TPR、上期業績は増収増益で着地 主要顧客の自動車生産台数の回復および市況の価格反映、原価低減努力が奏功

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最新投稿日時:2023/11/22 08:00 - 「TPR、上期業績は増収増益で着地 主要顧客の自動車生産台数の回復および市況の価格反映、原価低減努力が奏功」(ログミーファイナンス)

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TPR、上期業績は増収増益で着地 主要顧客の自動車生産台数の回復および市況の価格反映、原価低減努力が奏功

投稿:2023/11/22 08:00

目次

矢野和美氏:TPR株式会社社長の矢野です。本日は当社の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。資料に基づき、2024年3月期第2四半期の業績、2024年3月期の通期業績予想、トピックスの順にご説明します。

Ⅰ. 2024年3月期 第2四半期決算のポイント

2024年3月期第2四半期決算のポイントです。上期の実績は、主要顧客の自動車生産台数が堅調に推移し、売上高は前年同期比で増収となりました。各利益については、市況の価格反映や原価低減努力により、前年同期比で大幅に増加しました。

通期業績予想についてです。中国をはじめとしたグローバルの景気動向の停滞感は、いまだ払拭できていません。加えて、エネルギー市況の高止まりやインフレ懸念、地政学リスク等々のさまざまな要因に伴って市場の不透明感が強まることを勘案し、期初予想を維持しています。

株式還元については、期初予想どおり、中間配当は1株当たり30円を実施し、期末配当は1株当たり30円を予想しています。

Ⅰ. 2024年3月期 第2四半期 決算内容

2024年3月期第2四半期の決算内容についてご説明します。売上高は、半導体不足が一服し主要顧客の自動車生産が増加したことにより、増収となりました。利益については、原材料やエネルギー価格の高止まり、中国市場の伸び悩みはあるものの、増販効果や市況の価格反映、原価低減等が効果を上げ、大幅に増加しました。

結果として、売上高は前年同期比94億円増の920億円、営業利益は前年同期比20億円増の42億円、経常利益は前年同期比14億円増の56億円、親会社純利益は前年同期比20億円増の33億円で着地しています。

Ⅰ. 2024年3月期 第2四半期 セグメント比較

セグメント別の売上高と営業利益について、それぞれ2020年9月期から今期2023年9月期の4年間分の推移を示しています。

日本セグメントの売上高について、2023年9月期は261億円となりました。受注回復から為替等の影響により大幅な増収となっています。営業利益は12億円です。エネルギー価格の価格反映や操業度等の増加により、こちらも大幅な増益となりました。

アジアセグメントの売上高は183億円となりました。特徴としては中国が大幅に減収となりましたが、ASEAN・インドが好調です。営業利益は、前年同期比4億円増の29億円となりました。こちらも中国の減益分をASEAN・インドの好調で補っています。

北米セグメントの売上高は76億円となりました。主な要因は為替影響です。営業利益はマイナス2億円と、前年同期比で減益となりました。こちらは労務費の上昇によるものです。

その他のセグメントは、欧州・南米のセグメントを合計しています。売上高は15億円、営業利益は2億円と増収増益となりました。

ファルテックグループについてです。中国は減少しましたが、日本・北米の受注が回復し、売上高は前年同期比48億円増収の383億円、営業利益は前年同期比7億円増益の1億円と、黒字に転換しています。

Ⅰ. 2024年3月期 第2四半期 経常利益 増減の要因

経常利益の費目別の増減についてご説明します。2023年3月期の42億円から、2024年3月期は56億円に増加しました。増加要因は、操業度の向上、原価低減・合理化の継続実施、価格反映推進、販管費の減になります。

減少要因は、原材料やエネルギー価格のさらなる高騰、品種構成減益、賃上げ、持分利益減、その他の項目です。そちらにファルテックグループの増益を加え、最終的に56億円の経常利益となっています。

Ⅱ. 2024年3月期 通期業績予想

2024年3月期の通期業績予想についてご説明します。2024年3月期の通期業績は、前年度比で大幅な増益を予想しています。顧客生産台数の増加を享受したことに加えて価格反映も進み、業績は堅調です。

一方で、中国経済の低迷、金融引き締めによるグローバルでの景気減速懸念、エネルギー価格の高止まり等のリスク要因があるため、通期業績予想は据え置きとしています。原価の低減および合理化への努力を継続的に推進し、全社での収益増強に取り組んでいきます。

スライドの表には、今期の通期業績の当初予想を示しています。売上高は1,894億円、営業利益は96億円、経常利益は128億円、親会社純利益は68億円です。

そして、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け対応していきます。当社のWACCを上回るよう、引き続き資本コストおよび株価を意識し、利益増強・企業価値向上に向けて、両輪経営を加速していきます。

これらの財務目標値については、2024年4月からスタートする次期中期経営計画であらためて開示する予定です。

Ⅱ. 2024年3月期 通期業績予想 株主還元

株主還元についてご説明します。年間配当は当期予想どおり60円とします。機動的な自社株取得を含めた株主還元策に取り組み、安定的かつ継続的な株主還元を行います。

株主還元率については、2020年度から2022年度の平均で35パーセント超となっています。スライドのグラフのうち、棒グラフが1株当たり配当金、折れ線グラフが配当性向を示しています。

Ⅲ. トピックス 多角化事業・新事業への取組事例

トピックスとして、多角化事業・新事業への取組事例をご説明します。多角化事業推進については、組織改編として「多角化事業推進室」を新設しました。こちらは多角化商品のグローバル展開を含めた事業戦略を強化していく部門です。

また、ゴム製品の受注が増加しています。ゴム事業が着実に拡大しており、ホームページにもありますが、車載用パッキン、産業用ダイアフラム、産業機器向けパッキンなどの受注を獲得しています。加えて、佐倉にあるゴム製品の新工場の稼働を開始しています。

EV・CASE対応の推進と、中国との連携強化についてご説明します。スライドに写真のある中国技術開発センターにて、EV関連部品の開発を加速しており、バッテリー部品とモーター部品の量産を開始しました。日本においてはEV用モーターの評価設備を導入し、評価・測定技術の向上に注力しています。

介護士の負担軽減や入居者のストレス低減を目指すコミュニケーションサポートロボット「CoRoMoCo」は、Care TEX大阪およびCare TEX東京への出展を予定しています。こちらは全国の介護施設と連携し、量産モデルに向けたプロトタイプを製作中で、2024年4月にスモール販売を開始予定です。

nano-tech 2024では、TPR製のCNT、NP(ナノポーラス)の特徴を活かした新用途の電池用部材、ウエアラブル、センサ、面状発熱等の提案を行っていきます。

スマートエネルギーWeek 2024では、TPRだから出来る「創・省・蓄エネルギー用アプリケーションの提案」と題して、次世代電池向け高性能素材、EV向け電磁波吸収シートとフレキシブルヒーター、廃熱を有効活用する熱電発電システム等を提案する予定です。

技術、情熱、信頼を基盤に、明日の世界を創る

2023年度の統合報告書を発行しましたので、ぜひご覧ください。以上で、ご説明を終わります。ご清聴いただき、ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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