ELEMENTS、24年1Qは増収・営業黒字 LIQUID eKYCの好調で主力の個人認証は前年比+28%の増収

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最新投稿日時:2024/04/18 13:00 - 「ELEMENTS、24年1Qは増収・営業黒字 LIQUID eKYCの好調で主力の個人認証は前年比+28%の増収」(ログミーファイナンス)

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ELEMENTS、24年1Qは増収・営業黒字 LIQUID eKYCの好調で主力の個人認証は前年比+28%の増収

投稿:2024/04/18 13:00

ハイライト

久田康弘氏:代表取締役会長の久田です。本日はお忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただきありがとうございます。さっそくですが、2024年11月期第1四半期決算説明を始めます。

ハイライトです。「事業計画及び成長可能性に関する事項」にて開示した今期の基本方針に基づき、着実な事業推進を実現しました。また2024年4月より、久田と長谷川による複数代表取締役制へ移行します。今後の経営体制の一層の強化と充実を図るとともに、機動的な経営判断を行い、既存事業の成長と中長期的な非連続的な成長を目指します。

財務ハイライトについては、増収効果と収益性の改善により、EBITDAと営業利益が3四半期連続で黒字を達成しています。

売上高は前年同期比15パーセント増の4億3,200万円となりました。そのうち個人認証ソリューションの売上高は4億2,300万円で、前年同期比28パーセント増の成長となっています。

EBITDAは2,700万円で、前年同期比2億2,200万円の改善となっています。営業利益は1,700万円で、前年同期比2億1,300万円の増益となっています。親会社に帰属する当期純損失はマイナス1,600万円となりましたが、一時的な費用を除くとプラスの着地となっています。こちらについては後ほど詳細をご説明します。

主要トピックです。「加賀市スマートパス構想」に向けて、デジタルIDウォレットサービス「PASS(パス)」の提供を開始しています。これに伴い、公共向けの案件としてさらなる拡充・充実を図っていきたいと思っています。

また、画像生成AIサービス「SugeKae」をローンチしました。複数の大手アパレル事業者への導入がすでに決まっており、個人最適化における今後の受託基盤としていきたいと思っています。

さらに、従前の事業計画でご説明した医療機関向けの充実に向けて、株式会社アドメディカ(以下、アドメディカ)の株式取得と連結子会社化も実現しました。

経営体制の移行について

新経営体制についてです。4月をもって、久田と長谷川の2名の代表取締役制への移行を実施しました。新代表取締役社長となる長谷川に対しては、ロングタームインセンティブプラン等を検討していますが、詳細は決まり次第、開示したいと思っています。

主な役割として、私はグループ全体の非連続的な成長に向けて、新規事業である個人情報管理や個人最適化ソリューションに集中しながら、M&A等の取り組みを進めていければと思っています。

長谷川は、これまで取り組んできた個人認証ソリューションを中心とした既存事業の成長と、グループ全体のマネジメントを行います。

この2名の体制で、非連続な成長と着実な成長の両方を追いかけられる体制に移行したいと思います。

2024年11月期第1四半期業績 第1四半期連結業績ハイライト

長谷川敬起氏:2024年11月期第1四半期の業績ハイライトです。先ほど久田がご説明したとおり、売上高は4億3,200万円で、前年同期比15パーセントの増収となりました。個人認証ソリューションの売上に限ると、前年同期比28パーセントの増収となっています。

売上総利益率は、88.8パーセントと非常に高水準で推移しています。

販管費は前年同期比9,400万円の減少となった結果、EBITDAは2,700万円、営業利益は1,700万円と、3四半期連続の黒字となっています。

なお、当初3年間で償却する予定としていた株式交付費用に関する繰延資産1,800万円を一括償却したことで、親会社株主に帰属する当期純利益はマイナス1,600万円となりました。こちらが先ほど後述するとお話しした一時的な費用です。この費用を控除した場合、親会社株主に帰属する当期純利益も黒字となっています。

