーク事業の第2四半期の売上高は13億8,900万円、前期比は49.9パーセントの減収です。前期の売上高の大半を占めていたCOVID-19特需案件がなくなったため、シニアケア事業と同様、オーガニックの強化を目指していました。

しかしシニアワーク事業は予定どおり推移せず、このような結果となりました。中長期的に、コールセンター派遣事業のリソースの活用によるBPO事業へのシフトを図っていましたが、うまく立ち上がらなかったことが要因です。

今後は既存事業にリソースを戻し、現状の需要を確保しながら、堅調に推移させます。一方でシニアワーク版のリスキリング事業などを試み、堅調な成長を取り戻すべく動いています。

市場環境及び成長戦略・売上の成長イメージ

売上の成長イメージです。当社は創設以来、高齢社会における医療・福祉市場への人材提供や、シニア人材の活用で会社を成長させてきました。コロナ禍においては、強みの看護師派遣事業で、コロナワクチン特需により成長を加速させてきました。

そしてアフターコロナでは、COVID-19特需からのシフトを掲げ、シニアケア事業に成功しました。シニアワーク事業は成功とは言いきれず、残念ながら失敗に近い状態であったと認識しています。

しかし、全体としての収益力は増加していくものと考えています。引き続き、シニアケア事業の成長を推進しつつ、シニアワーク事業の再編を図っていきます。同時に、成長した収益力をもとにシナジーの高い新規事業の検討を行います。

市場環境及び成長戦略・2030年の人手不足の展望

2030年の労働市場における業界別の人手不足の予測です。スライドのグラフの右から2番目をご覧ください。当社のシニアケア事業の領域である医療・福祉については、2030年には約187万人が人手不足となると予測されています。この社会問題を解決するため、医療・福祉市場への人材提供を積極的に実施します。

市場環境及び成長戦略・新規事業「キャリアスマイルケアカレッジ」

キャリアグループでは、自社で抱える派遣スタッフだけでなく、介護職に興味のある人材を市場から掘り起こし、政府が掲げる骨太の方針2023において強化する方針でもあるリスキリングを、この進行期で実施しています。

今後は当社の人材に関するノウハウを活かし、転職を希望する応募者に対してキャリア相談を行うことから始まり、介護職に特化した講義を取り揃えるリスキリング、受講後は転職支援まで行います。

この一連の新サービスを「キャリアスマイルケアカレッジ」と呼び、すでに「介護人材キャリアアップ研修」の講習を12月より開始しています。この研修を通して就職困難者の就業を支援するとともに、介護業界の深刻な人材不足の課題解決に向けて取り組んでいきます。

市場環境及び成長戦略・新規事業「メディカルシェア」(日々紹介)

「キャリアスマイルケアカレッジ」に加え、「メディカルシェア」という新サービスを開始しました。サービス内容としては、医師の指示のもとに業務を行う医療従事者である看護師および薬剤師に特化した日々紹介事業になります。日々紹介とは、30日以内の雇用契約でもアルバイトやパートを紹介してもらえるサービスです。

この新サービスを発足したのは、2024年4月1日から建設、物流、運送、医療、営業といった業界でスタートした、時間外労働の上限規制によって起こりうるさまざまな問題に向き合うことで、社会的問題の解決を図るためです。

その中でも特に医療の「2024年問題」に向き合い、医師の労働時間が規制されることにより、医師の行う業務が看護師・薬剤師などへ業務移管・共同化されることが想定されています。

当社としても、看護師・薬剤師の人材確保から応募、採用までを一貫して行い、企業が頭を悩ます煩雑な採用環境の負担を軽減することで、必要なタイミングでの即戦力となるプロの人材を雇用することを可能にしたいと考えています。

今後も積極的にサービスを拡充し、企業が抱える人材に関する悩みを当社独自のソリューションサービスによって解決していく方針です。

配信元: ログミーファイナンス

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