下値固め模索の時間帯!
【注目ポイント】「160.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「165.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レート割れなら、「155.000円」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「160.000~165.000円」
ここもと、じりじりと下値を切り下げる動きとなっているユーロ/円。足もとでは、もう一段の下値追いへのトリガーとなり得るポイントに接近しています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きになりつつあること、2) 遅行スパンがローソク足に近接しつつあること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)の中に入り込んでいること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で僅かながら-DI>+DIとなり、ADXが右肩下がりになっている(上図青色点線丸印)ことから、現在のユーロ/円・日足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが収縮する“スクイーズ”となっていることを合わせると、本稿執筆(1日)時点のユーロ/円は、相場の力を溜め込みつつ、下値固めを模索する時間帯/局面であると言えるでしょう。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・BB・-2σラインおよび青色雲の下辺である先行2スパンをメドとする「160.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「160.000円」で下値サポートされた場合は、「(下値支持帯での)下値固め完了」→「上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの上放れ」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DI>-DIへの変化」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとする「165.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「160.000円」を終値ベースで下回った場合は、「下値支持帯割れ」→「下降モメンタムの強まり」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの逆転(=ローソク足下抜け)」や「(BB・±2σラインの拡張である)エクスパンションへの変化」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをおおよそのメドとする「155.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後のユーロ/円については「160.000円」ラインが日足チャート観測における“分水嶺(ぶんすいれい)”となりそうです。
よって、当面※は上記[シナリオ①]で記載した「160.000~165.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きをメインストリームとしつつ、[シナリオ②]で記載した「155.000円」(≒200日MA)付近までの下落フローについては、「テクニカル分析上あり得る水準」として捉えるべきでしょう。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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