2024年11月期第1四半期業績 売上について

売上についてです。全社売上高は4億3,200万円で、そのうち個人認証ソリューションが4億2,300万円を占めており、前年同期比28パーセント増の成長となっています。

個人認証ソリューション主要トピック

主力製品の「LIQUID eKYC」の認証回数が、堅調に推移しています。2024年2月時点で、累計本人認証件数が4,000万件を突破しました。

また、おかげさまで第三者機関のITR社の調査によって、「LIQUID eKYC」が国内のeKYC市場において5年連続シェアNo.1を獲得しました。2024年3月には、単月の月間本人確認回数が200万件を突破しており、加速度的に認証件数が伸びています。

2024年11月期第1四半期業績 売上総利益について

売上総利益率は88.8パーセントと、非常に高い水準になっています。要因として、セールスミックスが個人最適化から個人認証ソリューションにシフトしていることと、もうひとつは長年にわたるデータの蓄積と月間の認証件数が増えてきたことにより、機械学習のボリュームが増大し、精度とコスト効率が向上していることです。その結果、売上総利益の向上に寄与しています。

2024年11月期第1四半期業績 販売費および一般管理費について

販管費は3億6,600万円で着地しており、販管費率は85パーセントまで低下しています。第1四半期においては、アドメディカのM&A関連の一時費用として約1,000万円を計上しており、それを取り込んだかたちとなっています。

2024年11月期第1四半期業績 EBITDAの推移

以上の結果、第1四半期のEBITDAは2,700万円となり、3四半期連続の黒字となっています。通期予想である5,000万円から2億7,500万円というターゲットに対し、順調なスタートが切れたと考えています。

2024年11月期第1四半期業績 通期予想に対する事業進捗

通期予想に対する事業進捗です。売上高については、昨年度と同水準の進捗です。20億5,000万円から26億1,500万円という通期予想に対し、第1四半期で4億3,200万円、進捗率16.5パーセントから21.1パーセントとなっています。

内訳として、個人認証売上高がセールスのほとんどを占めており、ほぼ同水準の進捗率になっています。

売上総利益については、16億9,200万円から20億6,800万円という通期予想に対し、第1四半期で3億8,300万円、進捗率18.5パーセントから22.6パーセントとなっており、売上高よりも高い進捗率を実現しています。

EBITDAは5,000万円から2億7,500万円という通期予想に対し、第1四半期で2,700万円、進捗率9.8パーセントから54パーセントの幅に収まっています。これは昨年度よりも明らかに速い進捗となっています。

2024年11月期第1四半期業績 連結貸借対照表

貸借対照表です。第1四半期においては、M&Aおよび個人情報管理の「ELEMENTS CLOUD」の投資に係る固定資産の増加と現預金の減少が発生しています。

スライド左下に記載している主要な増減項目のうち、有形固定資産が「ELEMENTS CLOUD」のクラウドデータセンターの立ち上げ、無形固定資産がアドメディカのM&Aによるのれん計上の部分となります。

転換社債型新株予約権付社債・繰延資産については、2023年9月に発行した第2回転換社債型新株予約権付社債のうち、4月頭時点で8割強に相当する7.8億円分がすでにエクイティに転換されています。これにより、当社株主資本は改善する見込みとなっています。

加賀市版スマートパス構想へのデジタルIDウォレットアプリ「PASS」の導入

主要トピックです。まずデジタルIDウォレットアプリ「PASS」リリースについてご説明します。こちらは認証事業ソリューションで地方自治体向けサービスの核となるものです。

この「PASS」は、国家戦略特区にも選ばれている石川県加賀市のスマートパス構想に向け、導入されています。

我々はもともと、eKYCによる本人確認ソリューションでシェアNo.1を獲得しており、このサービスの仕組みを使ったマイナンバーカードの公的個人認証を活用した本人確認も行っています。この「PASS」アプリには、その仕組みが導入されています。

