ドル円、154円台前半に値を落とす 日米韓の財務相会合で介入への思惑も=NY為替概況

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最新投稿日時:2024/04/18 05:50 - 「ドル円、154円台前半に値を落とす 日米韓の財務相会合で介入への思惑も=NY為替概況」(みんかぶ(FX/為替))

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ドル円、154円台前半に値を落とす 日米韓の財務相会合で介入への思惑も=NY為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/04/18 05:50
ドル円、154円台前半に値を落とす 日米韓の財務相会合で介入への思惑も=NY為替概況

 きょうのNY為替市場はドル買いが一服し、ドル円も154円台前半に値を落とした。ただ、しっかりと下値をサポートされている印象。昼になってドル円は売りが強まったが、本日は日米韓の財務相会合が開催され、為替に関して緊密に協議することで合意したと伝わった。また、日本と韓国が自国通貨安を巡る懸念を認識し、「米国も認識した」と伝わったことが円買いの反応に繋がった可能性もありそうだ。基本的にホワイトハウスと米議会は為替操作を嫌うが、米国も認識したと伝わったことで155円を前にした財務省による為替介入への思惑が高まったのかもしれない。

 ドル円は152円を突破した後から急速に上げ足を速め、一気に155円をうかがう水準に上昇している。いつ財務省が介入を実施してもおかしくはない状況でもあり、日本の経済界からも強い要請が出ているようだ。

 ただ、例え財務省が実弾介入を実施し、ドル円が下落したとしても、一時的に終わるというのが市場の認識になっている。介入により下落した局面では投機筋が積極的に押し目買いを入れて来る可能性も留意しておきたいところではある。結局、米インフレが落ち着きを示し、FRBの利下げサイクルが可視化できるまでは潮の流れは変わらないのかもしれない。

 きょうの為替市場はドル買いが一服しており、ユーロドルも下げを一服。しかし、買戻しを強める動きまでは見られず、1.06ドル台半ばに留まっている状況。先週からの急ピッチな下げで短期的な過熱感が見られているものの、買戻しを強める機運まではない。

 市場はECBの6月利下げを有望視しており、ECB理事からもその観測を追認する発言が出ている。先ほどナーゲル独連銀総裁も「6月利下げの可能性は高まった」と述べていた。ただ、FRBの利下げ期待が後退しているほか、本日の英消費者物価指数(CPI)を受けて、市場は英中銀の利下げ期待も後退させている。そのような中、ECBは6月に利下げサイクルを開始するものの、ペースはより緩やかで不透明なものになるとの指摘が出ている。今回の利下げサイクルのターミナルレート(最終到達点)は2.00%と予想しているが、ペースは以前考えられていたよりも緩やかになると予想しているという。
 
 年内は計0.75%ポイントの利下げ、リスクは1.00%ポイントに偏り、来年に計1.00%ポイントの利下げ、そして26年第1四半期に最後の0.25%ポイントの利下げを見込んでいるという。その場合、中銀預金金利は現在の4.00%から2.00%に低下することになる。

 ポンドドルはロンドン時間に買い戻しが出ていたが、NY時間に入って1.24ドル台前半まで下落している。この日の3月の英消費者物価指数(CPI)を受けて買い戻しが出ていた。英CPIは前年比3.2%と前回から鈍化は見せたものの、予想ほどは下がらなかったことから、英中銀の利下げ期待を後退させている。年内は1回のみの利下げ期待が一時優勢になり、年内2回目の確率は30%程度まで低下する場面も見られていた。現在は50%程度に戻している。

 一部からは「最近のポンド下落もあり、インフレ指標は英中銀とFRBの政策乖離の限界を強調している。タカ派な英中銀理事のコメントにさらに重みを加え得る」とのコメントも聞かれた。

 ただ、NY時間に入ってベイリー英中銀総裁の発言が伝わり、ポンドは戻り売りが優勢となる場面も見られた。総裁は、英インフレが来月には急低下し、目標とする2%の水準に大きく近づくとの見通しを示した。「来月の数字はかなり強力な低下を示すと見ている。英国には独特の家庭用エネルギー料金設定制度があるからだ」と述べている。また、英経済動向は2月の英中銀の予測にほぼ沿っているとも指摘していた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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