結果として、この「PASS」アプリを使うことにより、加賀市民のみなさまはマイナンバーカードの公的個人認証を実施できます。これにより、なりすましが非常に難しい本人確認情報が取得できます。

一方で、我々は顔認証エンジンを自社で開発しており、先ほどご説明した機械学習により、非常に精度が高まってきています。公的個人認証で得られた本人確認情報と紐づけるかたちでお顔の情報を登録いただくと、加賀市医療センターにおける診療受付や、自治体と民間企業が共同運営する屋内公園「かがにこにこパーク」の入場受付ができるようになります。

「かがにこにこパーク」では、市民の方は無料、市外の方は有料という区分けがあり、今までは利用者が現地に並んで身分証を提示し、職員がひとつずつ確認して無料か有料かを見分ける作業を行っていました。非常に人気の施設のため待ち行列も長く、利用者全員があまりハッピーではありませんでした。しかし「PASS」を導入いただいたことで、市民と市外民との住所の情報を正確に取得することができるようになりました。

顔認証だけで住所が判定できるため、スマートフォンを持っていないお子さまや、医療センターにいらっしゃる、スマホを使いこなせていないような高齢者の方でも利用できます。単純な顔認証だけで診察情報や患者IDの情報の取得、さらに住所の情報と紐づいたさまざまな施設が1IDで利用できるサービスとなっています。

また避難所などにも導入しています。昨今は災害も多く起きており、現在は他の自治体さまにも防災テック観点の仕組みとしてご検討いただいています。また市の施設の入退管理の部分で、住所や年齢を用いた割引、無料・有料の区分けなどにお使いいただくようなお引き合いをいただいている状況です。

画像生成AIサービス、「SugeKae」の正式ローンチ

次に、画像生成AIの取り組みについてです。我々には、もともと個人認証事業で培ってきた画像解析や画像認識の技術があります。この技術は、画像生成技術へ展開するのに非常に相性の良い領域です。そのため我々の研究開発チームでは、画像認識や画像解析に携わるメンバーが画像生成技術を習得しやすく、立ち上がりやすい環境となっています。

まずは個人最適化で蓄積してきたアパレル分野での知見に活用しようと考え、画像生成AIを使ったアパレル向けのソリューション「SugeKae」というサービスを正式にローンチしています。現在はアパレルメーカーのジュンや、ナノユニバースで有名なTSIホールディングスに導入いただき、コーディネートの生成に利用されています。

スライド右下に、具体的なコーディネート生成イメージを掲載しています。元画像として黒いカットソーを着た女性の写真を、着用させる製品の参照画像として茶色のカットソーを着た女性の写真を用意しています。この元画像に参照画像のカットソーを着せ、白いパンツと茶色のカットソーを合わせたコーディネートを生成します。

今までは、すべてのコーディネートごとにモデルが着替え、カメラマンが撮影する必要がありました。しかし生成AIによる自動化を導入することで、アパレルECのコスト削減に役立っています。

実際、アパレルECにおける「ささげ(撮影・採寸・原稿)」と呼ばれるコストは、売上構成比率において大きなパーセンテージを占めていました。「SugeKae」は、このコスト削減に役立つプロダクトとしてローンチしています。

今後は画像生成に限らず、動画生成やインタラクティブコンテンツにも展開を広げ、提供先もアパレルだけでなく他分野への展開を図っていきたいと考えています。

アドメディカの子会社化の完了

最後に、アドメディカのM&Aに関するご報告です。2024年1月25日に発表したM&Aは2月29日に無事完了しており、現在はPMIを行っている状況です。

会計面では、B/Sについては第1四半期末から連結を開始しています。P/Lについては第2四半期から取込開始予定のため、スライド左下の図のとおり、アドメディカの1月から3月の四半期分を、当社の第2四半期である3月から5月に取り込む見込みです。

通期業績予想の修正については、あらためて影響を精査した上で、第2四半期の決算以降に、別途見通しの修正などを実施したいと考えています。

配信元: ログミーファイナンス

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